カクテル
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実は、ナナシと一番行動を共にしているのはオレなんだ。
何だかんだと悪いイタズラの片棒を担がせ、イルーゾォやギアッチョを驚かせては二人で笑いあう。
発案は大概オレで、ナナシが乗って来れば大抵の場合が成功する。
アイツはどんなくだらない遊びにも仕事同様の綿密さで計画を完璧にねりあげるからだ。
ある時なんてアジトの玄関からバスルームまで点々と二人の服を散らかして、シャワーとポルノ映画の濡れ場をダビングした音を流したっけ。
鏡の中を帰ってきたイルーゾォが可哀相なほどの慌てようでリビングの鏡から飛び出して、入れ立てのコーヒーを持ったリーダーに運悪く突っ込んだ。
その後はもちろん逃亡。
イタズラ成功の祝杯をあげにバールへ行って、エンジェルズキッス、セックスオンザビーチ、ビトゥウィーンザシーツ。好きな酒をしこたま呑んでご機嫌な帰り道。
サーカスの曲芸女が綱渡りをするように噴水の縁を歩いてたナナシは案の定バランスを崩してドボン!
手を貸そうとしたオレまで引き込まれてドボン!!
大笑いしあって、水浸しでじゃれあった。
パトロール中のオマワリに見つかって、ベロベロに酔いながらスタンド使って何とか逃げた。
オレのアパートについて、まるで今日しかけたイタズラみたいに点々と服脱ぎ散らかしながらシャワーに直行。
「下着も脱ぐから来ないでよ!」だってよ!あんまりだぜ!オレだって寒ィ!
無理矢理狭いシャワースペースに押し入って抱き締めてキスした。「あいしてるぜハニー!」
とたんに平手だぜ!?信じられねぇ!!
それでもゲラッゲラ笑いながら洗い流して「オキャクサン、イイカラダシテルワ~」そりゃどこの国のプッターナだ。
裸にオレのデカいTシャツ一枚でベッドにダイブ。
「まだ寒い!」
ワガママ女がこのヤロー。オレもナナシの上にダイブして、なるべくロマンチックに聞こえるように囁く。
「エンジェルズキッス、の次は、セックスオンザビーチだろ?」
「そんなことしてごらんなさいよ!ゴッドファーザーが黙っちゃいないわ!」
だいたいお前のゴッドファーザーって誰だよ!おっかなくって追求する気にもなれねぇがな。
このヤローと抱き締めたナナシは「目が回る~」といいながらすでに半分夢の中。
オレももう限界眠くて、グシャグシャになってた毛布を引っ張りあげた。
充分楽しかったし、明日一緒に怒られりゃあいいよな。
「─── 」
シーツの隙間で寝ぼけたお前が呼んだ『ゴッドファーザー』の名前は、寝ぼけたことにして聞き流してやるよ。
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