不器用な柳蓮二
name change
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「雅治~!」
「おお、なんじゃ名前か。よしよし」
黒板に張り出されていた自分の机を確認して、乱暴に鞄を叩きつけた。柳に何か言われる前に走って教室を逃げ出す。すぐさま雅治のクラスへ向かった。正直F組からB組までは死ぬほど遠いため死ぬほど走った。それほどに今の私は癒しを求めていた。雅治に慰めてもらいたい一心で廊下を駆けた。
「え~!ブンちゃんも一緒なの!?わたしもB組がいい…」
「名前はまーた参謀と同じクラスやけの」
「え、まじ?3年連続じゃんかよ」
幼なじみの雅治に、菓子友のブンちゃん。この2人とは同じクラスがよかった。欲を言えばジャッカルと柳生も同じクラスがよかった。何を言おう三強は怖いから勘弁だ。しかしその三強のひとりと3年間同じクラスというのも奇跡的だと思う。ほかの女の子からしたら羨ましくてたまらないくらいだとも思う。
でもそれはそれこれはこれ。
「すまないな。苗字を回収しに来た」
「はぁ!?頼んでない!!」
「別に頼まれてはいない」
「じゃなー、名前。お迎えの時間だとよ」
おいブンちゃん!友達を捨てる気か!!
にこやかに手を振るブンちゃんと雅治に覚えてろよ!と念をおくるが2人は全く持って動じない。制服の首のところを持たれて無理やり進まされるものだから、足でブレーキをかけているが全く効かない。
コイツは1年生の時から私が他クラスに遊びに行く度に迎えに来る。私はペットかと言いたくなるが口から出る寸前で我慢をした。
「柳!歩くから離してよ」
「…」
無言で手を離してくれた。本当にコイツは何を考えてるのか何がしたいのか分かったもんじゃない。まあ別に分かりたいとも思わないのだけれど。
どうせ逃げたところで同じだろう。と柳の横を素直に歩いた。柳の顔は少しだけ機嫌が良さそうだった。
やっぱり、こいつのことは分からない!