少女と夜半
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「うわぁぁん、せんちょぉお~」
上方からの声にアプーが顔を上げると、メインマストの梯子にしがみついたままのミューズの姿があった。
上に登った後、途中で降りられなくなったらしい。
「ミューズ…!!お前そんな所で何してんだよっ!?」
「ごめんなさぁ~い、ふぇえ~」
「とにかくそのままでいろよッ!オラッチがそっち行くから」
アプーは大慌てでミューズのもとへ急いだ。たどり着くと彼女は本格的に泣き出し、アプーにしがみつく。
そんなミューズをなだめるように頭を撫でてやる。
「…で、お前は何がしたかったんだ?」
「上の方からこのコの声がしたから…」
ミューズはそう言うと襟元のボタンを1つ外した。するとそこから黒い生き物が顔を覗かせた。
「…子猫か。前の島で迷い込んだのかな?」
「ねぇせんちょー、このコ飼ってもイイ?だってかわいそうだよ。」
「そうだな…でも今日は遅ぇから寝ろ。明日名前考えようぜ。」
「……うんっ!!せんちょーだいスキ♪」
―船室に戻ると疲れからかミューズと子猫はすぐに眠ってしまった。アプーはそっと布団をかけてやると、自身も床に就いた。
The End.
(次ページにあとがき)