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ペッシはその体を、美しいと思った。
袖の細いジャケットを着こなす痩躯が背筋を伸ばし、自分の前を自信ありげに歩き行く。
夕日が落ちる。
建物の隙間に、今日最後の太陽光が満たされる。
絵画のような神々しい光景に、ペッシの時間が止まった。
「……モタモタするな。行くぞ」
足を止めたペッシに気づき、プロシュートが振り返る。
赤オレンジの逆光をまとった輪郭は、何者にも崩されることのない完全な強さとしなやかさでそこに立っていた。
プラチナの後れ毛が透けるのも、決して儚げには映らない。
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