好みのアイツ
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宍戸亮 ↔ 生意気そうでボーイッシュな子
.
「宍戸さん!今日こそ勝負です」
「だから~勝負はしねえって」
筋肉質だけれど小柄で髪は首まで短いショートカット。部活は女子テニス部だからか裸がこんがりと焼けている。特に今は帽子をかぶっているせいで男に間違われてもおかしくない。そんな女が俺の目の前で小さくファイティングポーズをとる。こんな風景にももう慣れてしまった。
慣れない方が難しい。なぜならば、コイツは俺のところに毎日勝負を挑みに来ているのだから。
.
「長太郎を返してください!!」
「返すも何も奪ってねえよ!」
理由はコレ。
おれと長太郎がダブルスを組んでからというものコイツは睨みながら…たまに少し泣きそうな顔をしながらこうして何かしら勝負を挑んでくるのだ。長太郎と幼なじみだかなんだか知らないが奪ってもいないものを返せと言われても無理な話だ。
「昔は長太郎。私のこと名前ちゃん!名前ちゃん!って慕ってたんですよ!…なのに今は…」
「それ俺と全く関係なくねぇか?」
「あるんですよ!ばかなんですか!」
流石にバカとまで言われても優しくしてやる義理はねぇ。頭をグリグリとすると「痛い痛い痛い」と声を上げた。今も泣きそうな顔してるくせに俺を睨みつける。そんな強がりがなんだかおかしくて笑いそうになるのを我慢した。
それを見逃さなかったのか苗字は俺の頬を引っ張った。頬がちぎれそうになったので離せと俺の頬を掴んでいた腕を無理やり離させた。
「お前はなんで長太郎にそんなこだわんだよ!友達くらいいるだろ?」
俺がそういえば、途端に暴れていたのを静止させ、小さく俯いた。その手はおれの胸ぐらを掴んだままなのに、全く力は入っていない。少しして、ゆるゆると手を降ろした。俯いているせいで見えないけれどきっとまた、泣きそうな顔をしているに違いない。
「長太郎は…私の弟子みたいなものだったから…。かわいい…おとうとみたいな」
なるほど。コイツは自分を慕っていたかわいい弟が急に自立したような気分になっているのか。いつもより少し弱って眉が下がっている様子を見ると少しばかり同情してしまい。頭を撫でた。
すると、驚いたように目を見開いて口をぱくぱくさせた。それが魚みたいでおかしくて今度は吹き出して笑ってしまった。
「いきなり何すんですかー!!」
「わ、わりっ…ぶふっ」
「思ってないですよね!!」
わかりやすく怒る姿もなんだか面白くて、可愛くて、俺は笑うことをやめられなかった。先程と同じように俺を睨みつけるその視線は生意気で、だけれど先程と違って感情を剥き出しにしている姿は愛らしかった。
「おまえ、かわいいな」
「か、かわっ!?!?」
かわいいと言われ慣れていないのか、顔を真っ赤にさせて、俺から目をそらす。その瞳は動揺を映し出していた。表情がコロコロ変わるところが面白い。笑ったり怒ったり泣きそうになったり恥ずかしがったり。
生意気なくせに真に受けやすくて。男らしいのにたまに見せる女らしいところが可愛くて。今だって俺のことを睨んでいるのに同様や戸惑いは隠しきれていない。頬にこもる熱も引いていない。バレバレなのに隠せていると思っている。
不器用で、男らしくて、生意気。
でも、結構可愛いとこもある
「私も手懐けようとしても無駄ですよ!騙されませんから!」
「お前、おもしれえな。また挑戦しに来いよ。んじゃ俺は行くな」
どうしようもなく惹かれ始めたこの気持ちにどう言い訳しようか。オマケに相手はパートナーの幼なじみときた。これは大変だ。俺は小さく頭を抱えた。
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「宍戸さん!今日こそ勝負です」
「だから~勝負はしねえって」
筋肉質だけれど小柄で髪は首まで短いショートカット。部活は女子テニス部だからか裸がこんがりと焼けている。特に今は帽子をかぶっているせいで男に間違われてもおかしくない。そんな女が俺の目の前で小さくファイティングポーズをとる。こんな風景にももう慣れてしまった。
慣れない方が難しい。なぜならば、コイツは俺のところに毎日勝負を挑みに来ているのだから。
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「長太郎を返してください!!」
「返すも何も奪ってねえよ!」
理由はコレ。
おれと長太郎がダブルスを組んでからというものコイツは睨みながら…たまに少し泣きそうな顔をしながらこうして何かしら勝負を挑んでくるのだ。長太郎と幼なじみだかなんだか知らないが奪ってもいないものを返せと言われても無理な話だ。
「昔は長太郎。私のこと名前ちゃん!名前ちゃん!って慕ってたんですよ!…なのに今は…」
「それ俺と全く関係なくねぇか?」
「あるんですよ!ばかなんですか!」
流石にバカとまで言われても優しくしてやる義理はねぇ。頭をグリグリとすると「痛い痛い痛い」と声を上げた。今も泣きそうな顔してるくせに俺を睨みつける。そんな強がりがなんだかおかしくて笑いそうになるのを我慢した。
それを見逃さなかったのか苗字は俺の頬を引っ張った。頬がちぎれそうになったので離せと俺の頬を掴んでいた腕を無理やり離させた。
「お前はなんで長太郎にそんなこだわんだよ!友達くらいいるだろ?」
俺がそういえば、途端に暴れていたのを静止させ、小さく俯いた。その手はおれの胸ぐらを掴んだままなのに、全く力は入っていない。少しして、ゆるゆると手を降ろした。俯いているせいで見えないけれどきっとまた、泣きそうな顔をしているに違いない。
「長太郎は…私の弟子みたいなものだったから…。かわいい…おとうとみたいな」
なるほど。コイツは自分を慕っていたかわいい弟が急に自立したような気分になっているのか。いつもより少し弱って眉が下がっている様子を見ると少しばかり同情してしまい。頭を撫でた。
すると、驚いたように目を見開いて口をぱくぱくさせた。それが魚みたいでおかしくて今度は吹き出して笑ってしまった。
「いきなり何すんですかー!!」
「わ、わりっ…ぶふっ」
「思ってないですよね!!」
わかりやすく怒る姿もなんだか面白くて、可愛くて、俺は笑うことをやめられなかった。先程と同じように俺を睨みつけるその視線は生意気で、だけれど先程と違って感情を剥き出しにしている姿は愛らしかった。
「おまえ、かわいいな」
「か、かわっ!?!?」
かわいいと言われ慣れていないのか、顔を真っ赤にさせて、俺から目をそらす。その瞳は動揺を映し出していた。表情がコロコロ変わるところが面白い。笑ったり怒ったり泣きそうになったり恥ずかしがったり。
生意気なくせに真に受けやすくて。男らしいのにたまに見せる女らしいところが可愛くて。今だって俺のことを睨んでいるのに同様や戸惑いは隠しきれていない。頬にこもる熱も引いていない。バレバレなのに隠せていると思っている。
不器用で、男らしくて、生意気。
でも、結構可愛いとこもある
「私も手懐けようとしても無駄ですよ!騙されませんから!」
「お前、おもしれえな。また挑戦しに来いよ。んじゃ俺は行くな」
どうしようもなく惹かれ始めたこの気持ちにどう言い訳しようか。オマケに相手はパートナーの幼なじみときた。これは大変だ。俺は小さく頭を抱えた。