このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

貴方がくれた歌


貴方は私に幸福をくれた しかし私は受け取れただろうか
繋ぎ合わせた手を離したらすぐに その温かさを忘れる気がして
幸福の裏で蠢く僅かとは言えない不信感 それは貴方のせいじゃなく 私だけのせい


「まさかこんな風になるとは」 信じ難いけれどこれは現実で
他に誰もいない空間でなら 心情を確かめ合える
特別な言葉など要らないままに

何処までなら行けるだろうか 制御不能となった私の思考回路は走る
振り返れば「大丈夫か」で済むこの障害は きっと幸せに起因する

それを

私は貴方と分かち合いたい しかし貴方は受け取れるだろうか
「気を利かせたことを話したら?」なんて あの温かさには敵わないのに
幸福の陰に隠れる僅かとは言えない煩悶 それは貴方のせいじゃなく 私だけのせい


否定の上に成り立つ今 私が捨てたものはまだ傍にいて
他に誰もいない空間でなら 自嘲に沈み込める
曖昧な美化では片付かないから

何処までなら言えるだろうか 制御可能となった私の思考回路は走る
考えれば「そんなことか」で済むこの躊躇いは きっと幸せの邪魔をする

それを

私は貴方に知らせたくない しかし貴方は気付いているから
繋ぎ合わせた手で話せたらすぐに その温かさを忘れないために
幸福を表に放つ 確かとは言えない言の葉で
それは私の歌じゃなく 貴方がくれた


「愛情なんてまやかしだ」と敵役が言っていたけれど
その通りかも知れない なんて笑ってみる
しかし 幻想のようなこの感覚は確かに真相
始まったら終わらないと信じる

今を

貴方は私に幸福をくれた しかし私は受け取れただろうか
繋ぎ合わせた手を離したらすぐに その温かさを忘れないように
幸福を表に放つ 確かとは言えない言の葉で
それは私の歌じゃなく 貴方がくれた

11/15ページ
スキ