衣装によってどう性格が変わるのか検証しましょ!
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ここの荘園では唐突に衣装が配られる事がある。どういう法則で決まっているのかは不明だが、様々な衣装を皆持っている。まぁ、着るかどうかは本人次第なのだが…オシャレが好きな…特に女性人は色んな服を着ることが多い
中には服装を変えると性格がガラリと変わる人も何人かいる。私の場合は変わらないのだけれど
変わる人の場合は全衣装変わるのかそうじゃないのか…ああ、気になる…知りたい…自分の強い知識欲が憎い…っ
けれど、私は気軽に頼める友人がいない。いや、私なんぞが友人なんて恐れ多過ぎて言えない。さて、どうしようか
「あ…」
『んぶっ』
曲がり角でちょうど前から来た人に気づかずぶつかってしまった。変な声が出てしまった…
にしても、んぶって面白いなでも絵本に使えそうな描写ではないから心のメモに留めるだけにしておこう
ふ、と目の前に恐る恐る手が差しのべられた。そういえばぶつかった後尻もちをついていたんだった忘れてた
有難く、その手を掴み引き上げてもらい。ここでやっと相手を確認する
『えっと…ありがとう、カールさん』
「いえ…」
何か言いたげに目を泳がす彼にどうしたのかと聞きたいが、ここで話を広げても良いのだろうか?
確か彼は社交恐怖症だと初めて一緒にゲームをする際に聞いた
私もあまり人と関わるのは得意な方ではない。少なからず親近感が湧いてはいるけど、正直何を話したりすればいいのかわからないし
むしろ今この沈黙もとてもじゃないけど申し訳なく感じるというか、変な緊張がある。つい手に力が篭もるがその時に気づいた
『…あ、ごめんなさい。手…』
思案中の間も手を掴んだままだったのに気づきすぐさま手を離そうとすると、名残惜しそうに指先を軽くつままれた
勘違いかもしれない程度の触り方だったから私の気にしすぎかもしれないけれど…
「…」
『えっと…』
「おや、二人が一緒だなんて珍しいね」
カールさんの背後から現れたのは、クラークさんとナワーブくんだ。この3人はよく一緒にいるのを見かけるから多分仲が良いのだろう
ナワーブくんが名前呼びなのは、サベターさんと呼ぶと違和感があるらしく。気軽に名前を呼んで欲しいと言われたからで、親しいとかそんな恐れ多い関係ではない
ただ、彼が自分からしたらフレンドリーなだけな話だ
「つか、廊下でなにしてんの?」
「別に…何も」
「何も無いのに棒立ちしてるわけねぇだろ」
『あ…えっと…』
「まぁまぁ、ニーナちゃん何か相談があるなら、黄色いものを持った人に頼ると良さそうだと出ていたよ
ちなみに、イソップくんの携帯品には黄色いバラがついてるんだ」
「ちょ、イライさん!?」
カールさんの大きな声に少し驚いた。この人こんな声出るのか…と。
そして視線は彼の腰の方へと移動する。確かに黄色いバラと骨のついたデザインの携帯品がある
クラークさんはとても頼りになる占い師さんだし…従った方が良いことがあるかもしれないと控えめにカールさんの服の裾を引いてみる
『あの…ご迷惑じゃなければ、お願い聞いてほしいの…
あ、もちろん!内容聞いて嫌だったら断って大丈夫…なので…』
「っ…」
「聞いてやればいいんじゃね?
ニーナならそんなとんでもない願いとかしてこねーよ」
な?とナワーブくんに聞かれ、人と目を合わせるのが苦手な私は視線を下に逸らしながら思案する
とんでもない…かどうかというのは人によって違うだろうから私の中では問題なくてもカールさんにとってはとても嫌かもしれない
けれど、他の人に頼む勇気も無いし、むしろ今使い切ってしまったし。これでダメだったらモヤモヤしたまま過ごす事になるのはできれば避けたいけれど
ああ、でも困らせてしまうのは本望ではないし
『あ、ぅ…その』
「とりあえず、お願いしたいことだけでも話してみたらどうかな?」
「そーだぜ。俺らがいると言いづらいなら別のとこ行くしな」
『ぅ、ま、待って…』
咄嗟にナワーブくんの腕を掴みここにいて欲しいという意思表示をすると、留まってくれるみたいだ
とりあえず、ナワーブくんもクラークさんもいてくれることに一安心しながらもカールさんの方に向き直る
『あ、の…』
「…はい」
『その…違う衣装を、着ているところ、を見てみたいなぁって
えっと、どんな風に性格が変わるのか…を観察したくて…い、嫌だったら大丈夫だから!!他の方にも聞いてみる…ので』
「構いませんよ」
今からでいいですよね?。とナワーブくんの腕を掴んでいる私の手を取って、エスコートするように歩き出すカールさんに驚く
こんな風に人に接することかできるとは思わなかったから、チラリと後ろを見ると手を振るクラークさんと頭を掻きながら苦笑いをするナワーブくんが目に入った
2人の雰囲気になんだか違和感を感じる。見守る親のような空気…なんでだろう?
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連れてこられた先はカールさんの部屋で、私物が少ない部屋はなんだか寂しそうに見えたから今度おすすめの絵本でもあげようと思う
手を引かれるままソファに腰かけ、ホットココアを準備して持ってきてくれた
いたせりつくせりなのは有難いけれど頼み事をする身としては申し訳なさが買ってしまう。冷ますようにふーふーと息を吹きかけてから飲みと、猫舌の私でも飲めるぐらいの温かさで驚いた
「…衣装の件は良いのですが、僕のお願いもきいてくれますか?」
『ん、え…あ、うん!私に出来ることなら!』
「その…僕のことも…ナワーブさんみたいに名前で呼んで下さいませんか?」
伏し目がちにこちらを伺うように頼んでくるカールさんの頭にうさ耳が見えそうなったぐらいに、小動物のような雰囲気で頼むのが可愛らしく見えた
背丈で言うと完全に私の方が小さいのだけれど、私よりも小動物のような守りたくなる空気を持っている彼に少なからず緊張感が落ち着いた
『いいよ…えっと、イソップ、くん』
「…っ、ありがとうございます」
『あ、良かったら、私のことも名前で呼んで…』
「はい…ニーナさん…」
なんだかむず痒い気持ちにまた緊張してしまい、それを誤魔化すようにココアを飲み込む
イソップくんもどうすればいいのかわからなかったのか、衣装を準備しますねとそそくさとウォークインクローゼットから衣装を取りだし私が見やすいように綺麗に並べだしてくれた
思ったよりも量が多く少し圧倒される。イソップくんってこんなにも衣装貰っていたんだ…とカップを机に置いてから衣装を眺める
「…どれから見たいですか?」
『えっと、じゃあ…これから』
とりあえず、目に入ったものからにしようと衣装を手渡すと
わかりました。とウォークインクローゼット内へと着替えに行ってくれた
私は落ち着かない気持ちのまま。ソファに座り、彼の着替えを待つことにした
【初期衣装】
fin