第2章「ベイブレードカーニバル 開幕!」
そして、とうとうベイカーニバル開催日。メンバーは期待に胸を膨らませ、会場となっているネオベイアリーナへとやってきた。ドラム達の他にもフミヤや、見知らぬブレーダー達が参加しており、優勝目指して気合いが入る。
そしてこの大会を宣言するブレーダーは、レジェンドブレーダー、又はワンダーボーイとの異名を持つ「蒼井バルト」。スタジアムに続くロードに上がり、照明に照らされると彼はニカッと笑った。
中央スタジアムまで走ると笑顔で観客席に座っている皆に大声で呼びかける。
「みんなー!ベイを楽しんでるかー?」
――ウオォォオ……!!
「アツくなってるかーーーッ!!」
――ウオォォオ……!!
「全力バトルしようぜーーッ!!」
バルトの言葉に歓声は鳴り止まない。バルトは合図と共に観客と3、2、1、ゴーシュート!と、ストリングを引く動作をすると、さらに盛り上がり、金色のテープが舞い上がる。ベイブレードカーニバルが今、ここに開幕した。
すると下から浮き上がって現れたのは見たこともないスタジアム。名を「ハイパーダブルスタジアム」。ピーナッツ型の大きなスタジアムでアッパーデッキが付いている。この異様な形をしたスタジアムでどうバトルを繰り広げるか、非常に楽しみである。
早速、第1試合が始まる。早速ドラムの番。相手はベイフェスティバルの時にタカネからベイを奪ったあの少年。
彼は軽い足取りでスタジアムに向かうと、対面から初年が現れた。そして審判が間に立ち、準備体制へ。バトルは2P制で行われる。
ドラムは昨晩完成したロックドをベースにし、ディフェンスタイプベイで挑戦。ランチャーにセットして構えた。
「一撃でぶっ飛ばしてやるからヨォ!」
「へっ、その手には乗らんケン!自分の作戦をバトルの前に言うやつがいるか!」
「レディ……セット!」
「「3!2!1!ゴーー…シューート!!」」
両機素晴らしいシュートを放った。早速ドラゴンが勢い余りスロープに入りそのまま飛んでしまう。
なんとかスタジアム内に留まり、ドラゴンはアッパーデッキに上がる。しかし、まだロックドラゴンを使い慣れていないのか壁にぶつかってしまう。その間に相手のベイがセンターに留まり防御体制。
「まだ使い初めだから暴走しているのですわ……っ!」
再びロックドラゴンがアッパーデッキに上がると同じように壁にぶつかる。しかし、ロックドラゴンは衰える事を知らない。なぜならロックレイヤーが暴走しているドラゴンよ衝撃をいなしているからだ。
そのまま傾斜を使い加速すると一気にセンターへ。下から押し上げるようにアタックをするとそのままバーストさせた。ドラムのバーストフィニッシュで完全勝利。
一時はどうなるかと思われたが、辛うじて勝てたドラムに皆は安堵する。しかしアマネはドラゴンの暴走の原因を理解したのかスタジアムをじっと見つめていた。すると、上から影が現れる。上を見るとフミヤが自身を見下し笑っていた。
「急激な加速はスタジアムの特性をたまたま使えただけ。偶然に過ぎないね?」
「お兄ちゃん……っ!」
「あら、ご自分では出来ない事をわざわざ教えて下さり感謝しますわ。」
「ベイが出来ないくせによく言うよ。」
「さぁ、どうかしら。今戦って“あげても”良いんですのよ?」
「お兄ちゃんやめて!」
イチカの静止の一言にフミヤはキツく睨みつけたあとその場を去った。ビクトリーズの面々はフミヤを睨み返し、怒りをフツフツと湧き上がらせていた。
ドラムがスタジアムを去り、バックヤードに戻ると、1人の少年と出会った。サーカスのジョーカーのような格好をした少年はコインを巧みに指で回し、ドラムの事を興味津々に見ていた。
「なんか用か?」
「ボクは“瑠璃川ジョー”。人はボクの事をギャンブラーと呼びます。」
「……んぁ?」
「ボクがビクトリーズ全員を倒すかどうか、賭けてみませんか?」
「全員だと……?」
「そうです。」
ジョーはコインを上へ弾くとそのまま手のひらでキャッチ。コイントスの結果は表。これはジョーの宣言通り、ビクトリーズ全員と戦う事になる、という事だ。
「ボクが全滅させる方にオール・インッ!!」
「なんだそれ?全員とやれるかどうか分かんないだろ?」
「あーーッ!!」
突然、大声を上げて走ってきたのはタカネだった。ジョーを指さし彼は自分の対戦相手がジョーだという事を伝えると、ジョーは静かに笑った。
そのままお互いスタジアムに向かうと向かいあわせに立った。
瑠璃川ジョーの使用ベイはジャッジメントジョーカー。とても大きな2枚のラバー刃で相手だけでなく、自身も大きく跳ねて、どちらが勝つか最後まで分からない、まさにギャンブルのようなバランスタイプのガチンコベイ。
そんなベイに負けるな、とビクトリーズ全員がタカネを応援する。
タカネはみんなの応援を勇気に変え、ベイをランチャーにセットした。そして審判の合図でお互い声を揃えて同時にシュートを放つと、早速お互いセンターでの対決となった。
「勝つか負けるか……ザ・ジャッジメント!!」
両機高く弾かれ、どちらが落ちてもおかしくない状況。しかし落ちることは無く、タカネのベイがパキン、とバーストされてしまった。ジョーのバーストフィニッシュ勝ちで次の階へ進出。
その後も次々と2回戦へ進出するブレーダーが出始め、会場は最高潮。イチカもアマネも順調に2回戦へ進出し、フミヤも軽々と2回戦進出。
そんな中でも目を引くのは初出場のアスリートブレーダー、「灰嶋ロダン」。圧倒的な強さと速さで2回戦進出。
ドラムは次、どんな敵と相対するのか、楽しみである。
1回戦の試合が全て終わり、皆しばらくの休憩タイム。ドラム、シズク、タカネの3人はネオベイアリーナを見て回っていた。トレーニングルームや休憩室、医務室など新鮮な気持ちで眺めていると、どこかからか雄叫び声が聞こえた。
ドラム達はその声の場所に向かうと、そこは大きなプールエリアだった。
「プールもある!」
「……何か出てきますわよ」
プールに渦が巻き始め、その中から巨大な魚が――!!ではなく、灰嶋ロダンの姿だった。強めの水しぶきがドラム達に当たり、体全身びしょびしょにされてしまった。
「……なんだ?」
「……なに?」
「あ"ーッ!眼帯が濡れてしまいましたわーッッ!!」
ロダンがプールサイドに上がると、その身体はとても小学生とは思えない体型で、テレビでよく見るアスリートと肩を並べられる程だ。こちらに気付いていないのか、もしくは気付いて無視しているか。分からないが立ち去ろうとするロダンを引き留めようとするドラムだが、途中ツルン、と濡れた床に足を滑らせら身体が宙に浮く。すると、浮いたままドラムは止まった。何事かと思い視線を下に向けるとロダンが落下しそうになったドラムを助けてくれたのだ。
しかしロダンは邪魔だと言ってドラムをプールに投げ捨てた。
「何すんだヨォ!」
「バカか!プールサイドは走るな。」
「お、おう………え、ばか?」
「そうだね」
「ええ、ごもっともですわ。」
「なんだよお前らまで〜〜ッ!!」
***
休憩も終わり2回戦へ。第1試合はイチカが出る。スタジアム会場の裏で気合を入れると、後ろからあの男の姿が……。
そう、瑠璃川ジョーである。
「あたりです。」
「き、キミかぁ。負けないわよ!」
「ボクは君が負ける方に賭けます。」
2人は会場に向かい、スタジアムに向かいあわせに立った。ランチャーにベイをセットし、そのまま審判の合図で声を揃え、両機スタジアムに放たれた。
ジョーカーは1回戦の時とは全く違う戦法で攻め始めた。トリックドライバーの軸先の周りにあるガードがスタジアムにぶつかり、それの影響で軌道が全く読めなくなっているのだ。しかし、イチカは負けない。読めない軌道を上手くかわしつつ、逃げていく。
だが、ジョーカーは大きくスロープを駆け上がり、そのままイチカのベイと接触。そのままバーストされてしまい、ジョーのバーストフィニッシュ勝ち。
「ビクトリーズは……残り“3人”。」
2回戦、3回戦と実力者達が勝ち続け1日目は歴代で一番の大盛り上がりで幕を閉じた。
翌日。2日目は残りの試合と決勝のみ。選手人数も8人となり、その中でビクトリーズで残ったのはドラムとアマネの2人。可能性によっては2人が対峙することだってある。
「それは無いと思いますよ。」
と、横から水を差して来たのはあの瑠璃川ジョー。彼によるとツキは自身に来ていて、次自分と戦うのはビクトリーズで残ったメンバーの中だと言う。
「3人を倒してボクが優勝する方にオール・インッ!」
「させるもんか!」
「おめぇなんかに負けないべ!」
「……貴方、1つ質問いいかしら。」
「良いでしょう、なんでも聞いてください。」
「貴方、選手登録名簿は見たのかしら?」
「はい。隅々まで見ました。」
「なら、ビクトリーズの出場者は誰かしら。」
「それはもちろんあなたを含む5人が出ています、そうでしょう?」
「あれ、シズクって目が見えないから出場出来ないんじゃなかったっけ。」
「ッ!」
タカネの言葉に息を詰まらせるジョー。確かに登録名簿を見返すとシズクの名前はなかった。彼女は右眼の失明で公式大会には出られないのだ。それを知っているビクトリーズはジョーを見るが、ジョーは汗を垂らし、「た、楽しみにしてますよ」と言い残し去っていった。
「もう、嫌になっちゃいますわね。ドラム、アマネ。絶対勝ってくださいまし!」
「「おう!」」
そしてこの大会を宣言するブレーダーは、レジェンドブレーダー、又はワンダーボーイとの異名を持つ「蒼井バルト」。スタジアムに続くロードに上がり、照明に照らされると彼はニカッと笑った。
中央スタジアムまで走ると笑顔で観客席に座っている皆に大声で呼びかける。
「みんなー!ベイを楽しんでるかー?」
――ウオォォオ……!!
「アツくなってるかーーーッ!!」
――ウオォォオ……!!
「全力バトルしようぜーーッ!!」
バルトの言葉に歓声は鳴り止まない。バルトは合図と共に観客と3、2、1、ゴーシュート!と、ストリングを引く動作をすると、さらに盛り上がり、金色のテープが舞い上がる。ベイブレードカーニバルが今、ここに開幕した。
すると下から浮き上がって現れたのは見たこともないスタジアム。名を「ハイパーダブルスタジアム」。ピーナッツ型の大きなスタジアムでアッパーデッキが付いている。この異様な形をしたスタジアムでどうバトルを繰り広げるか、非常に楽しみである。
早速、第1試合が始まる。早速ドラムの番。相手はベイフェスティバルの時にタカネからベイを奪ったあの少年。
彼は軽い足取りでスタジアムに向かうと、対面から初年が現れた。そして審判が間に立ち、準備体制へ。バトルは2P制で行われる。
ドラムは昨晩完成したロックドをベースにし、ディフェンスタイプベイで挑戦。ランチャーにセットして構えた。
「一撃でぶっ飛ばしてやるからヨォ!」
「へっ、その手には乗らんケン!自分の作戦をバトルの前に言うやつがいるか!」
「レディ……セット!」
「「3!2!1!ゴーー…シューート!!」」
両機素晴らしいシュートを放った。早速ドラゴンが勢い余りスロープに入りそのまま飛んでしまう。
なんとかスタジアム内に留まり、ドラゴンはアッパーデッキに上がる。しかし、まだロックドラゴンを使い慣れていないのか壁にぶつかってしまう。その間に相手のベイがセンターに留まり防御体制。
「まだ使い初めだから暴走しているのですわ……っ!」
再びロックドラゴンがアッパーデッキに上がると同じように壁にぶつかる。しかし、ロックドラゴンは衰える事を知らない。なぜならロックレイヤーが暴走しているドラゴンよ衝撃をいなしているからだ。
そのまま傾斜を使い加速すると一気にセンターへ。下から押し上げるようにアタックをするとそのままバーストさせた。ドラムのバーストフィニッシュで完全勝利。
一時はどうなるかと思われたが、辛うじて勝てたドラムに皆は安堵する。しかしアマネはドラゴンの暴走の原因を理解したのかスタジアムをじっと見つめていた。すると、上から影が現れる。上を見るとフミヤが自身を見下し笑っていた。
「急激な加速はスタジアムの特性をたまたま使えただけ。偶然に過ぎないね?」
「お兄ちゃん……っ!」
「あら、ご自分では出来ない事をわざわざ教えて下さり感謝しますわ。」
「ベイが出来ないくせによく言うよ。」
「さぁ、どうかしら。今戦って“あげても”良いんですのよ?」
「お兄ちゃんやめて!」
イチカの静止の一言にフミヤはキツく睨みつけたあとその場を去った。ビクトリーズの面々はフミヤを睨み返し、怒りをフツフツと湧き上がらせていた。
ドラムがスタジアムを去り、バックヤードに戻ると、1人の少年と出会った。サーカスのジョーカーのような格好をした少年はコインを巧みに指で回し、ドラムの事を興味津々に見ていた。
「なんか用か?」
「ボクは“瑠璃川ジョー”。人はボクの事をギャンブラーと呼びます。」
「……んぁ?」
「ボクがビクトリーズ全員を倒すかどうか、賭けてみませんか?」
「全員だと……?」
「そうです。」
ジョーはコインを上へ弾くとそのまま手のひらでキャッチ。コイントスの結果は表。これはジョーの宣言通り、ビクトリーズ全員と戦う事になる、という事だ。
「ボクが全滅させる方にオール・インッ!!」
「なんだそれ?全員とやれるかどうか分かんないだろ?」
「あーーッ!!」
突然、大声を上げて走ってきたのはタカネだった。ジョーを指さし彼は自分の対戦相手がジョーだという事を伝えると、ジョーは静かに笑った。
そのままお互いスタジアムに向かうと向かいあわせに立った。
瑠璃川ジョーの使用ベイはジャッジメントジョーカー。とても大きな2枚のラバー刃で相手だけでなく、自身も大きく跳ねて、どちらが勝つか最後まで分からない、まさにギャンブルのようなバランスタイプのガチンコベイ。
そんなベイに負けるな、とビクトリーズ全員がタカネを応援する。
タカネはみんなの応援を勇気に変え、ベイをランチャーにセットした。そして審判の合図でお互い声を揃えて同時にシュートを放つと、早速お互いセンターでの対決となった。
「勝つか負けるか……ザ・ジャッジメント!!」
両機高く弾かれ、どちらが落ちてもおかしくない状況。しかし落ちることは無く、タカネのベイがパキン、とバーストされてしまった。ジョーのバーストフィニッシュ勝ちで次の階へ進出。
その後も次々と2回戦へ進出するブレーダーが出始め、会場は最高潮。イチカもアマネも順調に2回戦へ進出し、フミヤも軽々と2回戦進出。
そんな中でも目を引くのは初出場のアスリートブレーダー、「灰嶋ロダン」。圧倒的な強さと速さで2回戦進出。
ドラムは次、どんな敵と相対するのか、楽しみである。
1回戦の試合が全て終わり、皆しばらくの休憩タイム。ドラム、シズク、タカネの3人はネオベイアリーナを見て回っていた。トレーニングルームや休憩室、医務室など新鮮な気持ちで眺めていると、どこかからか雄叫び声が聞こえた。
ドラム達はその声の場所に向かうと、そこは大きなプールエリアだった。
「プールもある!」
「……何か出てきますわよ」
プールに渦が巻き始め、その中から巨大な魚が――!!ではなく、灰嶋ロダンの姿だった。強めの水しぶきがドラム達に当たり、体全身びしょびしょにされてしまった。
「……なんだ?」
「……なに?」
「あ"ーッ!眼帯が濡れてしまいましたわーッッ!!」
ロダンがプールサイドに上がると、その身体はとても小学生とは思えない体型で、テレビでよく見るアスリートと肩を並べられる程だ。こちらに気付いていないのか、もしくは気付いて無視しているか。分からないが立ち去ろうとするロダンを引き留めようとするドラムだが、途中ツルン、と濡れた床に足を滑らせら身体が宙に浮く。すると、浮いたままドラムは止まった。何事かと思い視線を下に向けるとロダンが落下しそうになったドラムを助けてくれたのだ。
しかしロダンは邪魔だと言ってドラムをプールに投げ捨てた。
「何すんだヨォ!」
「バカか!プールサイドは走るな。」
「お、おう………え、ばか?」
「そうだね」
「ええ、ごもっともですわ。」
「なんだよお前らまで〜〜ッ!!」
***
休憩も終わり2回戦へ。第1試合はイチカが出る。スタジアム会場の裏で気合を入れると、後ろからあの男の姿が……。
そう、瑠璃川ジョーである。
「あたりです。」
「き、キミかぁ。負けないわよ!」
「ボクは君が負ける方に賭けます。」
2人は会場に向かい、スタジアムに向かいあわせに立った。ランチャーにベイをセットし、そのまま審判の合図で声を揃え、両機スタジアムに放たれた。
ジョーカーは1回戦の時とは全く違う戦法で攻め始めた。トリックドライバーの軸先の周りにあるガードがスタジアムにぶつかり、それの影響で軌道が全く読めなくなっているのだ。しかし、イチカは負けない。読めない軌道を上手くかわしつつ、逃げていく。
だが、ジョーカーは大きくスロープを駆け上がり、そのままイチカのベイと接触。そのままバーストされてしまい、ジョーのバーストフィニッシュ勝ち。
「ビクトリーズは……残り“3人”。」
2回戦、3回戦と実力者達が勝ち続け1日目は歴代で一番の大盛り上がりで幕を閉じた。
翌日。2日目は残りの試合と決勝のみ。選手人数も8人となり、その中でビクトリーズで残ったのはドラムとアマネの2人。可能性によっては2人が対峙することだってある。
「それは無いと思いますよ。」
と、横から水を差して来たのはあの瑠璃川ジョー。彼によるとツキは自身に来ていて、次自分と戦うのはビクトリーズで残ったメンバーの中だと言う。
「3人を倒してボクが優勝する方にオール・インッ!」
「させるもんか!」
「おめぇなんかに負けないべ!」
「……貴方、1つ質問いいかしら。」
「良いでしょう、なんでも聞いてください。」
「貴方、選手登録名簿は見たのかしら?」
「はい。隅々まで見ました。」
「なら、ビクトリーズの出場者は誰かしら。」
「それはもちろんあなたを含む5人が出ています、そうでしょう?」
「あれ、シズクって目が見えないから出場出来ないんじゃなかったっけ。」
「ッ!」
タカネの言葉に息を詰まらせるジョー。確かに登録名簿を見返すとシズクの名前はなかった。彼女は右眼の失明で公式大会には出られないのだ。それを知っているビクトリーズはジョーを見るが、ジョーは汗を垂らし、「た、楽しみにしてますよ」と言い残し去っていった。
「もう、嫌になっちゃいますわね。ドラム、アマネ。絶対勝ってくださいまし!」
「「おう!」」