第1章 これがスパーキングベイだ!
続いてフリー対ヒュウガの戦いが始まる。
レジェンドの本当の恐ろしさと強さを直で感じたたものの、ヒュウガはやる気と情熱をあらわにし、壇上に上がろうとしたところ、クミチョーに止められる。今のヒュウガの気合いだと、ガッキガキと攻めて行き、ヒカルと同じようにカウンターでバーストフィニッシュされるに決まっている。
それに、ハイペリオンは右回転のアタックタイプ。タイプ相性はハイペリオンか上だが、右回転と左回転で、さらにラバー刃でスタミナを吸収されて終わるだけ。
「じゃあ……やる前にぶっ飛ばしてやる!」
「ええっ!」
「言うじゃねぇか!そこまで言うならぶっ飛ばしてみな!!」
「ああ!ゼッテェぶっ飛ばしってやる!ガッキガキだー!!」
バルトがふとフリーを見つめると、フリーはリングを元に戻し、全周ラバーで相手のスタミナを吸収する戦法にチェンジし、バルトだけに見せる。
お互いスタジアムの前に立つと、それぞれランチャーにベイを付ける。
「君はオレとやるに値しない。その事を教えてあげる。」
「えっ、なんでだよ。」
「君、寝てたよね?」
寝ていた、と言うのはあの時の坐禅の話だろう。気持ちよく、何の夢を見ているかは分からないが、いびきをかいて大の字になって寝ていた。
ヒュウガは顔を真っ赤にして照れる。
「あっ!見てたのか〜っっ!!」
そして審判の声が聞こえ、ヒュウガとフリーはランチャーを構える。そして、声を揃えてヒュウガはスパーキングシュート、フリーは緩くベイを放った。
ハイペリオンは勢い良く走り回り、ゆらゆら動くファブニルに強く激突――と思いきや、ギリギリのところでファブニルが避ける。
もう一度、ハイペリオンが勢い良くファブニルにアタック。ハイペリオンの刃シャーシがフリーのラバー刃に強く当たり、ファブニルでは無く、ハイペリオンが何故かバーストしてしまった。
意外な結果でフリーが勝ち、ヒュウガは何もわからない状況で唖然とした顔でフリーを見る。
「ははっ……」
「な、なんで……」
「低速バースト。」
「低速バースト……!?」
「低速で弱い左回転ベイが高速の右回転ベイと激突した時、稀に高速のベイがバーストされるものだ。」
「そんなこと出来んの!?」
「フリーだからこそ成せる技かもしれない。」
「さすがだな、全力で向かってくることが分かってての、低速バースト狙いか……。」
「ああ!やはりちゃんと見ている。」
フリーは試合が終わると直ぐにスタジアムから離れ、森で特訓か、それともトレセンで練習か。それは分からないがどこかへ行こうとしていたところ、ヒュウガはもう1回戦えと泣きながら静止をかけるが、フリーはもう終わった事なので関係ないと言わんばかりに出口へ歩く。しかし――
「俺からも頼む!!もっかいだけでいい!コイツとやってくれ!!おめぇとのバトルは必ずコイツの力になる!!頼む、1回だけでいい!」
「クミチョー……。」
「弟子の実力をちゃんと分かっているからこそ、言えるんだ。私ももっとデータが欲しい。もう一度頼めないか、フリー。」
「フィニ……おめぇ……」
「フリーとファブニルの本気をもっと知りたい。ただそれだけ。」
クミチョーとヒュウガの熱意、フィニのお願いを断れず、フリーは「もう1回だけだよ。」と言うとスタジアムに戻る。クミチョーはフリーの所に向かい肩を回しぺしぺしと胸元を叩き大喜び。そんなクミチョーを気だるそうに受け入れ、彼から離れると、ファブニルを取り出した。
***
「えぇーーっ!攻撃するなーー!?」
「フリーは次も低速シュートで来る。最初は我慢だ。必ずチャンスは来る。」
「そうだ。フリーは低速で来ても高速で来てもどちらにせよラバー刃かシャーシの刃で決められてバーストがオチだ。そこであえて持久戦に無理矢理持ち込ませることでフリーのスタミナは自然と切れてヒュウガの勝ちになる。」
「……それしかないか……。」
「わかったな?」
「ヤダ!真っ向勝負でガンガンぶっ飛ばす!!」
ヒュウガから断固とした返事。ヒュウガの性格やベイの特徴上、全力で攻めて全力で戦うのが普通なのだ。同じアタックタイプ使いのバルトはヒュウガのやる気と情熱を感じ、ニカッと笑った。
ハイペリオンの特徴以外にも、ヒュウガの実力にも影響があり、今の彼の実力では本気でぶつかってもいい結果は残せないのは確か。
ヒュウガは頬をリスのように大きく膨らませて自分の意思を曲げないと、クミチョー達を見るが、ヒカルもヒュウガとフリーの戦いで気づいていた様でクミチョー達の意見を推す。ヒュウガは頬をいっぱいに膨らませたあと、自身の意見を飲み込むように貯めた空気を飲み込んだ。
さあ、フリーとヒュウガのエクストラバトルが始まる。ヒュウガはいつも通りハイペリオンをランチャーにセットする。フリーの方は、なんとランチャーを使わず手回しでベイを放つと言うのだ。
「手回しって……バカにすんな!!」
「バカにする?これじゃないとバトルすぐ終わるだろう?」
「くぅっ……うう〜っ……!!」
「挑発に乗るんじゃねぇ!」
怒りを見せていたヒュウガの表情は、クミチョーの一言で我に返る。作戦通り行け、そう言われたヒュウガは腕を震わせる。本当は全力でぶつかって行きたい。超高速で強い攻撃を、ファブニルに浴びせたい。しかし、クミチョーの言うことも分からなくもない。ヒュウガは自身の意見とクミチョーの意見、両方の間に立って挟まれているかのように感じた。固く目を瞑り、無理矢理自身の意見を抑えクミチョー達が言っていた通りの事をしようと念を押す。
――その時。
「それで良いのか?」
ハイペリオンの声だ。ヒュウガは右手に持ってるハイペリオンを見ると、突然脳内に光が差し込まれ、思わず目を閉じた。落ち着いた頃、ゆっくりと目を開けると不思議な空間に浮いており目の前にはハイペリオンのアバターが居た。
「あっ……ハイペリオンか!?」
「そうだ。」
「わぁっ、すっごー!!ハイペリオン、ハイペリオンだーーっ!!」
「このバトル、本当に最初から攻撃しないのか?」
ハイペリオンの言葉。彼もヒュウガの本当の気持ちを理解している。ヒュウガは、クミチョー達が攻撃しちゃダメと念押しされていることをハイペリオンに相談する。
「それで良いのか。」
「やだ!ギュンギュンガンガン行きたい!」
ヒュウガの心の底から思っている気持ちを告げると、ハイペリオンは笑い、闘志を燃やす。
そこでヒュウガは現実に戻り、先程とは違う表情に変わった。真剣な眼差しを見てフィニは気づき、呆れつつも仕方ない事だと、目を伏せ笑った。
「レディ……セット!」
「「3、2、1……ゴーーーシュート!!!」」
ヒュウガは勢い良くランチャーを引きベイを放ち、フリーはベイを投げ捨てるように放った。
ハイペリオンは重低音をスタジアムに響かせて走り出す。一方ファブニルはゆらゆら、ゆっくりと回っている。
クミチョー達に言われた通り、避け続けて攻撃しない――と、思いきや、ハイペリオンが勢いを増し、思い切りファブニルに激突。何度も何度も衝突させ、攻撃していくがファブニルはハイペリオンの回転力をどんどん奪っていきだんだん回転が速くなる。
「だから言ったんだ……!」
「これじゃあ回転を奪われてやられちまう!」
「バルトちゃんはこの試合、どう見る?」
「俺はそれでいいと思ってるぜ。アタックタイプはこうでなきゃな!」
「お前らしいよ。」
ファブニルの回転力がハイペリオンに追いつき、ファブニルのカウンター攻撃がハイペリオンに炸裂。大きく飛ばされたものの、ヒュウガはハイペリオンと強く共鳴し、ベイが赤く燃え盛るとその中からハイペリオンのアバターが現れる。ヒュウガの力が、想いが、太陽のように熱い情熱が、あのブレーダー に見えた。
「うおおぉ……っ!!ファブニル!!」
フリーはファブニルと強い共鳴をし、稲妻のように輝きを放つとベイからファブニルのアバターが現れた。
「やれ、ファブニル。」
「フリー……お前……!」
ファブニルとハイペリオンが何度も何度も強くぶつかり合う。本気のファブニルと互角に戦えている事が会場を大きく湧かせている。
ハイペリオンはギアを押し込むと一気に加速し、ファブニルも加速しお互いぶつかるとファブニルの力はやはり圧倒的でパワーで押し負けハイペリオンはバースト。
「ミラージュファブニル、バーストフィニッシュ!フリー・デラホーヤの勝利!」
フリーのあの恐ろしい顔はやはりヒュウガの共鳴があのブレーダーに似ているからだろう。
フリーがいつもの気怠げな表情に戻るとそのままスタジアムを去っていった。
「アイツ……自分のバトルを貫きやがった……。」
「うぅうう……負けたーーー!!!!」
ヒュウガは思い切り悔しい気持ちをあらわにして叫ぶとバトル前クミチョー達が言っていたあの言葉を思い出した。
違うんだ、ハイペリオンが攻撃しろと言ったから。
ヒュウガは必死に弁明し、体全体でヒュウガがハイペリオンと何があったか説明してくれるが、ヒカルは終始困惑している。本当に目の前にベイが出てきて会話をしていた、と妄想話を繰り広げているヒュウガのことがあまり理解ができない。
ヒカルはただ、ヒュウガを見つめることしか出来なかった。
一方、レジェンド達はヒュウガとハイペリオンの絆を確かに感じ取り、お互い顔を見合せて笑った。
レジェンドの本当の恐ろしさと強さを直で感じたたものの、ヒュウガはやる気と情熱をあらわにし、壇上に上がろうとしたところ、クミチョーに止められる。今のヒュウガの気合いだと、ガッキガキと攻めて行き、ヒカルと同じようにカウンターでバーストフィニッシュされるに決まっている。
それに、ハイペリオンは右回転のアタックタイプ。タイプ相性はハイペリオンか上だが、右回転と左回転で、さらにラバー刃でスタミナを吸収されて終わるだけ。
「じゃあ……やる前にぶっ飛ばしてやる!」
「ええっ!」
「言うじゃねぇか!そこまで言うならぶっ飛ばしてみな!!」
「ああ!ゼッテェぶっ飛ばしってやる!ガッキガキだー!!」
バルトがふとフリーを見つめると、フリーはリングを元に戻し、全周ラバーで相手のスタミナを吸収する戦法にチェンジし、バルトだけに見せる。
お互いスタジアムの前に立つと、それぞれランチャーにベイを付ける。
「君はオレとやるに値しない。その事を教えてあげる。」
「えっ、なんでだよ。」
「君、寝てたよね?」
寝ていた、と言うのはあの時の坐禅の話だろう。気持ちよく、何の夢を見ているかは分からないが、いびきをかいて大の字になって寝ていた。
ヒュウガは顔を真っ赤にして照れる。
「あっ!見てたのか〜っっ!!」
そして審判の声が聞こえ、ヒュウガとフリーはランチャーを構える。そして、声を揃えてヒュウガはスパーキングシュート、フリーは緩くベイを放った。
ハイペリオンは勢い良く走り回り、ゆらゆら動くファブニルに強く激突――と思いきや、ギリギリのところでファブニルが避ける。
もう一度、ハイペリオンが勢い良くファブニルにアタック。ハイペリオンの刃シャーシがフリーのラバー刃に強く当たり、ファブニルでは無く、ハイペリオンが何故かバーストしてしまった。
意外な結果でフリーが勝ち、ヒュウガは何もわからない状況で唖然とした顔でフリーを見る。
「ははっ……」
「な、なんで……」
「低速バースト。」
「低速バースト……!?」
「低速で弱い左回転ベイが高速の右回転ベイと激突した時、稀に高速のベイがバーストされるものだ。」
「そんなこと出来んの!?」
「フリーだからこそ成せる技かもしれない。」
「さすがだな、全力で向かってくることが分かってての、低速バースト狙いか……。」
「ああ!やはりちゃんと見ている。」
フリーは試合が終わると直ぐにスタジアムから離れ、森で特訓か、それともトレセンで練習か。それは分からないがどこかへ行こうとしていたところ、ヒュウガはもう1回戦えと泣きながら静止をかけるが、フリーはもう終わった事なので関係ないと言わんばかりに出口へ歩く。しかし――
「俺からも頼む!!もっかいだけでいい!コイツとやってくれ!!おめぇとのバトルは必ずコイツの力になる!!頼む、1回だけでいい!」
「クミチョー……。」
「弟子の実力をちゃんと分かっているからこそ、言えるんだ。私ももっとデータが欲しい。もう一度頼めないか、フリー。」
「フィニ……おめぇ……」
「フリーとファブニルの本気をもっと知りたい。ただそれだけ。」
クミチョーとヒュウガの熱意、フィニのお願いを断れず、フリーは「もう1回だけだよ。」と言うとスタジアムに戻る。クミチョーはフリーの所に向かい肩を回しぺしぺしと胸元を叩き大喜び。そんなクミチョーを気だるそうに受け入れ、彼から離れると、ファブニルを取り出した。
***
「えぇーーっ!攻撃するなーー!?」
「フリーは次も低速シュートで来る。最初は我慢だ。必ずチャンスは来る。」
「そうだ。フリーは低速で来ても高速で来てもどちらにせよラバー刃かシャーシの刃で決められてバーストがオチだ。そこであえて持久戦に無理矢理持ち込ませることでフリーのスタミナは自然と切れてヒュウガの勝ちになる。」
「……それしかないか……。」
「わかったな?」
「ヤダ!真っ向勝負でガンガンぶっ飛ばす!!」
ヒュウガから断固とした返事。ヒュウガの性格やベイの特徴上、全力で攻めて全力で戦うのが普通なのだ。同じアタックタイプ使いのバルトはヒュウガのやる気と情熱を感じ、ニカッと笑った。
ハイペリオンの特徴以外にも、ヒュウガの実力にも影響があり、今の彼の実力では本気でぶつかってもいい結果は残せないのは確か。
ヒュウガは頬をリスのように大きく膨らませて自分の意思を曲げないと、クミチョー達を見るが、ヒカルもヒュウガとフリーの戦いで気づいていた様でクミチョー達の意見を推す。ヒュウガは頬をいっぱいに膨らませたあと、自身の意見を飲み込むように貯めた空気を飲み込んだ。
さあ、フリーとヒュウガのエクストラバトルが始まる。ヒュウガはいつも通りハイペリオンをランチャーにセットする。フリーの方は、なんとランチャーを使わず手回しでベイを放つと言うのだ。
「手回しって……バカにすんな!!」
「バカにする?これじゃないとバトルすぐ終わるだろう?」
「くぅっ……うう〜っ……!!」
「挑発に乗るんじゃねぇ!」
怒りを見せていたヒュウガの表情は、クミチョーの一言で我に返る。作戦通り行け、そう言われたヒュウガは腕を震わせる。本当は全力でぶつかって行きたい。超高速で強い攻撃を、ファブニルに浴びせたい。しかし、クミチョーの言うことも分からなくもない。ヒュウガは自身の意見とクミチョーの意見、両方の間に立って挟まれているかのように感じた。固く目を瞑り、無理矢理自身の意見を抑えクミチョー達が言っていた通りの事をしようと念を押す。
――その時。
「それで良いのか?」
ハイペリオンの声だ。ヒュウガは右手に持ってるハイペリオンを見ると、突然脳内に光が差し込まれ、思わず目を閉じた。落ち着いた頃、ゆっくりと目を開けると不思議な空間に浮いており目の前にはハイペリオンのアバターが居た。
「あっ……ハイペリオンか!?」
「そうだ。」
「わぁっ、すっごー!!ハイペリオン、ハイペリオンだーーっ!!」
「このバトル、本当に最初から攻撃しないのか?」
ハイペリオンの言葉。彼もヒュウガの本当の気持ちを理解している。ヒュウガは、クミチョー達が攻撃しちゃダメと念押しされていることをハイペリオンに相談する。
「それで良いのか。」
「やだ!ギュンギュンガンガン行きたい!」
ヒュウガの心の底から思っている気持ちを告げると、ハイペリオンは笑い、闘志を燃やす。
そこでヒュウガは現実に戻り、先程とは違う表情に変わった。真剣な眼差しを見てフィニは気づき、呆れつつも仕方ない事だと、目を伏せ笑った。
「レディ……セット!」
「「3、2、1……ゴーーーシュート!!!」」
ヒュウガは勢い良くランチャーを引きベイを放ち、フリーはベイを投げ捨てるように放った。
ハイペリオンは重低音をスタジアムに響かせて走り出す。一方ファブニルはゆらゆら、ゆっくりと回っている。
クミチョー達に言われた通り、避け続けて攻撃しない――と、思いきや、ハイペリオンが勢いを増し、思い切りファブニルに激突。何度も何度も衝突させ、攻撃していくがファブニルはハイペリオンの回転力をどんどん奪っていきだんだん回転が速くなる。
「だから言ったんだ……!」
「これじゃあ回転を奪われてやられちまう!」
「バルトちゃんはこの試合、どう見る?」
「俺はそれでいいと思ってるぜ。アタックタイプはこうでなきゃな!」
「お前らしいよ。」
ファブニルの回転力がハイペリオンに追いつき、ファブニルのカウンター攻撃がハイペリオンに炸裂。大きく飛ばされたものの、ヒュウガはハイペリオンと強く共鳴し、ベイが赤く燃え盛るとその中からハイペリオンのアバターが現れる。ヒュウガの力が、想いが、太陽のように熱い情熱が、
「うおおぉ……っ!!ファブニル!!」
フリーはファブニルと強い共鳴をし、稲妻のように輝きを放つとベイからファブニルのアバターが現れた。
「やれ、ファブニル。」
「フリー……お前……!」
ファブニルとハイペリオンが何度も何度も強くぶつかり合う。本気のファブニルと互角に戦えている事が会場を大きく湧かせている。
ハイペリオンはギアを押し込むと一気に加速し、ファブニルも加速しお互いぶつかるとファブニルの力はやはり圧倒的でパワーで押し負けハイペリオンはバースト。
「ミラージュファブニル、バーストフィニッシュ!フリー・デラホーヤの勝利!」
フリーのあの恐ろしい顔はやはりヒュウガの共鳴があのブレーダーに似ているからだろう。
フリーがいつもの気怠げな表情に戻るとそのままスタジアムを去っていった。
「アイツ……自分のバトルを貫きやがった……。」
「うぅうう……負けたーーー!!!!」
ヒュウガは思い切り悔しい気持ちをあらわにして叫ぶとバトル前クミチョー達が言っていたあの言葉を思い出した。
違うんだ、ハイペリオンが攻撃しろと言ったから。
ヒュウガは必死に弁明し、体全体でヒュウガがハイペリオンと何があったか説明してくれるが、ヒカルは終始困惑している。本当に目の前にベイが出てきて会話をしていた、と妄想話を繰り広げているヒュウガのことがあまり理解ができない。
ヒカルはただ、ヒュウガを見つめることしか出来なかった。
一方、レジェンド達はヒュウガとハイペリオンの絆を確かに感じ取り、お互い顔を見合せて笑った。