◇ハロウィン2019
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今日は仕事が休みの日だけど、いつもお弁当を買いに来る時間に行ったら会えるかな。そう思ってギアステーションに来てみたら、本当に彼が構内にいた。偶然なんだろうけど、ラッキーだなと思って彼のところに近づく。彼も、わたしに気がついて、少しだけ笑ってくれた。
「今日は休みじゃなかったのかい」
「仕事は休みだけど、ハッピーハロウィーンです、トトメスさん。いつもご贔屓にしてくれるお礼、です」
トトメスさんは、わたしたちがテナントで入っているお弁当屋さんに、よく買いに来てくれる。だから、今日はそのお礼として、かぼちゃのタルトを作ってきた。だけど、トトメスさんは少し笑ってるだけで、すぐに受け取ろうとしてくれなかった。もしかして、かぼちゃのお菓子は嫌いだったのかな、と思って、少し悪いことしちゃったかな、と思っていると、トトメスさんが口を開いた。
「ありがとう。だがすまない、あいにく僕はお菓子を持っていないんだ」
困ったな、という様子でトトメスさんは首を振った。みんなが言っている、トリックオアトリートってやつのことかな? お菓子がないと、イタズラをされるらしい。だから、わたしも首を振った。
「そういうつもりで持ってきたわけじゃないので、大丈夫です」
本当に、いつもお弁当を買ってくれることのお礼です、と笑ったら、目の前が少し暗くなって、他のお客さんが見えなくなって、代わりにトトメスさんの制服が視界に広がっている。ちょっとよくわからなくて、後ろに下がったら背中が壁に当たっちゃって、これ以上後ろに下がれない。上を見ると、トトメスさんは壁に手をついていて、顔と顔の距離が近い。
「あの、なんでお菓子を持ってきたわたしが、イタズラを受けなきゃいけないんですか」
ハロウィンって、お菓子を持ってない人がイタズラを受けるんだよね? と少し下を向いたら顎をくいっとされて目線が上に行った。トトメスさんは笑っている。
「別に悪戯のつもりでやっているわけではないんだが。それじゃあ、僕は仕事に戻るよ。タルト、ありがとう」
タルトの入った袋を受け取るとき、トトメスさんはわたしの手を握って何かを渡してきた。その何かは小さな紙切れで、トトメスさんの背中を見ながら、紙切れを開く。
『22時、観覧車の前で会おう』
……家に帰ったら、ちょっとだけ、おしゃれな服に着替えよう。
* * *
「ウワア、何アレ。超キザナンダケド」
「キャメロンさんも、ちょっと前まで似たようなことやってたじゃないですか!」
「アソコマデ酷クナカッタシ、最近ハヤッテナイッツーノ」
「今はかわいい彼女がいますもんね!」
「ウルッサイナ」
「今日は休みじゃなかったのかい」
「仕事は休みだけど、ハッピーハロウィーンです、トトメスさん。いつもご贔屓にしてくれるお礼、です」
トトメスさんは、わたしたちがテナントで入っているお弁当屋さんに、よく買いに来てくれる。だから、今日はそのお礼として、かぼちゃのタルトを作ってきた。だけど、トトメスさんは少し笑ってるだけで、すぐに受け取ろうとしてくれなかった。もしかして、かぼちゃのお菓子は嫌いだったのかな、と思って、少し悪いことしちゃったかな、と思っていると、トトメスさんが口を開いた。
「ありがとう。だがすまない、あいにく僕はお菓子を持っていないんだ」
困ったな、という様子でトトメスさんは首を振った。みんなが言っている、トリックオアトリートってやつのことかな? お菓子がないと、イタズラをされるらしい。だから、わたしも首を振った。
「そういうつもりで持ってきたわけじゃないので、大丈夫です」
本当に、いつもお弁当を買ってくれることのお礼です、と笑ったら、目の前が少し暗くなって、他のお客さんが見えなくなって、代わりにトトメスさんの制服が視界に広がっている。ちょっとよくわからなくて、後ろに下がったら背中が壁に当たっちゃって、これ以上後ろに下がれない。上を見ると、トトメスさんは壁に手をついていて、顔と顔の距離が近い。
「あの、なんでお菓子を持ってきたわたしが、イタズラを受けなきゃいけないんですか」
ハロウィンって、お菓子を持ってない人がイタズラを受けるんだよね? と少し下を向いたら顎をくいっとされて目線が上に行った。トトメスさんは笑っている。
「別に悪戯のつもりでやっているわけではないんだが。それじゃあ、僕は仕事に戻るよ。タルト、ありがとう」
タルトの入った袋を受け取るとき、トトメスさんはわたしの手を握って何かを渡してきた。その何かは小さな紙切れで、トトメスさんの背中を見ながら、紙切れを開く。
『22時、観覧車の前で会おう』
……家に帰ったら、ちょっとだけ、おしゃれな服に着替えよう。
* * *
「ウワア、何アレ。超キザナンダケド」
「キャメロンさんも、ちょっと前まで似たようなことやってたじゃないですか!」
「アソコマデ酷クナカッタシ、最近ハヤッテナイッツーノ」
「今はかわいい彼女がいますもんね!」
「ウルッサイナ」
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