本編【全16話】
おなまえ
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百田くんととばっちり
※百田視点
オレは宇宙に轟く百田解斗だ!
…現実的なことを考えるなら、宇宙に轟く前にここから卒業しなきゃなんねーんだけどな。
どーすっかなぁ、いっそ終一にでも頼んでみるか?
けど、なんかそれも男らしくねーっつーか…勝負に勝って試合に負けた感があるよな…。
「百田ちゃん、何無い頭振り絞って一生懸命考えてるのー?そんなことしてたら百田ちゃんの頭が宇宙に旅立っちゃうよ?」
「あぁ!?どういう意味だよ!?……そういや、オメーはいっつもやけに余裕そうだよなぁ。卒業の目処でも立ってんのか?」
「んー?どうだと思う?」
急に声をかけてきやがった王馬は、これまた余裕そうに笑ってやがる。
まさかこんなやつにオレは負けんのか…!?
いや待て、これはただの虚勢って可能性も捨てきれねぇ。まだまだ負けを認めるには早いよな。
「って、まさか王馬に限ってそんなわけねーか!流石のオメーも女を嘘で口説くなんて真似はしねーだろうしな!」
「にしし、そうだね。さすがのオレも“嘘で”口説くとかそこまで非道なことはしないよー!そんなことしたってオレが楽しくないしね!」
「あ…?そ、そうだよな!どうせ裏ルートでも探って卒業しようって魂胆だろ」
「たはー!バレちった!ま、ゲームに勝つには色んな可能性を考えてなきゃダメだよねー」
今、やけに「嘘で」を強調してた気がしたが…気のせいか?
でもよ、こいつに限って普通に恋愛して普通に卒業するなんてありえねーだろ。
「…そもそも王馬、オメーが人を好きになることってあんのか?」
「…は?な、何言ってるの百田ちゃん…オレは…こんなにも百田ちゃんのこと…ず、ずぎな"の"に"……うわぁぁぁああぁあぁん!!ひどいよぉぉぉおおお!」
「わ、分かった分かった!うるせーし汚ねーし黙れ!!」
「あー、泣いたらスッキリしたー」
突然号泣したと思えば次の瞬間にはケロッとしてやがる。
こいつは本当に何を考えてるのか分かりゃしねぇ。
やれやれとため息をついていると、近くでくすくすと笑う女の声が聞こえた。
「ん?…おう、みょうじか。何笑ってやがんだ?」
「あはは、ごめんね。2人とも仲良しだなーって。もしかして、このまま一足先に卒業しちゃうのかな?」
「なっ…馬鹿言ってんじゃねぇ!さすがのオレもこいつとだけは勘弁だぜ!」
「そうだよみょうじちゃん!なんでオレが百田ちゃんと卒業しなきゃなんないのさ!そんなの全然面白くないよ!!」
「えー?さっき泣きながら百田くんのこと好きだーって言ってたのに?」
「嘘だよ!あんなの嘘泣きに決まってんでしょ!それに大体、オレが好きなのは…!」
そこまで言って王馬が突然黙り込む。
ん?話の途中だったんじゃねーのか?
ちら、とみょうじを見ると、あいつも不思議そうな顔で王馬を見ていた。
「……なんでもない」
いつになく気まずそうな表情をした王馬がそう言った。
なんだ?よく分からねーがそれもまたいつもの嘘ってやつなのか?
「ふふ、変な王馬くん」
「いつも変だが、今日はいつも以上に変だな」
「うるさーい!…はぁ、今日は百田ちゃんのせいで散々だよ。みょうじちゃん、甘いお菓子でオレを癒してー」
「よーし、お易い御用だー」
「なっ、おい!どこがオレのせいなんだよ!」
「どこもかしこもだよ!行くよ、みょうじちゃん」
「はーい!百田くん、またねー」
「お、おう…?」
そう言って王馬はみょうじを連れてどこかへ歩いて行っちまった。
オレ、なんかしたっけか?分からねぇ…!
後で終一に聞いてみっか。ついでにハルマキにも。
なんだかんだでこういうの分かりそうだしな。
どこか釈然としない気分のまま、オレは2人を探しに出かけた。
*****
「も、百田くんそれって…!」
「バカ、最原。百田にそういうのは早いよ」
「な、なんだよ終一、ハルマキ!俺にも教えろよー!」
「うるさい、自分の頭で考えて」
「それが分かんねーから聞いてんだろうが!」
「あ、あはは…百田くん、頑張って…!」
※百田視点
オレは宇宙に轟く百田解斗だ!
…現実的なことを考えるなら、宇宙に轟く前にここから卒業しなきゃなんねーんだけどな。
どーすっかなぁ、いっそ終一にでも頼んでみるか?
けど、なんかそれも男らしくねーっつーか…勝負に勝って試合に負けた感があるよな…。
「百田ちゃん、何無い頭振り絞って一生懸命考えてるのー?そんなことしてたら百田ちゃんの頭が宇宙に旅立っちゃうよ?」
「あぁ!?どういう意味だよ!?……そういや、オメーはいっつもやけに余裕そうだよなぁ。卒業の目処でも立ってんのか?」
「んー?どうだと思う?」
急に声をかけてきやがった王馬は、これまた余裕そうに笑ってやがる。
まさかこんなやつにオレは負けんのか…!?
いや待て、これはただの虚勢って可能性も捨てきれねぇ。まだまだ負けを認めるには早いよな。
「って、まさか王馬に限ってそんなわけねーか!流石のオメーも女を嘘で口説くなんて真似はしねーだろうしな!」
「にしし、そうだね。さすがのオレも“嘘で”口説くとかそこまで非道なことはしないよー!そんなことしたってオレが楽しくないしね!」
「あ…?そ、そうだよな!どうせ裏ルートでも探って卒業しようって魂胆だろ」
「たはー!バレちった!ま、ゲームに勝つには色んな可能性を考えてなきゃダメだよねー」
今、やけに「嘘で」を強調してた気がしたが…気のせいか?
でもよ、こいつに限って普通に恋愛して普通に卒業するなんてありえねーだろ。
「…そもそも王馬、オメーが人を好きになることってあんのか?」
「…は?な、何言ってるの百田ちゃん…オレは…こんなにも百田ちゃんのこと…ず、ずぎな"の"に"……うわぁぁぁああぁあぁん!!ひどいよぉぉぉおおお!」
「わ、分かった分かった!うるせーし汚ねーし黙れ!!」
「あー、泣いたらスッキリしたー」
突然号泣したと思えば次の瞬間にはケロッとしてやがる。
こいつは本当に何を考えてるのか分かりゃしねぇ。
やれやれとため息をついていると、近くでくすくすと笑う女の声が聞こえた。
「ん?…おう、みょうじか。何笑ってやがんだ?」
「あはは、ごめんね。2人とも仲良しだなーって。もしかして、このまま一足先に卒業しちゃうのかな?」
「なっ…馬鹿言ってんじゃねぇ!さすがのオレもこいつとだけは勘弁だぜ!」
「そうだよみょうじちゃん!なんでオレが百田ちゃんと卒業しなきゃなんないのさ!そんなの全然面白くないよ!!」
「えー?さっき泣きながら百田くんのこと好きだーって言ってたのに?」
「嘘だよ!あんなの嘘泣きに決まってんでしょ!それに大体、オレが好きなのは…!」
そこまで言って王馬が突然黙り込む。
ん?話の途中だったんじゃねーのか?
ちら、とみょうじを見ると、あいつも不思議そうな顔で王馬を見ていた。
「……なんでもない」
いつになく気まずそうな表情をした王馬がそう言った。
なんだ?よく分からねーがそれもまたいつもの嘘ってやつなのか?
「ふふ、変な王馬くん」
「いつも変だが、今日はいつも以上に変だな」
「うるさーい!…はぁ、今日は百田ちゃんのせいで散々だよ。みょうじちゃん、甘いお菓子でオレを癒してー」
「よーし、お易い御用だー」
「なっ、おい!どこがオレのせいなんだよ!」
「どこもかしこもだよ!行くよ、みょうじちゃん」
「はーい!百田くん、またねー」
「お、おう…?」
そう言って王馬はみょうじを連れてどこかへ歩いて行っちまった。
オレ、なんかしたっけか?分からねぇ…!
後で終一に聞いてみっか。ついでにハルマキにも。
なんだかんだでこういうの分かりそうだしな。
どこか釈然としない気分のまま、オレは2人を探しに出かけた。
*****
「も、百田くんそれって…!」
「バカ、最原。百田にそういうのは早いよ」
「な、なんだよ終一、ハルマキ!俺にも教えろよー!」
「うるさい、自分の頭で考えて」
「それが分かんねーから聞いてんだろうが!」
「あ、あはは…百田くん、頑張って…!」