第2章 高校二年のお話(全20話)
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※注意 山王工業高校の学校生活に関する記述は著者の妄想です。
私が贈ったプレゼントを一成はとても喜んでくれた。
発送してから一週間も経たずに一成から電話を貰ったが、滅多に弾んだ声を出さない彼がいつになく上機嫌で「俺が持ってる他のタオルにも刺繍してほしいくらいベシ」なんて可愛らしくおねだりするほどの喜びようである。そこまで喜んでくれるとは思わなかったので、頑張って縫った甲斐があったと心から安心した。
第30話 高校二年、10月のお話
10月第一週目の日曜、一成から恒例の電話がかかってきた。そして予期せぬ言葉を耳にする。
『今月末、アメリカ遠征に参加してくるベシ』
「は?」
素っ頓狂な声を出す私に、一成は小さく笑いながら続ける。
『山王バスケ部のレギュラーと、一軍で特に優秀だと判断されたメンバーでアメリカに行ってくるベシ。本場のバスケを味わって、冬の選抜と来年のインターハイに備えるのが目的ベシ』
さすが予算が余るほどある強豪校は考えることが違うな。
高校生のためにアメリカ遠征を許可し、渡航費や宿泊費など諸々の費用を参加者全員分持つなんて公立の学校じゃまず無理だ。私立でも難しいと思う。
「何日くらい行くの?」
『遠征自体は一週間くらいベシ。移動日を含めたらもう少しかかるベシ』
「学校の授業とかは大丈夫なの?」
『こういう時のためにバスケ部は学業で手を抜かないよう指導されてるベシ。でも沢北みたいな問題児も居るから、補習なり課題なり面倒見てやらないといけなくなるベシ』
山王工業バスケ部でレギュラーになったメンバーの殆どは推薦入学を手にするらしいが、その他は大学でもバスケを続けるべく一般受験で試験に臨む。バスケが強い大学はある程度偏差値が高いのがお決まりだそうで、慌てず対策できるように文武両道であれと監督や先輩からうるさく言われているらしい。また練習試合や遠征で成績に影響が出ないよう大量の課題が出されたりバスケ部のためだけに補習が行われたりするので、全国大会常連校といえど高校生に変わりない彼らはかなり忙しいといえる。
「もしかして、沢北くんの夏休みの宿題であんなにうるさかったのって……アメリカ遠征のためだったりする?」
『ご名答ベシ』
いくら最年少のレギュラーとはいえ。いくら英語はまだマシなレベルとはいえ、それ以外の教科が壊滅なままで海外遠征の許可が下りるとは思えない。堂本監督を含め、殆どの部員が同じことを考えていたらしい。
中学校と違って高校には留年が存在する。強豪校のレギュラーが馬鹿で留年するなんて学校や後援会からすれば不祥事と同等だ。言い換えれば恥だ。輝かしいバスケ部の栄光も汚れてしまうというもの。
だから(外部の高校で真っ当な授業を受けている私の指導のもと)夏休みの宿題で基礎をしっかりと叩き込み、海外遠征参加を周囲に納得させるべく成績の向上と維持を図ったということである。
『夢子のおかげで夏休みの宿題はやりきったし、休み明けの試験結果も良かったから先生方も喜んでたベシ。沢北も、アメリカ遠征と成績のことを話したらヤバイ橋を渡ってたのが分かって、泣きながら喜んでたベシ』
沢北くんが声を上げて泣いてる姿が容易に浮かぶ。
もしも夏休みの宿題をやり終えなければ。休み明けの試験でとんでもない点数を叩き出していたら。一成や河田がアメリカで思いっきりバスケをしている間、沢北くんは学校で練習するだけの日々を送っていた訳で。
間違いなく不満を抱くだろう。羨ましくて羨ましくてそれこそ泣いてしまうに違いない。
「じゃあ、沢北くんもアメリカ遠征に行けるんだね?」
『ベシ。というか今回の遠征は沢北のためと言ったほうがいいベシ。沢北が居なかったら俺達がアメリカに行くなんて有り得なかったベシ』
「そうなの?」
『今年のインターハイで三連覇は叶ったベシ。俺達は嬉しかったし、沢北も喜んでたベシ。でも……あいつ、試合の内容としてはつまらねぇってぼやいてたベシ』
沢北くんは小さい頃からお父さんと1on1の相手をしてもらったと話していた。
バスケ狂であるお父さん──テツさん──はバスケの情報に詳しいだけでなく、高い技術を持つプレーヤーでもあった。
朝も晩も、休日は一日中ずっと、家の庭にあるバスケコートで1on1をする日々。それが何年も続き、挑戦し続けた彼は十代とは思えぬほどの技術と思考力を手に入れた。山王工業に入学した当初は一成曰く「天狗になってる」らしかったけど、すぐに改心して先輩達の技術を吸収するべく練習に打ち込んだという。
お父さんから得たもの。山王工業バスケ部で得たもの。それらは沢北くんを敵が居ない天才プレーヤーへと育て上げた。
『沢北のお父さんが先生に頼んだらしいベシ。山王でアメリカ遠征できないかって。日本には敵が居ないから、アメリカで現実を見せてやってほしいって』
日本で一番になれたからといってバスケの本場・アメリカで通じるとは限らない。アメリカには背が高い選手は腐るほど居るし、身体の基礎能力が違う。NBA発祥の国だからこそ幼少時から得られる情報量にも差がある。本場で壁にぶつかり、自分なりに課題を見つけ、克服するのが大事だ。
「そっか……アメリカ遠征、きっと沢北くんには良いきっかけになるよね。あんなに巧いんだもん。沢山のことを学べるはずだよ」
『沢北に負けていられないベシ。俺もアメリカで本場のバスケを見て、ぶつかって、勉強してくるベシ』
ああ、羨ましいなぁ!
私も男子だったら。一成と同じ山王バスケ部に入ってたら、一緒にアメリカ遠征行けたのに。
「アメリカか。いいなぁ~」
『夢子、アメリカ好きだったベシ?』
「好きか嫌いかと言われたら勿論好きだよ。バスケの本場だし、NBAの試合を生で観れるじゃん! 観戦できなくてもホームタウン行ったり、お店でグッズ買えるかもしれないし」
『それは初耳だったベシ』
「雑誌とかNBAのビデオ観てても、アメリカについて話したことはなかったもんね」
私も行きたいなぁ……なんて呟くと、一成は別にどうってこともないような声色で返答してきた。
『なら、いつか一緒にアメリカに行くベシ』
「ん?」
『今はまだ学生だし稼ぎもないから無理だけど。大人になって金銭的に余裕が出たら、NBAの試合に合わせて休みを取って一緒にアメリカに行くベシ。絶対に楽しいベシ』
すごく具体的に提案してくれるじゃん。
「二人で? 雅史とか沢北くんは誘わなくていいの?」
ちょっとした同窓会になるし、ワイワイ騒げて楽しいと思うよと話せば一成は溜息交じりで言う。
『社会人になったら予定を合わせるのは難しくなるベシ。人数が増えるほど日程が決まらなくなるから、少人数のほうが楽ベシ』
河田と沢北は今回の遠征で一緒に行ける。場合によっては来年も遠征が計画されるかもしれない。歳を取ってからもわざわざ自腹で一緒に行こうという気持ちにはならないという。案外ドライなんだな。苦楽を共にしてる仲間なのに。
『遠征中に自由時間も多少あるベシ。夢子にお土産買ってくるから、楽しみにしてるベシ』
「ええ? 別にいいよ。遠征で疲れちゃうだろうし、それよりも一成が気分転換できるものを買いなよ」
バスケのための遠征だ。時間の殆どをバスケに費やすはずだ。疲れを癒す時間なんて就寝時間とわずかな自由時間だけだろう。
だけど一成は頑として頷かない。
『気持ちは嬉しいけど、それは聞けないお願いベシ。タオルとバッシュケースのお礼がしたくて仕方ないベシ』
「そう言われると何も反論できないな」
『特にタオルの刺繍はすごく嬉しかったベシ。だから、気にしなくていいベシ』
まだ言うのか(笑)。よせやい、また照れるだろ。
「分かったよ。お土産、楽しみにしてるね。滞在中の話も期待してるから、面白いことはちゃんと覚えててよね」
『俺は誰かさんと違って優秀だから問題ないベシ』
「はは、あんまり言うと沢北くんが可哀想だよ」
『別に沢北とは言ってないベシ』
笑い合っていると、ふと終話の雰囲気が漂う。
そろそろ切る頃合いかな……と思った時、一成がしっかりとした声で告げてきた。
『夢子がくれたタオルとバッシュケース、アメリカにも持って行くベシ。夢子が応援してくれてると思ったらもっと頑張れそうベシ』
素直にそう言ってくれたのが嬉しくて、私は満面の笑顔で言う。
「ファン第一号の私が応援してるんだから、遠征が大成功すること間違いなしだよ!」
『それは縁起が良いベシ』
「まだ遠征まで時間あるから、また何かわかったら教えてね」
『分かったベシ』
通話が切れた。ツー、ツー、と機械音が流れる。
「一成も山王工業も、進化し続けるね」
皆もっと強くなる。
キツい練習、試合、遠征を経て、より卓越した技術を持つ選手となる。
じゃあ私は?
これからも強くなれる?
今のままで、何も変わらなくていいの?
「……寝よう」
答えの出ない悩みに没頭する趣味はない。私は頭を切り替えて、自分の部屋に戻っていった。
私が贈ったプレゼントを一成はとても喜んでくれた。
発送してから一週間も経たずに一成から電話を貰ったが、滅多に弾んだ声を出さない彼がいつになく上機嫌で「俺が持ってる他のタオルにも刺繍してほしいくらいベシ」なんて可愛らしくおねだりするほどの喜びようである。そこまで喜んでくれるとは思わなかったので、頑張って縫った甲斐があったと心から安心した。
第30話 高校二年、10月のお話
10月第一週目の日曜、一成から恒例の電話がかかってきた。そして予期せぬ言葉を耳にする。
『今月末、アメリカ遠征に参加してくるベシ』
「は?」
素っ頓狂な声を出す私に、一成は小さく笑いながら続ける。
『山王バスケ部のレギュラーと、一軍で特に優秀だと判断されたメンバーでアメリカに行ってくるベシ。本場のバスケを味わって、冬の選抜と来年のインターハイに備えるのが目的ベシ』
さすが予算が余るほどある強豪校は考えることが違うな。
高校生のためにアメリカ遠征を許可し、渡航費や宿泊費など諸々の費用を参加者全員分持つなんて公立の学校じゃまず無理だ。私立でも難しいと思う。
「何日くらい行くの?」
『遠征自体は一週間くらいベシ。移動日を含めたらもう少しかかるベシ』
「学校の授業とかは大丈夫なの?」
『こういう時のためにバスケ部は学業で手を抜かないよう指導されてるベシ。でも沢北みたいな問題児も居るから、補習なり課題なり面倒見てやらないといけなくなるベシ』
山王工業バスケ部でレギュラーになったメンバーの殆どは推薦入学を手にするらしいが、その他は大学でもバスケを続けるべく一般受験で試験に臨む。バスケが強い大学はある程度偏差値が高いのがお決まりだそうで、慌てず対策できるように文武両道であれと監督や先輩からうるさく言われているらしい。また練習試合や遠征で成績に影響が出ないよう大量の課題が出されたりバスケ部のためだけに補習が行われたりするので、全国大会常連校といえど高校生に変わりない彼らはかなり忙しいといえる。
「もしかして、沢北くんの夏休みの宿題であんなにうるさかったのって……アメリカ遠征のためだったりする?」
『ご名答ベシ』
いくら最年少のレギュラーとはいえ。いくら英語はまだマシなレベルとはいえ、それ以外の教科が壊滅なままで海外遠征の許可が下りるとは思えない。堂本監督を含め、殆どの部員が同じことを考えていたらしい。
中学校と違って高校には留年が存在する。強豪校のレギュラーが馬鹿で留年するなんて学校や後援会からすれば不祥事と同等だ。言い換えれば恥だ。輝かしいバスケ部の栄光も汚れてしまうというもの。
だから(外部の高校で真っ当な授業を受けている私の指導のもと)夏休みの宿題で基礎をしっかりと叩き込み、海外遠征参加を周囲に納得させるべく成績の向上と維持を図ったということである。
『夢子のおかげで夏休みの宿題はやりきったし、休み明けの試験結果も良かったから先生方も喜んでたベシ。沢北も、アメリカ遠征と成績のことを話したらヤバイ橋を渡ってたのが分かって、泣きながら喜んでたベシ』
沢北くんが声を上げて泣いてる姿が容易に浮かぶ。
もしも夏休みの宿題をやり終えなければ。休み明けの試験でとんでもない点数を叩き出していたら。一成や河田がアメリカで思いっきりバスケをしている間、沢北くんは学校で練習するだけの日々を送っていた訳で。
間違いなく不満を抱くだろう。羨ましくて羨ましくてそれこそ泣いてしまうに違いない。
「じゃあ、沢北くんもアメリカ遠征に行けるんだね?」
『ベシ。というか今回の遠征は沢北のためと言ったほうがいいベシ。沢北が居なかったら俺達がアメリカに行くなんて有り得なかったベシ』
「そうなの?」
『今年のインターハイで三連覇は叶ったベシ。俺達は嬉しかったし、沢北も喜んでたベシ。でも……あいつ、試合の内容としてはつまらねぇってぼやいてたベシ』
沢北くんは小さい頃からお父さんと1on1の相手をしてもらったと話していた。
バスケ狂であるお父さん──テツさん──はバスケの情報に詳しいだけでなく、高い技術を持つプレーヤーでもあった。
朝も晩も、休日は一日中ずっと、家の庭にあるバスケコートで1on1をする日々。それが何年も続き、挑戦し続けた彼は十代とは思えぬほどの技術と思考力を手に入れた。山王工業に入学した当初は一成曰く「天狗になってる」らしかったけど、すぐに改心して先輩達の技術を吸収するべく練習に打ち込んだという。
お父さんから得たもの。山王工業バスケ部で得たもの。それらは沢北くんを敵が居ない天才プレーヤーへと育て上げた。
『沢北のお父さんが先生に頼んだらしいベシ。山王でアメリカ遠征できないかって。日本には敵が居ないから、アメリカで現実を見せてやってほしいって』
日本で一番になれたからといってバスケの本場・アメリカで通じるとは限らない。アメリカには背が高い選手は腐るほど居るし、身体の基礎能力が違う。NBA発祥の国だからこそ幼少時から得られる情報量にも差がある。本場で壁にぶつかり、自分なりに課題を見つけ、克服するのが大事だ。
「そっか……アメリカ遠征、きっと沢北くんには良いきっかけになるよね。あんなに巧いんだもん。沢山のことを学べるはずだよ」
『沢北に負けていられないベシ。俺もアメリカで本場のバスケを見て、ぶつかって、勉強してくるベシ』
ああ、羨ましいなぁ!
私も男子だったら。一成と同じ山王バスケ部に入ってたら、一緒にアメリカ遠征行けたのに。
「アメリカか。いいなぁ~」
『夢子、アメリカ好きだったベシ?』
「好きか嫌いかと言われたら勿論好きだよ。バスケの本場だし、NBAの試合を生で観れるじゃん! 観戦できなくてもホームタウン行ったり、お店でグッズ買えるかもしれないし」
『それは初耳だったベシ』
「雑誌とかNBAのビデオ観てても、アメリカについて話したことはなかったもんね」
私も行きたいなぁ……なんて呟くと、一成は別にどうってこともないような声色で返答してきた。
『なら、いつか一緒にアメリカに行くベシ』
「ん?」
『今はまだ学生だし稼ぎもないから無理だけど。大人になって金銭的に余裕が出たら、NBAの試合に合わせて休みを取って一緒にアメリカに行くベシ。絶対に楽しいベシ』
すごく具体的に提案してくれるじゃん。
「二人で? 雅史とか沢北くんは誘わなくていいの?」
ちょっとした同窓会になるし、ワイワイ騒げて楽しいと思うよと話せば一成は溜息交じりで言う。
『社会人になったら予定を合わせるのは難しくなるベシ。人数が増えるほど日程が決まらなくなるから、少人数のほうが楽ベシ』
河田と沢北は今回の遠征で一緒に行ける。場合によっては来年も遠征が計画されるかもしれない。歳を取ってからもわざわざ自腹で一緒に行こうという気持ちにはならないという。案外ドライなんだな。苦楽を共にしてる仲間なのに。
『遠征中に自由時間も多少あるベシ。夢子にお土産買ってくるから、楽しみにしてるベシ』
「ええ? 別にいいよ。遠征で疲れちゃうだろうし、それよりも一成が気分転換できるものを買いなよ」
バスケのための遠征だ。時間の殆どをバスケに費やすはずだ。疲れを癒す時間なんて就寝時間とわずかな自由時間だけだろう。
だけど一成は頑として頷かない。
『気持ちは嬉しいけど、それは聞けないお願いベシ。タオルとバッシュケースのお礼がしたくて仕方ないベシ』
「そう言われると何も反論できないな」
『特にタオルの刺繍はすごく嬉しかったベシ。だから、気にしなくていいベシ』
まだ言うのか(笑)。よせやい、また照れるだろ。
「分かったよ。お土産、楽しみにしてるね。滞在中の話も期待してるから、面白いことはちゃんと覚えててよね」
『俺は誰かさんと違って優秀だから問題ないベシ』
「はは、あんまり言うと沢北くんが可哀想だよ」
『別に沢北とは言ってないベシ』
笑い合っていると、ふと終話の雰囲気が漂う。
そろそろ切る頃合いかな……と思った時、一成がしっかりとした声で告げてきた。
『夢子がくれたタオルとバッシュケース、アメリカにも持って行くベシ。夢子が応援してくれてると思ったらもっと頑張れそうベシ』
素直にそう言ってくれたのが嬉しくて、私は満面の笑顔で言う。
「ファン第一号の私が応援してるんだから、遠征が大成功すること間違いなしだよ!」
『それは縁起が良いベシ』
「まだ遠征まで時間あるから、また何かわかったら教えてね」
『分かったベシ』
通話が切れた。ツー、ツー、と機械音が流れる。
「一成も山王工業も、進化し続けるね」
皆もっと強くなる。
キツい練習、試合、遠征を経て、より卓越した技術を持つ選手となる。
じゃあ私は?
これからも強くなれる?
今のままで、何も変わらなくていいの?
「……寝よう」
答えの出ない悩みに没頭する趣味はない。私は頭を切り替えて、自分の部屋に戻っていった。