逆転サンドリヨン
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デフォルト名は「ナマエ」
男装夢主なので、特にこだわりのない方は中性的なお名前にするとしっくりくるかもしれません。
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結局ナマエ王子はお城へ帰ることにしました。
「長居してごめんなさい。でも皆とたくさん話せたおかげで、心の整理がつきました。ありがとう」
大変に高貴な仕草で感謝の意を表す王子に、ニートは心底照れながら「いやいや」と玄関で彼女を見送ります。
「でも大丈夫なの、王子ちゃん?」
「きっとお城にはたくさん記者とか野次馬とか冷やかしが集まってるよ?」
心配する彼らへ、ナマエ殿下は王子の顔で微笑みました。
「大丈夫です。きちんと、私の口から国民の皆様へ説明せねばなりません。ご心配、痛み入ります」
「イタミイル」
「ボクらの日常では一切使うことのない品の良い言葉」
さて、そろそろ発たねばなりません。あまりここに留まって、松野家の皆さんに迷惑をかけるわけにはいかないのですから。
「では、さようなら!」
王子はニート達へ手を振り……青パーカーの一人へ心惜しげな一瞥を送ると、前を向いて歩き始めました。
きっともう、二度と会うことはないでしょう。こんなことになってしまったからには、城へ帰ればどういう展開になるかまったく読めません。スマホのニュースで確認する限り、城にはたくさんの人々が集まっている様子。その中の一部……先週の舞踏会に参加した独身女性達が、暴徒化しているという報道もありました。ぶっちゃけ死ぬかもしれません。
スタスタ。
松野家を離れ、歩くことしばし。
スタスタ。スタスタ。
王子は違和感を覚え、後ろを振り返ります。すると、松野家で別れたはずの六つ子たちがそのままついてきているではありませんか。
「いやいや、なんでついてきてんの!?」
「え、だって面白そうだし」
「面白そう!?」
人の一大事を何だと思ってるんでしょう。お前らも十分野次馬じゃないかニート達よ。
「フッ、水臭いぜマイプリンセス!」
もう二度と会わないと思っていた彼が、ウザさマックスで絡んできます。
「オレとキミはあの運命のダンパで踊り明かした仲だろう? さあ、このオレカラ松が! キミのナイトとしてこの窮地を切り抜けてみせよう!」
「ナイトの爵位を授けた覚えはないんですが」
「フフ、つれないなマイハニー!」
「……この人いつもこんな感じなんです?」
「うん、わりと」
「そっか……」
側にいた黄色い五男に確認して、ナマエ王子はとっても残念な気持ちになりました。マジでどうしてこんなやつにときめいた私。