ルーティンワーク2
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「何か久々だなァ」
「何が?」
「こうして、何もなかったみてェにオマエがオレの部屋に来てるのが、さ」
ばらばらのトランプをレコード盤の下から引っ張り出し、ヒのフのミと数えるナナシの尻に向かって、ホルマジオが声をかける。
ポーカーは無理、ブラックジャックなら出来るかと、エースとジャックを取り出してみる。
ソファに避難して、足らないトランプのチェックを仰せつかったホルマジオは、スペード、ハート、ダイヤ、クラブと分けた山に、発掘されたばかりのカードを分けていく。
ナナシは埃の固まりがころがるソファの下にある、ハートのセブンに手を伸ばす。
そのしなやかな背に、ホルマジオは覆い被さった。
具合よく色落ちたジーンズの太股でナナシの尻をまさぐり、さらに短いスカートの奥へと膝を侵入させて押しつける。
「ねぇ、ホルマジオ。私たち、『そういう』ンじゃないよね?」
「心境の変化、ってヤツだろ、多分」
妙な客観視を交え、ホルマジオはナナシの髪に鼻先を突っ込む。
首筋をまさぐられるくすぐったさに、驚いた子猫のような声が漏れた。
気をよくしたホルマジオが、逞しい腕を器用に使ってナナシの体を仰向けにひっくり返す。
「こんな体制になっても断ンのか?」
「流されるのも良くないでしょ、私たちって『チームのメンバー同士』ってだけだし」
見事振られたホルマジオは、アメリカ人みたいに、オー、マイゴット!と吐き捨ててから、鼻で笑った。
「『四ツ足歩行の動物同士』でも、オオカミはヒツジを喰らうぜ」
手始めに、と柔らかな唇にガブリと喰らい付く。
今や被食者となったナナシは、捕食者に最後の抵抗をしてやるべきかと、あてもなく腕を伸ばした。
ちょうど指先が届く位置にがっていたコーラの瓶を、その手に掴んだ。
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