『3104丁目、落日』
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「ご無沙汰しております、組長」
リゾットが全員を引き連れ、代表してディアボロに頭を下げた。
「焼酎がお好きだとうかがいましたので、組長にぜひ召し上がっていただきたくて取り寄せました」
白々しいほどの笑顔で##NAME1##が貧乏臭い唐草模様の風呂敷を差し出す。
『中身は何だ?』
『魔王』
『風呂敷といい、イヤミたっぷりだな!せめて森伊蔵にしとけよ。後が怖ェ』
後ろでプロシュートとイルーゾォとギアッチョが顔を寄せてコソコソ話し合う。
ネタを提供したホルマジオが、壁をぐるりと囲む番付の木札を眺めるフリをして目をそらした。
「堅苦しい挨拶はいい。しかし本当に久しぶりだなぁ」
ディアボロは##NAME1##を引き寄せ肩を抱き、口を尖らせてンーとキスを迫る。
笑顔でぐいーっと背を反らし、魔の唇から逃れながら##NAME1##は酒瓶を押し付けた。
「組は不景気知らずですから最近忙しくて。あ、新店オープンおめでとうございます!」
「お前に店持たせてやろうと思って作ったんだぞ?何が不満だ?」
「いーえ私ママなんて器じゃあありませんから!」
目の前で繰り広げられる組長と##NAME1##の攻防は組の集まりの名物となりつつある。
「イルーゾォ、お久しぶりですね」
ディアボロの後ろに立っていたはずのスクアーロとティッツァーノがいつの間にかイルーゾォを挟むように立っていた。
「随分待っているんですが、そろそろ俺達も彫ってもらえますか?」
長い銀髪をイルーゾォの顔の横につけ、ティッツァーノが耳に息を吹き込む。
「あ、の、俺は元々彫銀なんでスミは、専門、外で」
「彫れッつーか、オレらが『掘って』やるっつッてンだろォ?」
スクアーロが束ねられた髪の一房取り上げて髪留めのあたりをガリリと噛む。
バキッと固まりったイルーゾォは、真っ青な顔で全身に鳥肌を立てていた。
「あ、あら!皆さんお待たせしちゃあ悪いですね!さ、組長、行きましょう?」
何とかしようと声を上げたはいいが、##NAME1##の腰からディアボロの手は離れない。
強制的に上座へと連行された##NAME1##とイルーゾォに哀れむ視線を送りながら、皆はなるべく目立たない膳の前へと腰を下ろした。
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