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第二章 動き出す陰謀

 暫くするとカズはゆっくりと目を開け、身体を起こした。カズが無事だということに3人は安堵する。

「気がついた!」
「よかったぁ…」
「バン、アミ……それに、ユズ…?どうして、こんなとこに…?」

 カズの言葉に3人は驚く。彼はずっとここにいたのにまるで今までここにいなかったような反応。アミが今までの事を話しても彼は頭にはてなマークを浮かべていた。
 そして4人はカズがエジプトを貰った駅の近くの高架下に行った。だが、そこには誰もいなく、もぬけの殻と化していた。カズはここで怪しげな売店のおじさんからエジプトを貰ったのだ。途端、催眠状態になりその後の記憶は起き上がるまでさっぱりだった。バン達は仕方なくキタジマに向かう事にした。

「催眠術?」
「ああ、そしてアキレスを破壊するよう命令されていた。」
「でも、誰がそんなことを」
「バン殿の事を強く恨む人物なのかもしれませんな…」

 と、ユズが手を顎に添えて呟く。もし、本当にバンを恨む人物がやったとしたならば、なぜ、回りくどいことをしているのか。ユズの頭の中はそれでいっぱいだった。

「すまない、バン…」

 バンかカズの顔を見ると眉を八の字にさせてじっと見つめていた。申し訳なさそうな顔をしているのがすぐに分かる。バンはニコリと笑い、気にしてないような表情を見せる。この事はカズのせいではない。悪いのはカズの小さな穴に漬け込んでカズを操ったヤツらなのだから。カズが無事だったことが何より嬉しいバン達。それを聞いたカズは表情を明るくする。

「……さ、この話はここまでにして、店長。」
「ああ」
「おお!アレを渡す時が来たのですな!!」

 店長はカズにカスタマイズ済みのグラディエーターを差し出した。カズ用にしっかりとカスタマイズし、メンテナンスも済んだグラディエーター。

「かなり高度なテクニックが必要になるが、お前なら使いこなせるはずだ。」

 ポカンと顔をするカズ。隣にいるバン達を見るとバンもアミもユズも、そして沙希もにっこりと笑ってカズを見ていた。カズはグラディエーターを手にする。自分なら使いこなせる。そう感じたからだ。

「ありがとう、みんな。これで吹っ切れた…ウォーリアーがなくなったのは辛いけど、壊れたモンは仕方ない。店長、このグラディエーター、使わせてもらうよ。そして小遣い貯めて、新しいLBXを買うことにする!」
「ああ!」
「そうと決まれば早速バトルね!まずは私とよ!」
「おう!」
「早速カズ殿のグラディエーターの戦闘データを取らせて欲しいですぞ!」

 早速カズとアミは店内にあるジオラマを使ってバトルを始める。河川敷で戦った時の表情とは正反対に笑顔が溢れていつものカズに戻ったんだな、と全員が思った。
 2人がバトルに熱中している最中、バンは一つ気がかりなことがあった。
 河川敷で戦った時に出てきた「V MODE」という不思議な力についてだ。
 バンはアキレスを見つめ、じっと考える。それに気づいたユズが彼を見ると優しく声をかけた。

「バン殿」
「えっ?」
「どうされたんですぞ?なにやら深刻そうなお顔をしていらしたので」
「うん…アキレスの事だよ。」
「不思議ですな、アキレスは。」
「……そうだね。俺、もっとアキレスのことが知りたい。この事も、そして俺達も知らない事も、全部知りたい。」
「その為には沢山バトルですな!」
「ああ!」
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