雲外蒼天
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…ここか。
私とランサーは、バーサーカーとそのマスターに共同戦線を持ちかけるため、アインツベルン城に向かっていた。
城にたどり着くにはこの木々が蠢く広大な黒い森を抜けていかなくてはならない。
けもの道に一歩足を踏み入れると、微弱だが結界が張られているのが感じられた。下級霊避けのものだろう。…堂々と踏み抜いてしまった。間違いなく我々の存在は気づかれた。
とにかく早くここを抜けて城を目指さなければ。
「ランサー、なんだか楽しそうだね」
森を駆け抜ける彼の表情はいつもより上機嫌に見えた。
「まだ見ぬ強敵と相見えるんだ。そりゃ楽しいに決まってる」
「…あの、一応言っとくけど今日は話し合いに来たんであって、戦いに来たワケじゃないからね?」
「わかってるわかってる、だがそれは話が通じる相手だった場合だろ?」
ニィ、と笑う彼の目は獲物を前にした獣のように爛々と輝いている。
父さんがマスターの時は令呪で力を制限されていたらしいし、全力を賭して敵と相対できることに喜びを感じているのだろう。無理もない。
「そうだね。でも最初は手を出さないでね。共闘が受け入れられても拒まれても、なるべく穏便に済ませたいから」
もうそろそろ真ん中あたりを抜けた所だろうか。足場の悪い木の根やら水場やらをうまく避けながら走る。
何かが反射して光を放った気がして上の方を見やると、銀糸のようなもので編まれた使い魔が、枝の隙間でヒラヒラと舞っているのを発見した。
(何だろう…鳥…?)
「綺麗…」
足を止め、無意識に手を伸ばす。
「アインツベルンの使い魔か。―オイ、あんまり近づくな」
銀糸の鳥は光を浴びてキラキラ光る。上へ、下へ、また上へ。それは鷹揚として優雅に羽ばたきを繰り返し―――突如、こちらへ一直線に向かってきた。
「麻音」
キンッ、という短い金属音。
ランサーの槍は遅い来る使い魔よりも遥かに速かった。彼は息をするように鳥を撃ち落とし、銀糸は力を失ったようにばらばらとその場に崩れ落ちた。
「言わんこっちゃねえ」
「…どうやら、歓迎はされてないみたいだね」
同刻 アインツベルン城内
「お嬢様、森に侵入者が!」
「わかってるわ、セラ」
少女の目はどこまでも冷酷だった。昼間からのこのこと倒されに来るなんて、なんて馬鹿なマスター。
「今すぐ排除いたします。お嬢様はここでお待ちを」
「いいの、あなたは何もしないで」
少女は門の扉を開け、そして自らのサーヴァントの肩の上に乗った。
私が今会ってもいいなって思ってるのは、シロウだけなんだから。
「お城に入り込む悪いネズミは、城の主である私自ら駆除しなくっちゃ」
「チッ、キリがねぇな」
いかんせんトラップが多すぎる。見えない何かに足止めされたり、根深い樹木が突然倒れてきたり。我々をここから遠ざけたいという強い意志が感じられた。
このまま進めば埒が明かない。意思疎通を図らなければ。
「アインツベルンのマスター、聞こえますか」
『全部見えてるわよ、まぬけなマスターさん』
どこからともなく声が響いた。あたりを見回してみても気配はない。
『私は城から出てくる気はないし、あなたを城門にたどり着かせる気もないわ。痛い目にあいたくなければここで撤退しなさい』
幼い少女のような声は驚く程冷たい。
「私たちはあなたがたを襲いに来たのではない。話し合いに来たのです。敵対心はありません。ですからトラップを解いてください」
『あなたが?わたしにお話?…興味無いわ。』
しばしの沈黙。
『…でもちょっとくらいは遊んであげてもいいわ。いいわ。罠は解いてあげる』
瞬間、私たちを阻んでいたモノたち―具現化した敵意のようなもの―は消え去り、あたりは何の変哲もない森の姿に戻っていた。
「行こう、ランサー」
目配せして強く頷く。私たちは再び駆け出した。
「こんにちは、未熟なマスターさん」
小さく儚げな美少女がスカートの裾を少し持ち上げ、優雅にお辞儀をした。
幼いながらも貴族然とした風格を持っている。
「私はイリヤスフィール・フォン・アインツベルン。バーサーカーのマスターであり、この城の主よ」
「…私は言峰麻音。聖杯戦争監督役の娘、そして、ランサーのマスター。」
「知っているわ。それで、お話ってなあに?」
階上の少女は後ろ手で手を組み、無邪気にくるりと回ってみせた。
「単刀直入に言うと、私たちと手を組む気はないか、ってこと」
「…」
ライダーは脱落。キャスターはアサシンを擁している。そして、セイバーのマスターとアーチャーのマスター…衛宮くんと遠坂さんは共闘関係を結んでいる。貴女にとっても悪い話じゃないと思うよ、と付け加える。
イリヤスフィールは、しばらく黙って私の話に耳を傾けていたが、やがて痺れを切らしたように叫んだ。
「…つまんない!!」
「…え」
「つまんないつまんないつまんなーい!!!そんなことを言うためにわざわざここまでやって来たの!?」
先程の荘厳な雰囲気とはうってかわって幼子のように駄々をこねる彼女に困惑する。
「…駄目だったかな」
「あなたみたいに赤ちゃんみたいなマスターと手を組んだって、私たちになんのメリットもないもん」
頬を膨らませ手を組む彼女には取り付く島もなさそうだった。
「反則を起こしているキャスターを討伐するまでは、力関係を均等…とまではいかずともなるべく分散させずにいた方が良いと思ったのだけど」
「そんな下々の小競り合い、私たちにはカンケーないもの。だって―――バーサーカーは、世界で1番強いんだから」
「…ほう?」
私の後ろで黙って話を聞いていたランサーが呟いた。
「どうやら交渉は決裂だな。きれいさっぱり元の敵同士だ。マスター、ここであの子供は潰しておくか?」
「ちょっと、ランサー!?」
「呆れた。狗の躾も出来ていないなんて」
「…あ?」
狗、と呼ばれたことが癇に障ったのか、彼は鋭い目でイリヤスフィールを見上げた。
「上等だ。オイ、お前のサーヴァント。そこに居るんだろ。あんたのサーヴァントが本当に最強かどうか――小手調べだ」
さっき穏便に済ませようと言ったのを忘れたのか…と言い咎めようとするが、大丈夫だ、と目配せされて口を噤んだ。
「バーサーカー、呼んでるみたいよ」
表情を一切変えることなく、少女は静かに呟いた。
咆哮。震動。そして―――
声が出なかった。
これがかつての英雄の姿なのか。
禍々しい巨体に、気が滅入りそうな程暴力的なオーラ。
喚び声に応え実体化した巨人は少女を護るように私たちの前に立ちはだかった。
「そこのワンちゃんと、ちょっと遊んであげなさい。バーサーカー!」
初めて見る、サーヴァント同士の戦闘。
私は戦いというものを甘く見ていたのだ、と思い知るまでにそう時間はかからなかった。
勿論知識としてこういうものと知ってはいたし、戦いの当事者として自覚もしていた。しかし―――
目の前の、嵐のような戦いを目の当たりにして悟る。ただの狂戦士じゃない。あれは…災害みたいなものだ。
「でけえ図体でなかなか動けるじゃねえか」
バーサーカーの斧は執拗にランサーの足場を破壊してゆく。身軽なランサーは目にも留まらぬ速さで狂戦士の背後に回る。
鳴り続ける鋭い金属音。大地を轟かす獣の咆哮。暴風は踊り狂い、粉塵で視界が霞んだ。
常識の範疇を超えるやり取りに頭が追いつかなくなりそうだ。
その後もしばらく攻防は続いた。神速のランサーと、破壊力のバーサーカー。地の利と魔力量の差からか、若干ランサーが押されかかっているように見えた。
「理性がねえのに攻撃が的確だな。相当名のある勇士とお見受けする」
居直したランサーの構えが変化した。赤い槍は炎のようなオーラを纏っている。
(宝具を開帳する気だ…!)
「――その心臓貰い受ける。
刺し穿つ死棘の槍 !」
ランサーは叫ぶ。その声とともに、槍から放たれた光線が一直線にバーサーカーの心臓辺りを捉え、そして――貫いた。
「■■■■■■■■■ー!!!!!」
耳をつんざく雄叫びと共に、巨人は動きを止めた。
(やった…のか?)
…いや、おかしい。自分のサーヴァントが瀕死なのにも関わらずイリヤスフィールは表情ひとつ変えていない。少し遠く、城門のそばで戦いの行方を静かに傍観していた少女は立ち上がり、バーサーカーの傍に駆け寄った。
「やっぱりこの程度なのね。やっぱりあなたとは組めないわ。…立ちなさい、バーサーカー」
「…!?」
少女の声に応えるように、虚ろだった瞳が赤く光り、…巨人は再び動きだした。
「チッ、そんなんアリかよ」
少々痙攣を繰り返した後、再び狂気の瞳がランサーを捕捉した。
『ランサー、隙を見計らって撤退するよ』
心の中で呼びかけた。無策であの怪物に挑むのはさすがに無謀すぎる。
『了解』
「イリヤスフィール!あなたのサーヴァントの強さはよく分かったわ。…確かに私たちとの協力なんて必要なさそうね」
「…あら、思ったよりは身の程をわきまえてるのね。まだ向かってくるようなら殺しちゃおうと思ったけど…やめてあげる」
「本気で殺す気だったらまず私を狙っていたたず。最初からそんな気はなかった…違う?」
「…小賢しい。さっさと去りなさい」
私とランサーは、バーサーカーとそのマスターに共同戦線を持ちかけるため、アインツベルン城に向かっていた。
城にたどり着くにはこの木々が蠢く広大な黒い森を抜けていかなくてはならない。
けもの道に一歩足を踏み入れると、微弱だが結界が張られているのが感じられた。下級霊避けのものだろう。…堂々と踏み抜いてしまった。間違いなく我々の存在は気づかれた。
とにかく早くここを抜けて城を目指さなければ。
「ランサー、なんだか楽しそうだね」
森を駆け抜ける彼の表情はいつもより上機嫌に見えた。
「まだ見ぬ強敵と相見えるんだ。そりゃ楽しいに決まってる」
「…あの、一応言っとくけど今日は話し合いに来たんであって、戦いに来たワケじゃないからね?」
「わかってるわかってる、だがそれは話が通じる相手だった場合だろ?」
ニィ、と笑う彼の目は獲物を前にした獣のように爛々と輝いている。
父さんがマスターの時は令呪で力を制限されていたらしいし、全力を賭して敵と相対できることに喜びを感じているのだろう。無理もない。
「そうだね。でも最初は手を出さないでね。共闘が受け入れられても拒まれても、なるべく穏便に済ませたいから」
もうそろそろ真ん中あたりを抜けた所だろうか。足場の悪い木の根やら水場やらをうまく避けながら走る。
何かが反射して光を放った気がして上の方を見やると、銀糸のようなもので編まれた使い魔が、枝の隙間でヒラヒラと舞っているのを発見した。
(何だろう…鳥…?)
「綺麗…」
足を止め、無意識に手を伸ばす。
「アインツベルンの使い魔か。―オイ、あんまり近づくな」
銀糸の鳥は光を浴びてキラキラ光る。上へ、下へ、また上へ。それは鷹揚として優雅に羽ばたきを繰り返し―――突如、こちらへ一直線に向かってきた。
「麻音」
キンッ、という短い金属音。
ランサーの槍は遅い来る使い魔よりも遥かに速かった。彼は息をするように鳥を撃ち落とし、銀糸は力を失ったようにばらばらとその場に崩れ落ちた。
「言わんこっちゃねえ」
「…どうやら、歓迎はされてないみたいだね」
同刻 アインツベルン城内
「お嬢様、森に侵入者が!」
「わかってるわ、セラ」
少女の目はどこまでも冷酷だった。昼間からのこのこと倒されに来るなんて、なんて馬鹿なマスター。
「今すぐ排除いたします。お嬢様はここでお待ちを」
「いいの、あなたは何もしないで」
少女は門の扉を開け、そして自らのサーヴァントの肩の上に乗った。
私が今会ってもいいなって思ってるのは、シロウだけなんだから。
「お城に入り込む悪いネズミは、城の主である私自ら駆除しなくっちゃ」
「チッ、キリがねぇな」
いかんせんトラップが多すぎる。見えない何かに足止めされたり、根深い樹木が突然倒れてきたり。我々をここから遠ざけたいという強い意志が感じられた。
このまま進めば埒が明かない。意思疎通を図らなければ。
「アインツベルンのマスター、聞こえますか」
『全部見えてるわよ、まぬけなマスターさん』
どこからともなく声が響いた。あたりを見回してみても気配はない。
『私は城から出てくる気はないし、あなたを城門にたどり着かせる気もないわ。痛い目にあいたくなければここで撤退しなさい』
幼い少女のような声は驚く程冷たい。
「私たちはあなたがたを襲いに来たのではない。話し合いに来たのです。敵対心はありません。ですからトラップを解いてください」
『あなたが?わたしにお話?…興味無いわ。』
しばしの沈黙。
『…でもちょっとくらいは遊んであげてもいいわ。いいわ。罠は解いてあげる』
瞬間、私たちを阻んでいたモノたち―具現化した敵意のようなもの―は消え去り、あたりは何の変哲もない森の姿に戻っていた。
「行こう、ランサー」
目配せして強く頷く。私たちは再び駆け出した。
「こんにちは、未熟なマスターさん」
小さく儚げな美少女がスカートの裾を少し持ち上げ、優雅にお辞儀をした。
幼いながらも貴族然とした風格を持っている。
「私はイリヤスフィール・フォン・アインツベルン。バーサーカーのマスターであり、この城の主よ」
「…私は言峰麻音。聖杯戦争監督役の娘、そして、ランサーのマスター。」
「知っているわ。それで、お話ってなあに?」
階上の少女は後ろ手で手を組み、無邪気にくるりと回ってみせた。
「単刀直入に言うと、私たちと手を組む気はないか、ってこと」
「…」
ライダーは脱落。キャスターはアサシンを擁している。そして、セイバーのマスターとアーチャーのマスター…衛宮くんと遠坂さんは共闘関係を結んでいる。貴女にとっても悪い話じゃないと思うよ、と付け加える。
イリヤスフィールは、しばらく黙って私の話に耳を傾けていたが、やがて痺れを切らしたように叫んだ。
「…つまんない!!」
「…え」
「つまんないつまんないつまんなーい!!!そんなことを言うためにわざわざここまでやって来たの!?」
先程の荘厳な雰囲気とはうってかわって幼子のように駄々をこねる彼女に困惑する。
「…駄目だったかな」
「あなたみたいに赤ちゃんみたいなマスターと手を組んだって、私たちになんのメリットもないもん」
頬を膨らませ手を組む彼女には取り付く島もなさそうだった。
「反則を起こしているキャスターを討伐するまでは、力関係を均等…とまではいかずともなるべく分散させずにいた方が良いと思ったのだけど」
「そんな下々の小競り合い、私たちにはカンケーないもの。だって―――バーサーカーは、世界で1番強いんだから」
「…ほう?」
私の後ろで黙って話を聞いていたランサーが呟いた。
「どうやら交渉は決裂だな。きれいさっぱり元の敵同士だ。マスター、ここであの子供は潰しておくか?」
「ちょっと、ランサー!?」
「呆れた。狗の躾も出来ていないなんて」
「…あ?」
狗、と呼ばれたことが癇に障ったのか、彼は鋭い目でイリヤスフィールを見上げた。
「上等だ。オイ、お前のサーヴァント。そこに居るんだろ。あんたのサーヴァントが本当に最強かどうか――小手調べだ」
さっき穏便に済ませようと言ったのを忘れたのか…と言い咎めようとするが、大丈夫だ、と目配せされて口を噤んだ。
「バーサーカー、呼んでるみたいよ」
表情を一切変えることなく、少女は静かに呟いた。
咆哮。震動。そして―――
声が出なかった。
これがかつての英雄の姿なのか。
禍々しい巨体に、気が滅入りそうな程暴力的なオーラ。
喚び声に応え実体化した巨人は少女を護るように私たちの前に立ちはだかった。
「そこのワンちゃんと、ちょっと遊んであげなさい。バーサーカー!」
初めて見る、サーヴァント同士の戦闘。
私は戦いというものを甘く見ていたのだ、と思い知るまでにそう時間はかからなかった。
勿論知識としてこういうものと知ってはいたし、戦いの当事者として自覚もしていた。しかし―――
目の前の、嵐のような戦いを目の当たりにして悟る。ただの狂戦士じゃない。あれは…災害みたいなものだ。
「でけえ図体でなかなか動けるじゃねえか」
バーサーカーの斧は執拗にランサーの足場を破壊してゆく。身軽なランサーは目にも留まらぬ速さで狂戦士の背後に回る。
鳴り続ける鋭い金属音。大地を轟かす獣の咆哮。暴風は踊り狂い、粉塵で視界が霞んだ。
常識の範疇を超えるやり取りに頭が追いつかなくなりそうだ。
その後もしばらく攻防は続いた。神速のランサーと、破壊力のバーサーカー。地の利と魔力量の差からか、若干ランサーが押されかかっているように見えた。
「理性がねえのに攻撃が的確だな。相当名のある勇士とお見受けする」
居直したランサーの構えが変化した。赤い槍は炎のようなオーラを纏っている。
(宝具を開帳する気だ…!)
「――その心臓貰い受ける。
ランサーは叫ぶ。その声とともに、槍から放たれた光線が一直線にバーサーカーの心臓辺りを捉え、そして――貫いた。
「■■■■■■■■■ー!!!!!」
耳をつんざく雄叫びと共に、巨人は動きを止めた。
(やった…のか?)
…いや、おかしい。自分のサーヴァントが瀕死なのにも関わらずイリヤスフィールは表情ひとつ変えていない。少し遠く、城門のそばで戦いの行方を静かに傍観していた少女は立ち上がり、バーサーカーの傍に駆け寄った。
「やっぱりこの程度なのね。やっぱりあなたとは組めないわ。…立ちなさい、バーサーカー」
「…!?」
少女の声に応えるように、虚ろだった瞳が赤く光り、…巨人は再び動きだした。
「チッ、そんなんアリかよ」
少々痙攣を繰り返した後、再び狂気の瞳がランサーを捕捉した。
『ランサー、隙を見計らって撤退するよ』
心の中で呼びかけた。無策であの怪物に挑むのはさすがに無謀すぎる。
『了解』
「イリヤスフィール!あなたのサーヴァントの強さはよく分かったわ。…確かに私たちとの協力なんて必要なさそうね」
「…あら、思ったよりは身の程をわきまえてるのね。まだ向かってくるようなら殺しちゃおうと思ったけど…やめてあげる」
「本気で殺す気だったらまず私を狙っていたたず。最初からそんな気はなかった…違う?」
「…小賢しい。さっさと去りなさい」