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ファストフードのバイトを始めて1ヶ月。
一通りは1人でこなせるようになってきた。そんなある日。
稀に見るイケメン。というか、"オーラがある"ってこういうことを言うんだって初めて思った。
そんなイケメンに少し気合いを入れたスマイル。
「いらっしゃいませ!」
「おい、このスマイルってのはなんだ?」
「はい?」
…なんか、やべーやつきた。
思わず笑顔で固まる私。
え、それとも、私のスマイル気に食わなかった?
「商売をしてるにも関わらず0円ってどういうことだ、アーン?」
アーン??にわかに信じ難いけどガチですか?
「ええっと…実際にお渡しするものではないんですが…」
説明する私の言葉を笑ったり、からかったりする様子もなく真剣に聞くイケメン…は、ちょっとかわいい。
まさかおふざけじゃなくスマイル0円を説明するとは思わなかった。
「ふーん、なるほどな」
そう納得すると、ホットコーヒーを1つ頼み、「チップだ。とっとけ」とかなんとか1万円を置いていくイケメン。
呆ける私。
その横では流れるように他のスタッフが注文のコーヒーを準備する。
いやいや、コーヒー1杯に1万円を置いてくな!
しかも、チップって海外じゃないぞ!
急いでレジからお釣りを取って、カウンターから出てイケメンを追いかける。
「お客様!困ります!」
「アーン?俺の勉強代だ」
「もーっこの世間知らず!お釣りは持って返んなさい!」
あ、思わず素が…!
イケメンの目は見開いて、言葉を失ったように口も半開きで驚いてる。
それでも相変わらずイケメン、なんて現実逃避。
やばい、思わずお客様に怒鳴ってしまうとは…。
「あー、すみません。それじゃ、私はこれで」
「待て」
ですよね!そんなわけには行きませんよねえ。
これはクビかも。
ビクビクしながら見やると、彼は実に楽しそうに笑っていた。そして、くるりと反転し、背中越しに片手を上げ、そのまま去って行った。
「また来る」
なんだかその笑みにドキッと胸が鳴ったような気がした。
(あ、お釣り返すの忘れた)
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