刀剣乱舞
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昼一、政府で行なわれていた会議での事だった。ご飯を食べた後の心地良い睡魔に誘われながら、必死に意識を保つ。だけど少しでも気を抜けば、来季の予算について話している声も、どんどん遠ざかってくる。あぁ、もう無理かもしれない。睡魔に身を委ねてしまおう。そう思ったときに聞こえた、パキンと何かが割れる音。ハッと意識を浮上させて辺りを見渡せば、どうやら聞こえたのは私だけではないようで。周りの審神者もどこから聞こえたのか、意識を集中させているようだった。
『非常警報発令!非常警報発令!』
突如発令された非常警報。場所を確認する為に、一人の審神者が電光モニターを呼び出し、政府の地図を広げてくれた。皆でそれを見つめ、そして発見する。…発令された場所は。
「ここだ!みんな注意するんだ!!」
見つけたと同時に、審神者の誰かが叫んでくれた。まだ周りに音が鳴った以外の違和感はない。ここの部屋にいるのは、審神者が十人と政府の審神者担当が二人。
「抜刀の許可は?下りてるの?」
「今、上に確認してくれとるよ」
普段の会議では、顕現した状態で付いてきてくれる近侍も、今回は“普通の交通機関を移動手段にしてほしい”とのお達しから、持ち歩ける媒体に顕現を解いた状態で近侍を封印している。媒体も、封印を解く方法も、審神者によって違うとは聞くけれど、他の審神者の物はまだ見たことがない。今回は少人数、かつ来季予算確認の会議ということもあり、すぐに終わると目処を付けて、皆刀をそのまま封印した状態にしていたからだ。
そして基本的に有事でなければ、政府内で近侍が抜刀することは禁止されている。敵が来てしまえば、無条件で抜刀出来るけれど、今みたいに敵がいない状態では確認が必要だった。
「でも、もういつ来るかわかんないじゃん。早い方が良いんじゃね?」
「…てき、来るんですか?」
「構えた方が良いだろうね…」
「許可!下りました!!」
政府の人が叫んだのと、ほぼ同時だった。いつも見ているやつらが、空間を裂いて入ってきたのは。
「時間遡行軍…⁉」
「こんなところに…」
「先手必勝!行くよ、明石国行!!」
女性の審神者が、ペンダントトップに手を触れたと思えば、どんどん輝きが増していく。そこから刀紋を背に現れたのは、今呼ばれた刀剣男士。
「しゃーないですな。ほな、行きましょか」
「では、私達も行こうかね。獅子王」
好々爺な審神者がふかした煙管。そこから出た煙は、白から徐々に黒に変わる。それが鵺だと気付いたのは、獅子王がそこに立ってからだった。
「おう!任せろ!!」
他にも、絵本やヘアゴム、ネイル、イヤリングやピン留めなど、媒体も呼び出し方も様々。見ていてわくわくもするし、楽しくもあるけれど私もやらなければ。
「…よし。みなさん、離れていてください!」
深呼吸をして、気合を入れる。叫ぶと同時に、付けていた簪を引き抜いて、勢いよく前へ。どこからか降る桜の花弁は、簪からどんどん刀に変わっていくことを知らせてくれる。なるべく平行に、遠心力を使って、身体の前を通るように刀を回す。でないと、簪から変わった刀を地面に擦ってしまうから。
「あれ…」
「あの女の子が大太刀か⁉」
「ごめん…っ!太郎太刀!!」
ハンマー投げの様に約三回転。そのまま敵に向かって投げれば、先程降っていた桜が敵の前に柱のようにして集まる。そこに刀が入り、花弁が散れば。
そこに立っているのは、私の近侍だ。
「あぁ…私を振り回せるのは、今となっては我が主くらいでしょうね」
「鍛えてるからね!よろしくお願いします太郎さん!」
さぁ、戦闘開始だ。
END