校内ランキング戦
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「おーい名前!海堂と越前の試合見に行こーぜー」
「桃!私ここにいなきゃだから無理!!」
「苗字行ってきていいぞ!朝からろくに試合見れてないだろ?」
お昼ご飯を食べ終わり、大石先輩と雑談をしていたら桃が私を呼びに飛んできた。ほっぺにお米をつけたままだから多分お昼ご飯を食べ終わったのだろう。遠慮なしに私の肩を何度も何度も揺らしてくる。アッまってちょっ酔う!酔うからァ!!
「だってよ!ほら行くぜ!」
「大石先輩まじすんませんありがとうございますー!!」
引っ張られながら走っていく。桃は前からかなり強引なところがあってそれにわたしも振り回され続けている。こうやって手を繋いで走るのなんていつものことだ。ふと我に返るとむっちゃ恥ずかしくなるけど…それから私はそんなに足が早くない!!!
バテバテになる私を見て桃はちょっと笑って歩いてくれた。優しいのかバカなのかはっきりして欲しい…!
テニスコートにつくと早くも試合が始まっていた。でも始まったばかりのようだ。海堂がいつものようにスネイクショットを決めていた。周りは圧倒されてざわめいている。
「あれが海堂のスネイク」
「桃城先輩!?と苗字先輩」
「桃ちゃんでいいって」
「桃ちゃ~ん!」
「お前には言ってねぇ」
頭を強く叩かれる。うちには暴力的な人が多いこと多いこと。勘弁してくれよ全くもう。こんなか弱いかわよいマネージャーをいたわらなくてどうするのかねぇ。私が辞めたら仕事する人いないくせにね。ふふん。
なんて調子に乗っているとすぐにバレるんだよなあ。
「お前今生意気な事考えただろ」
「考えるわけナイジャン~
それよりね!スネイクショットのこと教えてあげるよ。偉大なマネージャーの苗字名前ちゃんがね!名前先輩でいいよ!」
「話逸らしやがった…」
やれやれと言わんばかりに両手をあげて呆れた顔をする桃の足を蹴りあげる。一々ムカつくことをここまでできるのもある意味才能のひとつかもしれない。さすが青学の曲者と言ったところかな!!!
「スネイクショットってのは右足から左足へ体重が移動する時にラケットをおっきく振り抜いて異常なスピン回転をかけるショットだよ!足と腕が長くて綺麗な海堂だからできる技だね!」
「いや…綺麗なのは関係ないんじゃ…」
「みてみてあの美脚!フゥ~!!薫ちゃーん!!足綺麗ー!!」
海堂の応援(?)を大声でしてあげるとこちらを向いてものすごい視線で睨んできた。キャ~!こわいこわい!
桃の後ろに隠れるともっと鋭くなった。どうどう海堂。落ち着きたまえ試合に集中したまえ。
ほら、リョーマくんが一生懸命粘ってるよ!海堂が左右に走らせてるのにきっちりライン際に返している。やるなリョーマくん!でも汗だくだ!
「リョーマくんどんな球にも追いついてるよ!」
「このままいけばチャンスがあるかも!」
「あーあ越前のやつ完全に海堂のワナにハマっちまった」
「「ワナ!?」」
3人が同時に驚いた声を上げる。
それも無理はない。海堂の本当の狙いはスネイクで点をとることだけじゃあない。これだから海堂はマムシって呼ばれるんだよ。顔もちょっと似てるけどね!!まあ似てるっていったら怒るけどね!
「やつの本当の狙いそれは…」
「リョーマくんすごい汗だよ!?」
「そうか『スネイク』で左右に走らされてるから大幅に体力が削られてるんだ…!」
「そう…そうして疲れきった相手をジワジワといたぶっていくのがマムシのテニスだ」
「海堂ー!いいぞー!いつもの蛇っぽい顔になってるよー!」
がんばれー!と手を振るがこちらのことなんて見えてないくらいには試合に集中出来ているようだ。しかし対戦相手のリョーマくんの方は随分余裕のよう。バチッと目が合った。…?なんでか知らないけれどすんごい拗ねてる顔してるうっわかわいいリョーマくん可愛い。
「返せば返すほど体力を消費するなんて…越前くんこのままじゃ」
「ふふふ~よく見てみて。海堂もたっくさん汗出てるね。なんでかな?」
「えっ…なんで?疲れてるのは越前のはずじゃ…!」
よく見てごらん。と言うと海堂をじぃっと見つめる1年生トリオ。わからないかなー。よし名前ちゃんが解説してあげよう。名前ちゃんは心優しい先輩だからねふふん。
「リョーマくんはさ、ずっとラインに返してたよね。あれだけ深くて早い打球を毎回足元に打たれたらずーっと膝曲げとかなきゃいけないわけ。それで海堂はいつもの二三倍疲れちゃったー!ってこと」
「疲れている量は五分でも相手が隠し持ってるジョーカーに気づいたものと土壇場まで自分の優位を信じて、それに気づかなかったものとでは精神的疲労度が全然違う
策に溺れたな海堂…」