序章ⅰ.告白
時を遡ること二百数十年…。
「俺は体は弱いですが、実はこれで死ぬことはないんです」
浮竹が己の秘密を告白したのは、護廷十三隊新隊長着任の儀が滞りなく終わり十三番隊隊長になった後であった。
京楽も師である山本も薄々感じてはいたが、真実を知った時は素直に驚きを隠せなかった。
尤も。その真実よりも”実力”によって隊長の座に就いた後にその手の内を見せるという、
浮竹らしい誠実さにであったが。
医者に見放された浮竹がミミハギ様の祈祷を受けたのは3つの頃。
当時の記憶は定かではないが、その事実を認識できる年頃になると自然と”気付かされ”た。
ミミハギ様によって救われた命。それなのに何故―――
この体は、弱いのか。
「俺は、弱いのでは ない」
ミミハギ様の力を抑えることができなかった時、咳き込み熱を出し、時に喀血する。
己を鍛えれば鍛えるほど、ミミハギ様の力が増していくのを実感し、気付けば誰よりも高い霊圧を得ていた。
だがその圧は他者を押し潰す為ではなく、包み込む為にしか浮竹は使わなかった。
故に常に人が集まり人望は高かったのだ。
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************************************************浮竹隊長〔二〕 風⋆花⋆雪⋆月