流して。始めから何もなかったみたいに
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「もうマジで限界、出そうだッつッてんだろ!な、イれさせろ」
「い、嫌だ」
切羽詰まった表情で、なだめたり脅したりのギアッチョがイルーゾォに詰め寄っていた。
「今さらだろ、なにをカマトトぶってやがる。なんにも見ねェよ」
「いくらお前でも駄目だ、許可しない、見なくても無理だ」
「ちょっと入って、それですぐ出すからよ。な?すぐ終わるッて」
ギアッチョは自身の股間の前で拳を握りしめ、体をわずかに痙攣させて、「ああ、クソ」とか何とか言いながら、ますます前かがみになる。
うめくギアッチョのクルクルした髪のすぐ先には、イルーゾォの喉仏があった。怯えきった顔でギアッチョを見、額に脂汗を浮かせていたが、ドアを背に追い詰められるがまま、逃げようとはしない。
「早く入らせろよこのクソ野郎!こちとらテメェのクソなんざ見ても嬉しく無ェ!うお、出る出る、マジで漏らすッ……!」
「入ンな!頼むから!!」
古いアパルトのトイレは、今日もまた詰まった。
『流して。始めから何もなかったみたいに』
トイレの神様が不機嫌な日。
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