校内ランキング戦
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「荒井~笑いに来てあげたよ!」
「…おまっ」
「はいきれないどうどうどう~~~」
走り終わった荒井にドリンクを手渡す。ゼェハァと息を切らし汗を滝のように出しているものだからタオルも持ってきてあげた。みんながいるところから少し離れて倒れ込む荒井が心配できてみたのだが余計なお世話だったりするのだろうか。
「荒井くんいい感じにダサかったぜぇ」
「うるせーよ!あの1年やっばすぎだろ…」
「アメリカのジュニア大会4年連続優勝したらしいよ」
「そっりゃ強ぇわ」
深いため息をついた荒井の背中をポンポンと叩いてあげる。彼のことだから慰めなんかするなと言ってくると思いきや何も言わずに黙ったままだ。ほんとに不甲斐なくて悔しいのだろう。
流石にみんなの前であんなにフルボッコにされてたら同情してしまう。自業自得なのだけれど。
「荒井は荒井のペースで強くなればいいんだよ。」
「…」
「私は応援するよ!ガンバ!」
荒井の手を握ってブンブンと上下に振り回す。荒井は私のことを驚いたように見つめたあと顔を赤くして目を細めた。優しいその視線に少しドキドキしてしまって手をゆっくりと離した。
なんでそんな顔するの?荒井。
「あの、よ」
「う、うん!」
「今度よかったら2人で_____」
荒井が何かを言いかけた時途端に視界が真っ暗になった。
「ぎゃ?!」
「だーれだ」
「桃じゃんばればれ」
パッ、といきなり視界がクリアになる。
顔を上げて後ろにいる桃を見ると満面の笑みで笑っていた。よく考えたらこいつはいつも笑ってるわ。
「それよりよ、海堂がお前のこと探してたぜ〜」
「まじ?行かなかったら怖いんだよなー…。あっ、荒井なんだっけ?」
「…なんでもね」
ぶっきらぼうにそう吐いた荒井にごめんねー!と手を振って海堂を探しに走り出した。
_____
「おい荒井。抜けがけはいけねぇなぁ。いけねぇよ」
「桃…やっぱわざとしたんだな」
「そりゃ愛しの名前チャンとられる訳にはいかねぇかんな。じゃあな」