嫉妬シリーズ
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芥川慈郎の企み
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俺は独占欲が強い。
これは、昔からよく自分自身で知っていた。好きなおもちゃは取られたくないし、俺の枕は他の人には使わせたくない。俺が食べてるお菓子だから他の奴らにはあげない。独占欲が強いというか、そんなワガママっ子だった俺は多分母さんにたくさん迷惑をかけた。そんなふうに昔からどことなく自分のものを取られることを嫌っていたとは分かっていたものの、それが確信に変わったのは最近…というか今さっきだ。
マネージャーの名前とは幼稚舎の頃からの幼なじみ。中学に入ってからはテニス部マネージャーになってくれと3人で頼み込んでこちら側に引きずり込んだ。名前はお人好しで面倒見が良かったから仕方ないと受け入れてくれた。中一の頃から奇跡的に3年間同じクラスだった俺は部活以外でもたくさん構ってもらった。
いつの間にか部活をサボって寝てる俺を探すのは名前の役目だった。それが嬉しかったりしていた。
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「あっれ~?名前どこいったの?」
「お、ジロー珍しく起きてんな。名前ならさっき忍足と買い出しに行ったぜ」
珍しく真面目に部活に出てみたら今日は部室の掃除に変わっていたらしい。早くその事を聞いていたらもちろん来なかったのに。なんて少し後悔しながらお目当ての名前を探した。けれどもちろん見つからない。疑問に思い近くにいた跡部に聞けばなんでもおっしーと2人で買い出しに行ったらしい。その事を聞いた途端胸がギュッと苦しくなった。
なんで、2人で。忍足なんかじゃなくて俺と行けばいいじゃん。ぜってー、俺のが名前のこと楽しませる自信あるC。俺のがぜってー名前のこと分かってんのに。なんでなんで。
この感情に名前をつけるとしたら嫉妬だった。いつでも隣にいた名前を忍足に取られたことによる嫉妬。たかが買い出しに行っただけなのに胸の奥がざわめいて仕方ない。こんな自分が少しだけ醜く感じた。
不貞腐れた俺はいつも寝ている木陰へ向かった。
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木の葉と葉のあいだから入る陽の光は少しだけ眩しい。それに今日はいつものように眠れない。名前と忍足のことを考えたらモヤモヤしてしまって中々夢の世界へと旅立つことが出来なかった。
いつもなら慌ただしく名前が俺を探して回ってるのに、今日はやけに静かだ。取られたくない、他の男に見せたくない、触れさせたくない。ジンジンと心の奥が熱くなっていくのがわかった。これが独占欲だということも。
「…すき」
ポロリと零れた言葉に自分自身驚いた。でもそんな好きだなんて可愛らしい言葉で表せるような美しい感情じゃなかった。胸の奥がドロドロ溶けていくような。名前のことで支配されていくような。そんな感情。でも不思議と嫌ではなかった。
会いたい。それだけが頭の中でこだまする。会いたい会いたい会いたい会いたい!いつものように迎えに来てくれないか。ここにいるから。いつものように寝たフリをしているから。だから会いに来てよ。
悲痛な願いから30分程だった時ドタバタといつもの音が聞こえて、俺はわざとらしくいびきをたてた。
「みっけ!…もう、ジローまた寝てる。起きて!掃除するよ」
「…名前」
「そうだよ名前ちゃんだよ。」
「起こして~」
「も~…手えだして」
俺の手を掴んで俺を引っ張って起こしてくれる彼女を見て果てしのない満足感が胸に溢れた。名前は俺のもの。俺だけのもの。絶対他の奴には譲らない。
____芥川慈郎と独占欲
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俺は独占欲が強い。
これは、昔からよく自分自身で知っていた。好きなおもちゃは取られたくないし、俺の枕は他の人には使わせたくない。俺が食べてるお菓子だから他の奴らにはあげない。独占欲が強いというか、そんなワガママっ子だった俺は多分母さんにたくさん迷惑をかけた。そんなふうに昔からどことなく自分のものを取られることを嫌っていたとは分かっていたものの、それが確信に変わったのは最近…というか今さっきだ。
マネージャーの名前とは幼稚舎の頃からの幼なじみ。中学に入ってからはテニス部マネージャーになってくれと3人で頼み込んでこちら側に引きずり込んだ。名前はお人好しで面倒見が良かったから仕方ないと受け入れてくれた。中一の頃から奇跡的に3年間同じクラスだった俺は部活以外でもたくさん構ってもらった。
いつの間にか部活をサボって寝てる俺を探すのは名前の役目だった。それが嬉しかったりしていた。
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「あっれ~?名前どこいったの?」
「お、ジロー珍しく起きてんな。名前ならさっき忍足と買い出しに行ったぜ」
珍しく真面目に部活に出てみたら今日は部室の掃除に変わっていたらしい。早くその事を聞いていたらもちろん来なかったのに。なんて少し後悔しながらお目当ての名前を探した。けれどもちろん見つからない。疑問に思い近くにいた跡部に聞けばなんでもおっしーと2人で買い出しに行ったらしい。その事を聞いた途端胸がギュッと苦しくなった。
なんで、2人で。忍足なんかじゃなくて俺と行けばいいじゃん。ぜってー、俺のが名前のこと楽しませる自信あるC。俺のがぜってー名前のこと分かってんのに。なんでなんで。
この感情に名前をつけるとしたら嫉妬だった。いつでも隣にいた名前を忍足に取られたことによる嫉妬。たかが買い出しに行っただけなのに胸の奥がざわめいて仕方ない。こんな自分が少しだけ醜く感じた。
不貞腐れた俺はいつも寝ている木陰へ向かった。
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木の葉と葉のあいだから入る陽の光は少しだけ眩しい。それに今日はいつものように眠れない。名前と忍足のことを考えたらモヤモヤしてしまって中々夢の世界へと旅立つことが出来なかった。
いつもなら慌ただしく名前が俺を探して回ってるのに、今日はやけに静かだ。取られたくない、他の男に見せたくない、触れさせたくない。ジンジンと心の奥が熱くなっていくのがわかった。これが独占欲だということも。
「…すき」
ポロリと零れた言葉に自分自身驚いた。でもそんな好きだなんて可愛らしい言葉で表せるような美しい感情じゃなかった。胸の奥がドロドロ溶けていくような。名前のことで支配されていくような。そんな感情。でも不思議と嫌ではなかった。
会いたい。それだけが頭の中でこだまする。会いたい会いたい会いたい会いたい!いつものように迎えに来てくれないか。ここにいるから。いつものように寝たフリをしているから。だから会いに来てよ。
悲痛な願いから30分程だった時ドタバタといつもの音が聞こえて、俺はわざとらしくいびきをたてた。
「みっけ!…もう、ジローまた寝てる。起きて!掃除するよ」
「…名前」
「そうだよ名前ちゃんだよ。」
「起こして~」
「も~…手えだして」
俺の手を掴んで俺を引っ張って起こしてくれる彼女を見て果てしのない満足感が胸に溢れた。名前は俺のもの。俺だけのもの。絶対他の奴には譲らない。
____芥川慈郎と独占欲
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