拘束※
おなまえ
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※夢主が狂ってます
「はい、あーん」
「ちょっとみょうじさ…」
狛枝くんの言葉を遮るように、口にスプーンを突っ込んだ。
色々あって拘束された彼だったが、さすがに餓死されては堪らないということでジャンケンに負けた私がこうして毎食食事の手伝いをしに来ている。
「お次はパンだよー。いい子だからお口開けようねー」
「な、何だかボクへの扱いおかしくなっ…」
狛枝くんはとっても変な人だ。というかもう狂っている。
それでもやはり年頃の男の子。
同い年の異性にこのような扱いをされるのは恥ずかしいと思うらしい。
まぁ、私でも嫌だけど。
落ち着いてて穏やかで、大人びた人。
そんな第一印象だっただけに、焦ったり困ったりしている顔が面白い。
皆の前ではこの役割を嫌がっている振りをしているけど、実際は結構楽しんでしまっている。
「はーい、残りは牛乳だよー。狛枝くんは牛乳飲める?」
「…飲めるよ」
「私は飲めないんだよね。味といい舌触りといい匂いといい。あと飲んだあと口の周りに白いヒゲができるのもマイナスポイントだよね」
「そ、そう」
私が次にどんな行動をとるのか、狛枝くんは私の話よりも牛乳の瓶が気になっているみたいだ。
この世の終わりとでも言うような目をしている。気がするだけだけど。
「あのレストラン、大抵のものは揃ってるのにストローがなかったんだよね」
私の言葉に狛枝くんが顔を上げた。
「だから、どうやって飲ませてあげようか色々考えたんだけど…」
ゴクリと唾を飲む音が聞こえる。
適度な緊張感から思わず口角が上がるのを感じた。
「こうすることにするね」
狛枝くんとの距離を詰め、キスだっていつでもできそうなくらいまで近づいた。
状況が読めていない狛枝くんには目もくれず、私は瓶の中身を口に含み、狛枝くんに口付けた。
「…っん…は、ぁ…」
突然のことに驚いたのか、狛枝くんのくぐもった声が大広間に響く。
肩に置いた手から、体の振動が伝わってくる。
ごくり。
「やっぱマズイ」
「っはぁ…。ほんと、いきなりだね」
「あはは、とりあえずもう一回いっとく?」
首に腕を回して挑発しながら狛枝くんの灰色の瞳を見つめた。
不意にその色が変わった気がした。
そして、気がついたら見下ろしていたはずの狛枝くんに見下ろされていた。
「え…何…?」
「ちょっと、調子に乗りすぎなんじゃない?」
腕を縛っていたはずの縄はなぜか彼の手に握られていて、私の情報処理速度を鈍らせる。
「あ、コレ?元からそんなにキツくなかったんだよね。やってみれば思ったより簡単に解けたよ。…さて、じゃあさっきのお言葉に甘えて、もう一回…させてもらおうかな」
狛枝の首に腕を回したまま、なんだか愛し合う恋人みたい。
そんなことを考えながら、私はそっと目を閉じた。
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