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第一章 小さなマシンとの出会い

その日の夜のこと。バンは自宅に帰ると家中が真っ暗だった。真理絵を呼んでも返事がないため、今、家にいないのだろうと思い、バンはリビングの電気を付けた。そしてアタッシュケースをリビングのテーブルに置き、肩に背負っているカバンをソファーに置いた。茂みから黒服の3人組が見ているとも知らずに。

「ボス、乗り込んで取り返しましょう」
「待ちな、慌てるんじゃないよ」
「…ボス、気になってたんすけど、あのアタッシュケースの中身ってなんなんすか?」
「あたしも聞かされてない。」
「「えぇっ!」」
「静かにしな!…まぁ、かなりヤバいものには違いないさ。なんせあれには「デスロック」というトラップが仕掛けてあるからね。」

「デスロック」──。それは許可されていない者がそれに触れると毒の矢が飛び出し、触れた者をあの世行きさせる危険なもの。
バンはそんなデスロックの事も知らず、夕方女性に言われた言葉もあまり理解しようとせず、アタッシュケースを開けた。すると中にはCCMとLBX、そして初期装備の棍棒とLBXを操作する為の説明書が入っていた。LBXの下の方にプレートがあり、そこには「AX-00」と書かれていた。バンはLBXを手に取り、どこのメーカーか探っていると、突然胸元の部分が光出した。それと同時にLBXから音声が聞こえてくる。

〈ユーザー認証、開始〉

システム音声は喋り追えると胸元の部分がさらに光だし、読み取るようにバンを上から下まで確認した。そして確認を終えるとシステム音声は〈使用を許可されます。〉と告げ、静かになった。
バンはなんの事だか全然わからず、ただLBXを眺めているだけだ。
黒服三人衆は聞いてたこととは180°全然違う事になっていて、驚いていた。

「…毒の矢出ませんけど」
「バグってるんすかね」
「中身はLBXか…ヨシ、乗り込むよ!」
「ラジャーっ!!」

3人はCCMを取り出し操作をし始める。三体のデクーはジャンプをしながらかつ慎重にバンの家に乗り込む。
一方バンはAX-00と棍棒テーブルに置き、説明書を開く。どうしてあの人は自分にこのようなLBXを渡したのか。そう思いながら説明書をじっくりと読んでいくと、見た事もないような作りになっていてバンはつい頬が緩んだ。

「でも、動くのかなぁ。」

──その時だった。ズババババン!突然の銃撃の音が鳴りびびく。その弾はAX-00に触れようとしたバンとLBXを切り裂くように一直線に放たれる。バンは弾の光と大きな音に驚き、少しだけ体が反れる。

「な、何だこのLBX!」

一体のデクーが威嚇するように上に銃口を向けて勢いよく弾を放つ。そして無作為に放たれる弾にバンは驚き、ソファーを盾にするように隠れた。しばらくすると銃声が聞こえなくなり、バンはこっそりと覗き込む。するとAX-00を囲むように新たなデクー2体がやってきて、AX-00に異常がないか確認していた。
一方、バンの向かいの家で彼の危険を感じ、ふと料理をする動きが止まった。グツグツと煮込まれているシチューの音よりお向かいに何かあったのかもしれない、とオレンジ髪の奥に潜んでいる透き通った青色の瞳はバンの家をじーっと見つめていた。夕方、キタジマでバンと出会ったユズだ。

「お姉ちゃん、どうしたの?」
「…嫌な気配がしますぞ」
「気のせいだよお姉ちゃん。それよりもお腹すいたぁ」
「あ、す、すみませんぞ!もうすぐ出来上がりますからな!」

意識を料理の方に戻し、再び手を動かす。気のせいだと信じたい。だが心のどこかで心配になっているユズなのであった。
バンの家ではデクーが仰向けになって倒れているAX-00をじーっと見ていた。そしてその光景をソファーから見ているバン。自分や家具は無作為に銃を放っているが、AX-00だけは丁重に扱っていた。バンはひとつの結論に至った。

(目的はあのLBXか…っ!こうなったら戦うしかない!)

バンはソファーに置いてあったCCMを手に取り開いた。アンテナが自動展開され、ピッピッと操作するとAX-00の目元が光り始め、ゆっくりと起き上がった。三体のデクーは少し経過し、武器を構えた。そして一体のデクーがAX-00に攻撃を仕掛けると物凄い速さで棍棒を手に取り攻撃を避けた。銃撃も軽々しく避けるその姿にバンは驚く。
AX-00は物陰に隠れ、操作をするバンは説明書をペラペラとめくり、攻撃方法を探していた。
デクーがゆっくりとAX-00に近づく。

「これか!」

デクーはAX-00を挟み撃ちで狙ってきた。二体が同時に攻撃を仕掛けた時、AX-00は素早く上によけ、電話の上に立った。だが、援護射撃がまたAX-00を襲う。とにかく攻撃を避け、逃げて牽制をとる。銃を持ったデクーがソファーの手すりを歩きながらAX-00の後を追う。
そしてバンは一瞬の隙をついて、一気に棍棒でデクーの首を貫いた。爆発する前に引き抜き離れるとデクーは爆発しブレイクオーバーとなった。AX-00の強さにバンは思わず感心する。

「や、やられました…」
「一撃でデクーを……」
「なにしてるんだい、使えないねぇ!」


「──あと2機…!」
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