番外編・その他
おなまえ
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卒業がお預けになった話
※本編のその後
※王馬視点
めでたくみょうじちゃんと卒業条件を満たしたと思ったら、モノクマによってその夢は儚くも砕け散った。
『撮れ高が』とか『数字が』とか訳の分からないことを理由にこの恋愛バラエティは続行させられるわけだけど、一旦ゴールしてしまったオレとしては特にこの生活に目的もなにもないわけで。
「あーあ、せっかく卒業出来ると思ったのになー」
今しがた延長発表を放送していたモニターに向かって文句を言うと、オレの個室に遊びに来ていたみょうじちゃんはくすくすと笑った。
「ふふ、そうだねー。…でも、私はちょっとだけ嬉しいかもしれないなぁ」
「え、なんで?」
「だって、ここに居れば王馬くんと毎日遊べるから!」
満面の笑顔でそんなことを言われてしまえば、それ以上ぶつくさと文句を言う気がどんどんなくなっていく。
なんならそれも悪くないかも、なんてさっきまでとは正反対な考えすら浮かんでくるから不思議だ。
「にしし、それもそうだね!オレってばこう見えて秘密結社の総統だからなー、外に出ちゃったら今みたいにいつでもは遊んであげられないかも」
「そ、そうなの!?…うう、じゃあ私ずっと卒業なんてしない…」
みょうじちゃんは不満げな表情を浮かべながらそう言った。
拗ねてるんだぞ、とでも言いたげに膨らませた頬をつんつんとつつく。
「あはは、嘘に決まってるでしょー?」
「えっ、嘘なの?良かったー」
「当たり前じゃーん。みょうじちゃんが嫌だって言っても、毎日だって会いに行っちゃうからね!」
「ふふ、嫌なんて言うわけないのにー。でも、それなら安心して卒業できるね」
「ま、その前に卒業は一旦お預け状態なんだけどね」
「そうだった…!」
「にしし、みょうじちゃんはホントお馬鹿さんだなー」
わしゃわしゃと頭を撫でると、髪がぐちゃぐちゃになる、なんて言いつつもどこか嬉しそうな顔をするみょうじちゃん。
こんな子、放っておけるわけがない。
ただでさえ変な虫を付けてきやすいのに、目を離したらどうなることやら。
「あ、そうだ」
「どうしたの?」
「みょうじちゃん手貸して」
「はいどーぞ」
オレは差し出されたみょうじちゃんの手をしっかりと握った。
いわゆる恋人繋ぎってやつをしてみると、彼女は少しだけ頬を赤くして微笑んだ。
「よし、じゃあ行こっか」
「どこにー?」
「んー…虫除け?」
「ふふ、なにそれー」
よくわかっていない様子のみょうじちゃんの手を引いて個室の外へ出る。
とりあえず食堂からかな。
その後オレは出来るだけ人が多くいそうなところを狙って彼女を連れ歩いた。
もちろん、手はずっと繋いだままだよ。
オレたちがそういう関係だってこと、みんなには知っててもらわないといけないからね。
延期になったって関係ない。
いつになったって最後にこの子と卒業するのはオレなんだからさ!
※本編のその後
※王馬視点
めでたくみょうじちゃんと卒業条件を満たしたと思ったら、モノクマによってその夢は儚くも砕け散った。
『撮れ高が』とか『数字が』とか訳の分からないことを理由にこの恋愛バラエティは続行させられるわけだけど、一旦ゴールしてしまったオレとしては特にこの生活に目的もなにもないわけで。
「あーあ、せっかく卒業出来ると思ったのになー」
今しがた延長発表を放送していたモニターに向かって文句を言うと、オレの個室に遊びに来ていたみょうじちゃんはくすくすと笑った。
「ふふ、そうだねー。…でも、私はちょっとだけ嬉しいかもしれないなぁ」
「え、なんで?」
「だって、ここに居れば王馬くんと毎日遊べるから!」
満面の笑顔でそんなことを言われてしまえば、それ以上ぶつくさと文句を言う気がどんどんなくなっていく。
なんならそれも悪くないかも、なんてさっきまでとは正反対な考えすら浮かんでくるから不思議だ。
「にしし、それもそうだね!オレってばこう見えて秘密結社の総統だからなー、外に出ちゃったら今みたいにいつでもは遊んであげられないかも」
「そ、そうなの!?…うう、じゃあ私ずっと卒業なんてしない…」
みょうじちゃんは不満げな表情を浮かべながらそう言った。
拗ねてるんだぞ、とでも言いたげに膨らませた頬をつんつんとつつく。
「あはは、嘘に決まってるでしょー?」
「えっ、嘘なの?良かったー」
「当たり前じゃーん。みょうじちゃんが嫌だって言っても、毎日だって会いに行っちゃうからね!」
「ふふ、嫌なんて言うわけないのにー。でも、それなら安心して卒業できるね」
「ま、その前に卒業は一旦お預け状態なんだけどね」
「そうだった…!」
「にしし、みょうじちゃんはホントお馬鹿さんだなー」
わしゃわしゃと頭を撫でると、髪がぐちゃぐちゃになる、なんて言いつつもどこか嬉しそうな顔をするみょうじちゃん。
こんな子、放っておけるわけがない。
ただでさえ変な虫を付けてきやすいのに、目を離したらどうなることやら。
「あ、そうだ」
「どうしたの?」
「みょうじちゃん手貸して」
「はいどーぞ」
オレは差し出されたみょうじちゃんの手をしっかりと握った。
いわゆる恋人繋ぎってやつをしてみると、彼女は少しだけ頬を赤くして微笑んだ。
「よし、じゃあ行こっか」
「どこにー?」
「んー…虫除け?」
「ふふ、なにそれー」
よくわかっていない様子のみょうじちゃんの手を引いて個室の外へ出る。
とりあえず食堂からかな。
その後オレは出来るだけ人が多くいそうなところを狙って彼女を連れ歩いた。
もちろん、手はずっと繋いだままだよ。
オレたちがそういう関係だってこと、みんなには知っててもらわないといけないからね。
延期になったって関係ない。
いつになったって最後にこの子と卒業するのはオレなんだからさ!