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第一章 小さなマシンとの出会い

翌朝。バンは目覚ましの音で目を覚ました。ズルズルとベッドからずり落ちながらも、机に置いてある目覚ましを泊めた。目を擦りながら欠伸をし、ようやく焦点が定まるとAX-00を見た。AX-00は日本の脚でしっかり立っていて、ふとバンは昨日の出来事を思い出した。

『この中には人類の希望も絶望の両方が詰まっている。』


「人類の希望と、絶望…」

そしてバンはいつもの服に着替え、キッチンにやってきた。だが昨日の出来事があり、真理絵とは少し気まずい感じになってしまった。彼女の顔色を伺いながらパンを齧っていると真理絵は様子がおかしいバンが気になったのか顔を彼に向けると気まずそうに目を逸らした。

「バン、やってもいいわよ、LBX。」

コト、とバンの所にオレンジジュースが置かれ真理絵はニコリと笑った。真理絵の思いもよらぬ言葉にバンは驚く。

「LBX、好きなんでしょ?隠れてやってるのも知ってるのよ。」
「母さん…昨日はごめん…部屋、あんなにして……。でも、本当にやっていいの?」
「うん、ただしやるからには……」
「…?」
「──強くなりなさい。誰にも負けないくらい。」

真理絵の一言にバンの表情は一気に明るくなった。そしてそのままご飯を食べ終え、カバンを背負って学校に向かった。──貰ったLBX、AX-00もカバンに入れて。だがそれはとある人物に聞きたかったからだ。このAX-00について。
バンは早速キタジマに向かった。そこにはアミ、キタジマの店長と沙希がいた。そしてAX-00を見せるとアミと沙希は大喜び。

「わぁ!とうとうバンも買ったんだ!」
「いや、そういう訳じゃあ…」
「よかったねぇバン、よくお母さん許してくれたねぇ」
「うん、まぁ…」
「うーん、こんなLBXは見た事ないぞ…?」

店長はじーっとAX-00を見つめながら呟く。メーカーも分からない。LBXに詳しい店長でさえ知らない謎のLBX。バンは昨日の出来事をみんなに話した。話を聞いた店長は顎に手をやり、深く考えた。

「店長、ねぇ俺どうしたらいいんだろう?」
「せっかくだから貰っちゃえば?」
「う〜〜ん……」
「そうだな、預かっているつもりで持っていてもいいんじゃないか?」
「………」

2人の顔を見てバンは預かるつもりでAX-00を持つ事になった。そして店長がLBX解禁祝いに新しく入荷したアキレスをプレゼントしよう、とバンに言う。AX-00はカバーパットの状態で、装甲としては薄く、イマイチ格好がつかない。バンもアキレスが欲しかった為、とても嬉しい事だったが、沙希の一言で肩を落とす。

「でもあれ売れちゃったわよ?」
「「「えぇーっ!」」」
「はぁ……」
「すまんな、バン」

そして沙希は手元にあるカードを見ると驚きのあまり声を上げる。そのカードは偽物で店長もそれを見ると偽物のカードだとすぐに判断できた。だが、沙希がアキレスを買った客に対応してた時、朝早く眠かった為、偽物だということに気づかなかった。

「これって泥棒よね…」
「どんな奴だった?」
「えっと…4人組だったかなぁ。1人は「ゴウダくん」って呼ばれてた」
「郷田!?」
「アミ、知ってるの?」
「3年生で、うちの学校の番長よ!」
「俺、取り戻す!そしたら店長、アキレスは俺にプレゼントしてくれるよね?」
「わかった、約束しよう。」

バンとアミが「郷田」と呼ばれる番長からアキレスを取り返す話をしていた店の外で、小さな女の子はその会話を聞いていた。──そう、昨日バンと出会った和ノ宮ユズだ。

(あ、アキレスが…奪われてしまったんですぞ…!?ご、郷田殿という人物に…!た、確か郷田殿という人物はスラムと呼ばれる体育館の裏に入り浸っている噂が……も、もももももしかして!!?)

彼女はあわあわと慌てた感じの表情を見せながらその場から逃げるように走り出した。オレンジの髪から見える青色の瞳が怯えているように見えた。
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