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あぁ、雨か。
と、見上げた目頭に落ちてきた次のひとしずくが、しばし留まって、流れた。
皮膚に残る水の軌跡と、頬の中心をゆっくりと伝っていく半球は、どこまでも透明。
世界のどの一滴よりも清涼な少しの水は、偽りの、泣いた顔を作り上げる。
決して泣くことがないだろう男を泣かしたのは、空。
世界を映すこともできないほど僅かな透明は、次の雫にならって地へ落ちた。
―――ディアファニタ
無色
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