日本支部 組長誕生日
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「さぁ、組長さぁん」
ドレスの裾を捲り上げたジェラートが、皮の編まれた一本鞭をヌゥッと取り出す。
「ウフフ、幸福な一年が訪れますように」
ソルベは小さな粒のついた平たいゴム鞭を背中から抜き出した。
「おーれーのそーばーに」
「ハイ、ひとーつ!」
パシィイイッ!
名言を消し飛ばされたディアボロの尻を、長い鞭が真横に裂いた。
「ギャアァァアァア!!」
「ふたぁーッつ!」
ビシィイイッ!
「ォアァアァア!!!!」
年齢、×2カ国分の鞭が、中年のセクシーヒップを非情に打ちつけた。
――――さ、お祝いは済んだから帰りましょうか」
にっこり笑ったソルベが額に浮いた爽やかな汗をハンカチで拭き、ジェラートは鞭についた血をテーブルクロスで拭った。
「そういえば、今日の会費ってどうなるの?」
「アラ、知らないのォ?イタリアやフランスだと、お誕生日の人が友達や家族に奢るものなのヨ」
一本鞭の枝でちょんと彼女の鼻先をつついたジェラートが、つけまつげの目でバチンとウインクしてみせる。
3枚残ったうちの2枚、『メキシコ』『ペルー』が開かれていた。
『ケーキに顔を突っ込む』
気を失ったディアボロを両脇から抱えたアバッキオとミスタが、「せぇーの」と勢いをつけてケーキに顔を突っ込ませる。
本日の主役は大きなケーキにめり込んで、真っ赤に腫れ上がって切れた尻を剥き出しにしていた。
「食べ物を粗末にするのは良くないね」
「国それぞれ、大切な人の誕生日を心から祝っての風習だ」
ナナシのため息に答えながら、リゾットは開かれずに残っていた最後の一枚『イギリス』を取り上げた。
『お母さんに
「ありがとう」
を言う』
THEE END
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