校内ランキング戦
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切原赤也
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「そうっす。寝過ごして知らない学校についてたんスよ。ここどこかわかんなくて。え?柿ノ木中との今日の練習試合?分かってますよ先生そんなどならなくても。
おかげでせっかくの日曜を…おっ、めちゃめちゃ書いてんじゃん。もしもし先生場所わかりました。
あれ?切れてんじゃねぇよ。
_____青学…か」
__________
side.赤也
青学…青春学園は、関東ベスト4の実力を持つ強豪校だ。まあそりゃ寝過ごしてついたんなら折角だし偵察してこようかなとも思うわけ。でも今回の目的はそれだけじゃなかった。
この前スーパーでたまたま会ったおもしろい女…名前。あれからちょこちょこ連絡はしあっていたけど所詮そこまでーって感じだった。なんでかわかんねぇけどそれがちょっと嫌だった俺はアイツに会うためにも偵察に向かうことにしたのだ。
「へぇ、面白い練習してんじゃん。ま、いーや。手塚さんと名前は…っと」
コートに目をやるが手塚さんの姿も名前もいない。どこにいるかとキョロキョロ探すがどこにもいない。ちぇ、つまんねーの。
「君はうちの生徒じゃないようだけど…」
「うおっ、もう見つかった!」
「バレちゃしょうがねぇ。立海大付属2年エースうわさの切原赤也って俺のことっす」
軽く自己紹介をすると驚いたと言わんばかりの顔をする…えっと誰だっけ。まあいいか。
それよりも俺が用があんのは名前と手塚さん。辺りを見渡せばようやく見つけた。名前と手塚さんは2人で楽しそうに話していて、それから俺を見つけると少しだけ目を丸くした。
なんで、手塚さんと話す時そんなに楽しそうなんだよ。お前。
わけも分からない苛立ちを隠すように明るく声をかけた。
「おっ、見つけた。あんた手塚さんだろ?立海の先輩たちも一目置いてる。それに…ヨッ!通りすがりの肉じゃが好き!」
「赤也ー!!なんでなんで!なんでいるの!」
「名前に会いに来たんだぜ!ついでにスパイもな」
俺の元にかけてくる名前を見つめる。いつでも楽しそうなこいつを見ていると、さっきまでの苛立ちが恐ろしいくらいに引いていく。こいつを見てるとなんだか心があったかくなって、気持ちいい。
きゃっきゃとはしゃぐ名前を見つめる青学の人達。恐ろしいくらいに誰も笑っちゃいない。本当過激なセコムなこった。
特にレギュラー陣は俺を潰すくらいの勢いで睨んでいる。そんなに所有物を取られんのは嫌かねぇ。
特に、手塚さん。なんでそんな自分のモノみたいに威張ってんだよ。誰もこいつが青学のもんだなんて言ってねぇだろ?
「昨年の関東大会の団体戦でうちの先輩を破ったのあんただけだし。いやー、ちょっとお手合わせしたいなあ」
軽い挑発の意味もこめてそう声をかけた。
名前は何か楽しそうなことが始まりそうだと、テレビの前にしがみつく幼稚園生みたいにキラッキラした目で俺と手塚さんを見ている。やっぱり、こいつは見てて飽きねぇ。
「部外者は出ていけ」
いくら抑えていたと言えど、これには
さすがの俺もカチンときた。
「そんなー。手塚さんワンセットでいいんすよ?堅い人だなあ。こーんなかおしてると疲れちゃいますよ。
あ、それとも。好きな女の前で負けるのが怖いんすか?」
煽るように手塚さんに近づく。表情ひとつ変えないのがさらに俺の怒りを増やしていく。しかし名前の「え!?手塚部長好きな人いるんですか!?」とかいうバカっぽい声を聞いたら少しだけおさまったきがする。
ほんとにこいつは鈍感っつうか。なんつーか。
とりあえず頭をたたいておいた。
「おいコラくせっ毛!うちの部長とマネージャーに失礼なことしてんじゃねぇよ!とっとと出てけよ」
後方から飛んできた大したことないボールをラケットでイナして見せる。
こっちは今手塚さんと話してんのに、なんだコイツ。
「…横から口挟まないでくれる?
手塚さんさあ。別に一球二球交えようって言ってるだけじゃん。そんなシカト気分悪いなあ。
あんた、潰すよ。」
_____
まあそれからなんやかんやあって、走って逃げてきたのだけれど、あまり名前と話せなかったことだけがかなり心残りだ。
まあ、あいつのあほ面みただけでなんか元気出たけどよ。
「赤也ー!」
「…名前!?」
名前は青学のトリコロールのジャージを見にまとい走ってこっちに向かってきた。よっぽど体力がないのかゼェハァと息を切らしながら肩で呼吸を繰り返す。そしてようやく息が整ったのか顔を上げて俺と目を合わせた。綺麗な黒色の瞳だった。
「赤也、ごめんねうちの荒井が!」
「あー、別に気にしてねーよ。」
それだけかよ、とか思ってしまうのは仕方ないと思う。やっぱり、ここまで追いかけてきてくれたら期待くらいすんじゃんよ。
…?俺は何に対して期待をしてんだ?こいつに何を求めているんだ?
「それとね、謝罪と…赤也なんか私に話したいことあったんじゃない?」
「…!」
「なんか言いたげにこっちみてたから」
「気のせいだったらどうしよう」と言わんばかりの表情で俺の顔をのぞき込む名前の仕草がなんだか可愛くて、愛おしくて、頭をわしゃわしゃと乱暴に撫でてやる。名前は訳が分からないと言いたげな顔をした。
____そうだ。俺はこいつのことがめちゃくちゃ気に入ってんだな。
「…今度遊び行こーぜ」
「お、いーよー!」
「神奈川来たら連絡しろよな!それから、電話もしようぜ。俺もこっち来るし、メールも!毎日しような!」
そこまで言うと、名前は「多すぎだよ」と楽しげに笑った。名前の笑顔を見たら、俺まで笑顔になる。名前は不思議な力を持っている。そう思わないわけにはいかない日だった。
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「そうっす。寝過ごして知らない学校についてたんスよ。ここどこかわかんなくて。え?柿ノ木中との今日の練習試合?分かってますよ先生そんなどならなくても。
おかげでせっかくの日曜を…おっ、めちゃめちゃ書いてんじゃん。もしもし先生場所わかりました。
あれ?切れてんじゃねぇよ。
_____青学…か」
__________
side.赤也
青学…青春学園は、関東ベスト4の実力を持つ強豪校だ。まあそりゃ寝過ごしてついたんなら折角だし偵察してこようかなとも思うわけ。でも今回の目的はそれだけじゃなかった。
この前スーパーでたまたま会ったおもしろい女…名前。あれからちょこちょこ連絡はしあっていたけど所詮そこまでーって感じだった。なんでかわかんねぇけどそれがちょっと嫌だった俺はアイツに会うためにも偵察に向かうことにしたのだ。
「へぇ、面白い練習してんじゃん。ま、いーや。手塚さんと名前は…っと」
コートに目をやるが手塚さんの姿も名前もいない。どこにいるかとキョロキョロ探すがどこにもいない。ちぇ、つまんねーの。
「君はうちの生徒じゃないようだけど…」
「うおっ、もう見つかった!」
「バレちゃしょうがねぇ。立海大付属2年エースうわさの切原赤也って俺のことっす」
軽く自己紹介をすると驚いたと言わんばかりの顔をする…えっと誰だっけ。まあいいか。
それよりも俺が用があんのは名前と手塚さん。辺りを見渡せばようやく見つけた。名前と手塚さんは2人で楽しそうに話していて、それから俺を見つけると少しだけ目を丸くした。
なんで、手塚さんと話す時そんなに楽しそうなんだよ。お前。
わけも分からない苛立ちを隠すように明るく声をかけた。
「おっ、見つけた。あんた手塚さんだろ?立海の先輩たちも一目置いてる。それに…ヨッ!通りすがりの肉じゃが好き!」
「赤也ー!!なんでなんで!なんでいるの!」
「名前に会いに来たんだぜ!ついでにスパイもな」
俺の元にかけてくる名前を見つめる。いつでも楽しそうなこいつを見ていると、さっきまでの苛立ちが恐ろしいくらいに引いていく。こいつを見てるとなんだか心があったかくなって、気持ちいい。
きゃっきゃとはしゃぐ名前を見つめる青学の人達。恐ろしいくらいに誰も笑っちゃいない。本当過激なセコムなこった。
特にレギュラー陣は俺を潰すくらいの勢いで睨んでいる。そんなに所有物を取られんのは嫌かねぇ。
特に、手塚さん。なんでそんな自分のモノみたいに威張ってんだよ。誰もこいつが青学のもんだなんて言ってねぇだろ?
「昨年の関東大会の団体戦でうちの先輩を破ったのあんただけだし。いやー、ちょっとお手合わせしたいなあ」
軽い挑発の意味もこめてそう声をかけた。
名前は何か楽しそうなことが始まりそうだと、テレビの前にしがみつく幼稚園生みたいにキラッキラした目で俺と手塚さんを見ている。やっぱり、こいつは見てて飽きねぇ。
「部外者は出ていけ」
いくら抑えていたと言えど、これには
さすがの俺もカチンときた。
「そんなー。手塚さんワンセットでいいんすよ?堅い人だなあ。こーんなかおしてると疲れちゃいますよ。
あ、それとも。好きな女の前で負けるのが怖いんすか?」
煽るように手塚さんに近づく。表情ひとつ変えないのがさらに俺の怒りを増やしていく。しかし名前の「え!?手塚部長好きな人いるんですか!?」とかいうバカっぽい声を聞いたら少しだけおさまったきがする。
ほんとにこいつは鈍感っつうか。なんつーか。
とりあえず頭をたたいておいた。
「おいコラくせっ毛!うちの部長とマネージャーに失礼なことしてんじゃねぇよ!とっとと出てけよ」
後方から飛んできた大したことないボールをラケットでイナして見せる。
こっちは今手塚さんと話してんのに、なんだコイツ。
「…横から口挟まないでくれる?
手塚さんさあ。別に一球二球交えようって言ってるだけじゃん。そんなシカト気分悪いなあ。
あんた、潰すよ。」
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まあそれからなんやかんやあって、走って逃げてきたのだけれど、あまり名前と話せなかったことだけがかなり心残りだ。
まあ、あいつのあほ面みただけでなんか元気出たけどよ。
「赤也ー!」
「…名前!?」
名前は青学のトリコロールのジャージを見にまとい走ってこっちに向かってきた。よっぽど体力がないのかゼェハァと息を切らしながら肩で呼吸を繰り返す。そしてようやく息が整ったのか顔を上げて俺と目を合わせた。綺麗な黒色の瞳だった。
「赤也、ごめんねうちの荒井が!」
「あー、別に気にしてねーよ。」
それだけかよ、とか思ってしまうのは仕方ないと思う。やっぱり、ここまで追いかけてきてくれたら期待くらいすんじゃんよ。
…?俺は何に対して期待をしてんだ?こいつに何を求めているんだ?
「それとね、謝罪と…赤也なんか私に話したいことあったんじゃない?」
「…!」
「なんか言いたげにこっちみてたから」
「気のせいだったらどうしよう」と言わんばかりの表情で俺の顔をのぞき込む名前の仕草がなんだか可愛くて、愛おしくて、頭をわしゃわしゃと乱暴に撫でてやる。名前は訳が分からないと言いたげな顔をした。
____そうだ。俺はこいつのことがめちゃくちゃ気に入ってんだな。
「…今度遊び行こーぜ」
「お、いーよー!」
「神奈川来たら連絡しろよな!それから、電話もしようぜ。俺もこっち来るし、メールも!毎日しような!」
そこまで言うと、名前は「多すぎだよ」と楽しげに笑った。名前の笑顔を見たら、俺まで笑顔になる。名前は不思議な力を持っている。そう思わないわけにはいかない日だった。