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紀行


私が何度でも貴方に会えるのは 貴方が何処にも居ないから
私が何度でも貴方を想うのは 貴方が何処にでも居るから


貴方の今が遠のく それは当然で取るに足らないこと
そうやってあの日から 私の過去は増えていく

何時までも眺めた青は消えて 頬に通り雨
記して 呟いて 伝えるべき人には届かないのに

私が何度でも貴方に会えるのは 貴方が何処にも居ないから
私が何度でも貴方を想うのは 貴方が何処にでも居るから
推量だけで手に入れた 結論の真偽は分からない
だからまた 教えて下さい


微かに声が聴こえる それは幻影で取るに足らないこと
今でさえ失くしていない証明なのだろうか

秒針は動かず 月は欠けて 此処に一人きり
嘆いて 壊して 望み得ることなど何も無いけれど

私が一度でも貴方に会えるなら ただ単にその手を握るから
私は片時も貴方を忘れない ただ単に約束を果たすから
幸福を捨てて機能する 真情の定義を見付けたら
きっとまた 笑って下さい

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