アリアという人
緋の意思がなくなったことで争いごとがなくなり、被害にあっていた国も平和を取り戻した。平民にとってはこの上ないことであり、今では緋の意思は戦争を忘れないための「物語」として語り継がれるようになっていた。
フレア「赤い目の子が生まれなくてよかったんだね!」
リタ「違うよ、フレア。アリア様はいつの時代だって私たちを、この国を守ってくれていたんだよ」
ルカ「でも、おきさきさまがいなくなったから戦いがなくなったんでしょ?」
リタ「それもそうなんだけどね。ただ、先のアリア様はよくこの村にも来てくださってね…こんな村のことでさえ、いつでも気にかけて大切にしてくださってたんだよ」
リタは先のアリア・ルニアストに会ったことがあった。視察と称して幾度とこの村に訪れ、近況の報告からたわいもない話まで村人の話を親身になって聞き問題があれば解決に導いてきた。
ここタルダンは広大なルニアスト帝国の一部ではあるが、王都カディールにとっては僻地だった。
領主でさえ投げ出したこの辺境の地をアリアは同じルニアストだと言い、忍んで来ては守ってくれたのだ。
リタ「お母さんはね、アリア様が亡くなられたのを聞いて、本当に悲しかったんだよ…まあアンタたちはアリア様を知ることが出来ないから、そう思っちゃうのも仕方ないわね。さ、もうこんな時間だ、晩ごはんのお使いに行ってちょうだい」
アリアのことは分からないが、リタがそこまで言うのだから素晴らしい人だったのだ、とそう感じながら3人は家を後にした。
フレア「赤い目の子が生まれなくてよかったんだね!」
リタ「違うよ、フレア。アリア様はいつの時代だって私たちを、この国を守ってくれていたんだよ」
ルカ「でも、おきさきさまがいなくなったから戦いがなくなったんでしょ?」
リタ「それもそうなんだけどね。ただ、先のアリア様はよくこの村にも来てくださってね…こんな村のことでさえ、いつでも気にかけて大切にしてくださってたんだよ」
リタは先のアリア・ルニアストに会ったことがあった。視察と称して幾度とこの村に訪れ、近況の報告からたわいもない話まで村人の話を親身になって聞き問題があれば解決に導いてきた。
ここタルダンは広大なルニアスト帝国の一部ではあるが、王都カディールにとっては僻地だった。
領主でさえ投げ出したこの辺境の地をアリアは同じルニアストだと言い、忍んで来ては守ってくれたのだ。
リタ「お母さんはね、アリア様が亡くなられたのを聞いて、本当に悲しかったんだよ…まあアンタたちはアリア様を知ることが出来ないから、そう思っちゃうのも仕方ないわね。さ、もうこんな時間だ、晩ごはんのお使いに行ってちょうだい」
アリアのことは分からないが、リタがそこまで言うのだから素晴らしい人だったのだ、とそう感じながら3人は家を後にした。
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