赤松さんと王馬くんと束縛の話

※会話文のみ

「王馬くん、束縛ってどんなことするの？」

「どんなことって、そりゃあ……って、誰かに何か言われたの？」

「楓ちゃんがね、王馬くんは束縛するの好きそうって言ってたから。どんなことするのかなーって気になったんだー」

「へぇ、赤松ちゃんがそんなこと言ってたんだねー！でも残念ながらオレ、束縛はするのもされるのも別に好きじゃないよ！」

「そうなんだー」

「他の異性と話すなとか、自分以外の異性を連絡先に入れるなとか、いつどこで何してるか事細かに教えないといけないとか、そんなのさすがのみょうじちゃんだって嫌でしょ？」

「うーん…確かに。ちょっと想像と違ったみたい」

「どんなこと想像してたの？」

「えっとねー、こんな感じ！」

「うわっ！？ちょっと、なんで急に抱きついてきたの？」

「束縛ー」

「え？」

「ふふ、束縛だよー。だってほら、王馬くん動けないでしょ？」

「ぷっ…あはは！そうだね、腕もガチガチに固定されて動けそうにないや」

「…こういうのが束縛だったらよかったのになー」

「平和的だね。まぁでも、こういう束縛ならオレも大歓迎だよ！」

「あはは、私も大歓迎ー！」

＊＊＊＊＊

「ということでね、王馬くんは束縛好きだって言ってたよ」

「や、やっぱり…！なまえちゃん、ちゃんと気をつけないとだめだよ？あまりにもキツい束縛をするようなら私と茶柱さんが…」

「でも私も束縛されるの好きなんだー」

「ええっ、そうなの！？…うーん、それなら利害の一致ってことでいいのかな…。あー…でもそれもちょっと心配だし…！」

「心配？大丈夫だよー、ちょっとぎゅーってするだけだから！」

「ぎゅーって…！？何それ、どこを？腕？足？それともまさか…首…！？だめだめ、なまえちゃんそれはいくらなんでもアブノーマルすぎるよ…！確かに王馬くんってそういうの好きそうだけど…！！」

「テンション上がってるところ悪いけど、それ全部赤松ちゃんの誤解だからね。オレ別にアブノーマルな趣味はないからね」