日本支部 組長誕生日
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疲労困憊、その上低血圧でほぼ無抵抗のイルーゾォを人身御供に差し出して、自由な服装の皆が暗い奥へと進む。
今にも新郎新婦が入場してきて、『夫婦最初の共同作業』と銘打った入刀でもしそうな大きなケーキが、スポットライトを浴びてド真ん中のテーブルに鎮座していた。
各種料理とアルコール類が所狭しと並び、椅子は撤去されて立食スタイルになっている。
「お誕生日おめでとうございます組長!全力でお祝いするつもりで来ました!」
ドン!
今にも飛びかからん勢いのディアボロに、策を講じてきた彼女はひとつの箱を突きつけた。
30センチ四方の箱の四面に『?』マークが書かれ、天辺には直径15センチほどの穴が切り抜かれている。
「ンン~?随分とコ汚ェ箱だな。安いブランドモンならいらねぇぞ」
「アンタが寄越す雀の涙みてぇな給金じゃ何も買えねェよ」
つい本音を出してしまったホルマジオがまず、キングクリムゾンの餌食になった。
ナナシは気にせずガサガサと箱を振ってみせる。
「中の紙に世界各国のお誕生日の風習が書かれてます。ゲーム感覚でお祝いしてあげたいなぁって思って」
「ほぉう、なかなかイキな計らいじゃねぇか」
「じゃ、まずはリーダーから」
手を突っ込んで出した紙に記された国名は『韓国』。
破り開いた中に
『ワカメスープ』
と書かれている。
「韓国では健康を願ってワカメスープを食べる習慣があるそうですよ組長」
言い終わるか終わらないかのうちに、リゾットはブッフェに用意されていたワカメスープをディアボロめがけてぶちまけた。
「あ゙ッづ――――!熱い熱いワカメ熱いってマジで!俺はディアボロだぞオイふざけんなリゾットてめぇ」
頭に張り付いたワカメが案外いい感じにマダラ染めに同化している。
「俺のそばにッ」
お決まりの文句を言い終わらないうちに、ギアッチョのホワイト・アルバムがディアボロの体を床に固定した。
ゴソゴソと手を入れたメローネが引き当てたのは、
『ジャマイカ』
破った中には
『小麦粉をぶっかける』
トロミのついた粘液で体中をベトつかせたディアボロに、メローネが「初冠雪~」とか言いながら楽しそうに小麦粉を、特に顔には重点的に振りまいた。
激しく咳き込むディアボロをよそに、3104丁目の『お祝い』は続く。
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