甘すぎるふたり スビン
「スビン、卵焦げるよ!」
フライパンの前で慌ててフライ返しを握る私の背後から、
ふわっと腕が伸びてきた。
「……いい匂い。」
「卵の?」
「違う。君の。」
耳のすぐそばで囁く声に、手が止まる。
スビンの顎が肩にのって、彼の髪が首にかかる。
その距離、近すぎ。
「スビン、危ないってば。」
「大丈夫。俺、料理得意だよ?」
そう言って、彼は私の手ごとフライパンを持ち上げる。
――結果、卵は見事に裏返し失敗。
「ね、やっぱり得意じゃないじゃん!」
「だって、ヌナが近くにいると、集中できないんだもん。」
悪びれもなく言うその顔が、反則級に可愛い。
怒ろうとしても、もう無理。
「ほら、そこ座ってて。もうできるから。」
そう言って彼をテーブルに座らせたのに、
気づけばまたすぐ後ろに立ってる。
「……なんで来るの。」
「ヌナの後ろが落ち着く。」
「犬なの?」
「うん、ヌナの犬。」
そう言って笑いながら、また背中にぴとっとくっつく。
「スビン、ほんとに……甘えん坊すぎ。」
「だってヌナ、可愛すぎるんだもん。」
ふいに顔を覗き込んできて、
唇が、そっと触れる。ほんの一瞬。
心臓の音が、フライパンよりも熱く鳴る。
「……ねぇ、卵よりヌナが焦げそう。」
「もう、スビン!」
彼はそのまま笑って、
「焦げてもいいよヌナのためなら。」
なんて、さらっと言う。
言葉まで甘すぎて、
朝の空気が全部、恋でできている気がした。
フライパンの前で慌ててフライ返しを握る私の背後から、
ふわっと腕が伸びてきた。
「……いい匂い。」
「卵の?」
「違う。君の。」
耳のすぐそばで囁く声に、手が止まる。
スビンの顎が肩にのって、彼の髪が首にかかる。
その距離、近すぎ。
「スビン、危ないってば。」
「大丈夫。俺、料理得意だよ?」
そう言って、彼は私の手ごとフライパンを持ち上げる。
――結果、卵は見事に裏返し失敗。
「ね、やっぱり得意じゃないじゃん!」
「だって、ヌナが近くにいると、集中できないんだもん。」
悪びれもなく言うその顔が、反則級に可愛い。
怒ろうとしても、もう無理。
「ほら、そこ座ってて。もうできるから。」
そう言って彼をテーブルに座らせたのに、
気づけばまたすぐ後ろに立ってる。
「……なんで来るの。」
「ヌナの後ろが落ち着く。」
「犬なの?」
「うん、ヌナの犬。」
そう言って笑いながら、また背中にぴとっとくっつく。
「スビン、ほんとに……甘えん坊すぎ。」
「だってヌナ、可愛すぎるんだもん。」
ふいに顔を覗き込んできて、
唇が、そっと触れる。ほんの一瞬。
心臓の音が、フライパンよりも熱く鳴る。
「……ねぇ、卵よりヌナが焦げそう。」
「もう、スビン!」
彼はそのまま笑って、
「焦げてもいいよヌナのためなら。」
なんて、さらっと言う。
言葉まで甘すぎて、
朝の空気が全部、恋でできている気がした。
