日本支部 組長誕生日
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『ロシア』『歳の数だけ耳を引っ張る』を引いたバカボンのパパスタイルのプロシュートが、高校ジャージのペッシとともに左右の耳をぎゅうっと掴んだ。
「やめろ貴様ら!っいだだだだ!!!」
「おいペッシ、今何回めだ?」
「引っ張るなんてどうカウントしたら良いんですか兄貴ィ」
「ペッシペッシペッシよォ~、テキトーに数えとけよ?じゃあ最初ッからやり直しな。ウーノ」
「ギャアァァ切れる取れる耳マジで千切れるゥ―――!!」
組の安泰とディアボロの健康を願う2人が、かなりのあいだギュウギュウと耳を捻り、引っ張り続けた。
「じゃあ次はオレに引かせろよ」
ギアッチョが取り上げた『コスタリカ』の紙には『歳の数だけ額で卵を割る』と書かれている。
「おめでとうさん組長。心からお祝いさせてもらうぜ」
メガネの奥の目が笑っていないギアッチョが卵を手の中に収め、肩の後ろへと大きく振りかぶった。
ばッち――――ん!
「いだ――――ッ!」
卵の殻は意外と固い。
小麦粉の上から潰れた黄身と白身がグッチャリとたれ落ちる。
ギアッチョは二つ目を振りかぶり、細かい殻の刺さった額へと容赦なく叩きつけた。
ばっつ――――ん!
「痛ェエ――――ッ!せめてもっと優」
パチィ――――ン!
「ギャ――――!」
薄給でなければバイトに追われることもないのにと怨念を込め、真っ赤になった額になおも卵をぶつけ続ける。
「…なんだ、もう無ェのか」
歳の数用意された生卵を使い切ったギアッチョが、つまらなそうに籠を逆さにした。
白い小麦粉に黄色と透明の粘液を被って、額からつうっと血を流している。
足だけを床に固定されたまま、半死半生のディアボロの上半身はヨロリと後ろによろめいた。
誕生日の主役の状態をあえて無視したジェラートが、箱に手を突っ込んでしばらく中を探っている。
ゴソゴソ…ゴソゴソ…
カリ、カリカリ…ピリリ
「…さ、ソルベのぶんもドーゾ」
段ボールの表面が破れて張り付いた紙のひとつを相方へと差し出した。
何かあるらしいそれらには、それぞれ『アメリカ』『カナダ』と書かれている。
内容はどちらも同じ。
『歳の数だけお尻をたたく』
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