遺書 feat. 王馬※
おなまえ
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今この手紙を誰かが読んでいるのなら、封筒に名前を書いていますので、その人へこれを渡してください。
これはその人に宛てた、私の遺書です。
『こんなのオレ以外に誰が見つけると思ったの?
キミってホント抜けてるよねー』
1人2人とどんどん人がいなくなっていくここでの生活は、今まで経験したことがないくらい苦しいものでした。
『■■ちゃんってば、しんどいですって顔に書いてあったもんね!分かりやすいったらないよ』
辛いのは私だけじゃない。
頭では分かっていても、なかなか簡単に割り切れるものではありません。
私は弱い人間です。きっと、最後まで生き抜くことは難しいでしょう。
『何しっかり予想的中させちゃってんの?お馬鹿さんはお馬鹿さんらしく、小難しいこと考えなくていいんだよ』
…なんて、こんな思い出話をしていたら、あなたは退屈になって読むのをやめてしまうかな。
『よく分かってるね!辛気臭すぎて丁度飽きてきちゃったところだよ!』
あなたは確かに優しい人間ではないかもしれない。
だけど、それでも私はあなたに助けられました。
無邪気に笑って話しかけてくれる。ただそれだけのことでも、十分私の心の支えになっていました。
『無邪気に笑って、キミのこといじめて遊んでただけなのにね』
面と向かって言える機会があれば良かったのに、こんな形でしか伝えられなくてごめんなさい。
あなたは皆からたくさん誤解されているけど、本当はただ■■■■を■■■■たいだけなんでしょう?
それならきっと…皆で力を合わせれば……
『うるさいなー、知ったようなこと書くなよ』
こんなことを言われる義理はないと思うかもしれませんが、どうか私の分まで生きてください。
『■■■■』
みんなと一緒に、外の世界で。
『もう遅いよ』
私はきっと、あなたのことが━━━━━━━
*****
初めて入った王馬くんの部屋はたくさんの物で溢れていた。
そんな中、1枚の紙が無造作に枕元に置かれている。
ぐしゃぐしゃに丸められたその紙は誰かの遺書らしいが、ところどころ文字が霞んだり塗りつぶされていて誰が書いたものなのかは分からない。
元々の文章の横に、筆跡の違う文章が書き加えられているが、これはきっと王馬くんの仕業なのだろう。
大方、ピッキングでこの手紙の主の部屋に忍び込んだんだろうけど…。
最後の部分は文章の途中で紙が破られているし。
遺書とは思えないほどぞんざいな扱いをする彼に改めて驚いた。
破られた部分はどこへ行ったのだろう。
少し疑問に思ったが、今は他にもやることがたくさんある。
僕はぐしゃぐしゃの遺書をできるだけ綺麗に折りたたみ直し、彼の枕元にそっと戻した。
これはその人に宛てた、私の遺書です。
『こんなのオレ以外に誰が見つけると思ったの?
キミってホント抜けてるよねー』
1人2人とどんどん人がいなくなっていくここでの生活は、今まで経験したことがないくらい苦しいものでした。
『■■ちゃんってば、しんどいですって顔に書いてあったもんね!分かりやすいったらないよ』
辛いのは私だけじゃない。
頭では分かっていても、なかなか簡単に割り切れるものではありません。
私は弱い人間です。きっと、最後まで生き抜くことは難しいでしょう。
『何しっかり予想的中させちゃってんの?お馬鹿さんはお馬鹿さんらしく、小難しいこと考えなくていいんだよ』
…なんて、こんな思い出話をしていたら、あなたは退屈になって読むのをやめてしまうかな。
『よく分かってるね!辛気臭すぎて丁度飽きてきちゃったところだよ!』
あなたは確かに優しい人間ではないかもしれない。
だけど、それでも私はあなたに助けられました。
無邪気に笑って話しかけてくれる。ただそれだけのことでも、十分私の心の支えになっていました。
『無邪気に笑って、キミのこといじめて遊んでただけなのにね』
面と向かって言える機会があれば良かったのに、こんな形でしか伝えられなくてごめんなさい。
あなたは皆からたくさん誤解されているけど、本当はただ■■■■を■■■■たいだけなんでしょう?
それならきっと…皆で力を合わせれば……
『うるさいなー、知ったようなこと書くなよ』
こんなことを言われる義理はないと思うかもしれませんが、どうか私の分まで生きてください。
『■■■■』
みんなと一緒に、外の世界で。
『もう遅いよ』
私はきっと、あなたのことが━━━━━━━
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初めて入った王馬くんの部屋はたくさんの物で溢れていた。
そんな中、1枚の紙が無造作に枕元に置かれている。
ぐしゃぐしゃに丸められたその紙は誰かの遺書らしいが、ところどころ文字が霞んだり塗りつぶされていて誰が書いたものなのかは分からない。
元々の文章の横に、筆跡の違う文章が書き加えられているが、これはきっと王馬くんの仕業なのだろう。
大方、ピッキングでこの手紙の主の部屋に忍び込んだんだろうけど…。
最後の部分は文章の途中で紙が破られているし。
遺書とは思えないほどぞんざいな扱いをする彼に改めて驚いた。
破られた部分はどこへ行ったのだろう。
少し疑問に思ったが、今は他にもやることがたくさんある。
僕はぐしゃぐしゃの遺書をできるだけ綺麗に折りたたみ直し、彼の枕元にそっと戻した。
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