ファウスト
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○水曜日○
あまりに安いホテルを借りてしまったために部屋にはテレビがない。
昨晩は時間をもてあましてしまったので古書店で本でも買おうと立ち寄ってみる。
ずらりと並んだ背表紙を流し見ていると、ずっと探していた本を棚のかなり高い所に見つけた。
店に置いてあった小型の脚立を持ってきて登り、本に手を伸ばした時、腰の曲がった老人が脚立にぶつかった。
体がグラリと傾き、落ちる、と思ったその時すでに体は誰かに抱き留められていた。
顔をあげると、髪をまだらに染めた大柄な男。
礼を言って離れようとすると、いつの間にか私が取ろうとしていた本を手にしており、渡してくれた。
びっくりした。
ブランチでもとろうと適当なバールに入ると、おかしな髪型の男が角砂糖を投げていた。
ビッタリ張り付くようなラバーコスチュームに身を包んだ男がそれを口でキャッチすると、角砂糖を投げた男が喜んでよ~しよしよしよしよしよしと頭を撫でていた。
気味が悪かったので別の店を探すことにした。
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