甘すぎるふたり スビン
映画館を出た夜の空気は、
少し冷たくて、街の明かりがふたりを柔らかく包んでいた。
「ねぇスビン、あの映画、良かったね。」
「うん。けど、ヌナの泣きそうな顔がいちばん印象的だった。」
「もう、それ言わないでよ〜」
私が肩を軽く叩くと、スビンは笑いながら手を差し出す。
その手を自然に握ると、
人差し指と薬指の間で、彼の指が優しく動く。
「この指の隙間、俺、すごく好き。」
「え?」
「ヌナとつながってる感じが、一番するから。」
そんな言葉を夜の街でサラッと言えるの、反則。
そのまま小さなカフェに入る。
店内は少し暗くて、窓の外に街灯の光が滲んでいた。
カップを手にして、
スビンはゆっくりミルクフォームをスプーンですくう。
「ねぇ、つけてみて。」
「え、どこに?」
「ここ。」
自分の唇を指でトントンと示す。
「……子どもみたい。」
「子どもだったら、こんなにヌナのこと好きにならないよ。」
静かな声。
でも、真っすぐで、優しくて、
その一言で、心の奥が温かくなった。
「スビン、そんなことばっかり言ってたら、
ほんとに調子に乗るよ?」
「乗せてるんだよ。ずっと。」
彼の目が細く笑って、
マグカップをテーブルに置くと、
そのまま少しだけ身を乗り出した。
「ねぇ、ヌナってさ。
どうしてそんなに“好き”って思わせるの、簡単なの?」
「え?」
「映画見てる間も、話してる間も、歩いてる時も。
俺、ずっと“あ、また好きだ”って思ってる。」
息が止まる。
彼は照れもせず、ただ穏やかに見つめてくる。
「それに、好きって言わないと落ち着かない。」
「……今、どれくらい思ってるの?」
「数えきれないくらい。
多分、ヌナがコーヒー飲み終わる前に、また増える。」
ふっと笑ったあと、彼の手が私の頬に触れた。
そのまま額に軽くキスをして、
「ほら、また増えた。」
夜風が窓を揺らすたびに、
その“好き”が、またひとつ増えていった。
少し冷たくて、街の明かりがふたりを柔らかく包んでいた。
「ねぇスビン、あの映画、良かったね。」
「うん。けど、ヌナの泣きそうな顔がいちばん印象的だった。」
「もう、それ言わないでよ〜」
私が肩を軽く叩くと、スビンは笑いながら手を差し出す。
その手を自然に握ると、
人差し指と薬指の間で、彼の指が優しく動く。
「この指の隙間、俺、すごく好き。」
「え?」
「ヌナとつながってる感じが、一番するから。」
そんな言葉を夜の街でサラッと言えるの、反則。
そのまま小さなカフェに入る。
店内は少し暗くて、窓の外に街灯の光が滲んでいた。
カップを手にして、
スビンはゆっくりミルクフォームをスプーンですくう。
「ねぇ、つけてみて。」
「え、どこに?」
「ここ。」
自分の唇を指でトントンと示す。
「……子どもみたい。」
「子どもだったら、こんなにヌナのこと好きにならないよ。」
静かな声。
でも、真っすぐで、優しくて、
その一言で、心の奥が温かくなった。
「スビン、そんなことばっかり言ってたら、
ほんとに調子に乗るよ?」
「乗せてるんだよ。ずっと。」
彼の目が細く笑って、
マグカップをテーブルに置くと、
そのまま少しだけ身を乗り出した。
「ねぇ、ヌナってさ。
どうしてそんなに“好き”って思わせるの、簡単なの?」
「え?」
「映画見てる間も、話してる間も、歩いてる時も。
俺、ずっと“あ、また好きだ”って思ってる。」
息が止まる。
彼は照れもせず、ただ穏やかに見つめてくる。
「それに、好きって言わないと落ち着かない。」
「……今、どれくらい思ってるの?」
「数えきれないくらい。
多分、ヌナがコーヒー飲み終わる前に、また増える。」
ふっと笑ったあと、彼の手が私の頬に触れた。
そのまま額に軽くキスをして、
「ほら、また増えた。」
夜風が窓を揺らすたびに、
その“好き”が、またひとつ増えていった。
