純愛シリーズ
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かっこいい日吉若
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「これで美化委員会を終わります。気をつけ礼。」
美化委員長の終わりを告げる合図をきいて各クラスから代表で集まった生徒達が席から立ち上がり帰路に立っていく。私も軽いカバンを持って立ち上がった。
せっかく今日は日吉の部活が休みだと言うから一緒に帰ろうと思っていたのに。あいにく委員会が入ってしまった。小一時間ほどあったから彼が待ってるとも思えない。もう9月といえどやっぱり、暑い。制服が肌に張り付いているのが気持ち悪い。
早く帰ろう。帰ってから日吉に謝罪メールしよう。
やはり私も恋する乙女であって。彼氏と久しぶりに放課後デートできる時間を委員会なんざに奪われて悔しいのと悲しいのと寂しいのとで胸がいっぱいいっぱいだ。気づいたらため息をついていた。幸せが逃げていくなんて言うけれどもう逃げてるからどうでもいい。
「…一緒に帰りたかったなあ」
つい、本音が口から零れた。
それと同時に前を見ていなかった私は誰かにぶつかってしまう。ごめんなさいと謝ろうと相手の顔を見ようとして顔を上げると。
「なに勝手に過去形にしてるんですか。」
そこにはいるはずもない彼氏の姿があった。
「…え!?なんで!?帰ってないの!?」
「なんでって、あんたを待ってたんですけど」
「嬉しいー!ありがとー!!」
思わず抱きついた。付き合いたての頃は剥がされていたけれど最近は満更でもないのか少しはこのままでいさせてくれる。抱きついた私の頭をポンポンと叩くと日吉は私の肩を掴み少し距離を取らせた。それから私の手を握って歩き出す。手を握ると感じる彼の体温がなんだか心地いい。
「日吉絶対帰ったと思った」
「一緒に帰りたかったんじゃないんですか?」
「そうだよ。だから今すごいしあわせ」
日吉と繋ぐ手におもわず力がこもった。こんな暑い中いつ終わるかもわからない委員会を私と帰るだけのために待っていてくれた。そんな彼氏が可愛いくて仕方ない。それでもってすごく幸せ。久しぶりにゆっくりと見る日吉の顔はやっぱり、かっこよくて。切れ長な目元はめちゃくちゃセクシーだ。キノコ頭は最初見た時こそ笑ったけれど今となれば素敵。
ジロジロと見すぎたのか、おでこに痛みが走った。デコピンされた。
「大体、あのですね」
「ん?」
「一緒に帰りたいのは、俺だって同じです」
言ってから、恥ずかしくなったのか俯いた日吉に再び抱きついた。そっか。一緒に帰りたいのは、私だけじゃなかったんだ。日吉も同じ事考えててくれてたんだ。なんだか涙腺がゆるゆるになりそう。
嬉しくて嬉しくて幸せでたまらない。
赤くなった顔を隠すために日吉の胸元に顔を埋めた。日吉は何も言わずに背中に手を回してくれた。
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「これで美化委員会を終わります。気をつけ礼。」
美化委員長の終わりを告げる合図をきいて各クラスから代表で集まった生徒達が席から立ち上がり帰路に立っていく。私も軽いカバンを持って立ち上がった。
せっかく今日は日吉の部活が休みだと言うから一緒に帰ろうと思っていたのに。あいにく委員会が入ってしまった。小一時間ほどあったから彼が待ってるとも思えない。もう9月といえどやっぱり、暑い。制服が肌に張り付いているのが気持ち悪い。
早く帰ろう。帰ってから日吉に謝罪メールしよう。
やはり私も恋する乙女であって。彼氏と久しぶりに放課後デートできる時間を委員会なんざに奪われて悔しいのと悲しいのと寂しいのとで胸がいっぱいいっぱいだ。気づいたらため息をついていた。幸せが逃げていくなんて言うけれどもう逃げてるからどうでもいい。
「…一緒に帰りたかったなあ」
つい、本音が口から零れた。
それと同時に前を見ていなかった私は誰かにぶつかってしまう。ごめんなさいと謝ろうと相手の顔を見ようとして顔を上げると。
「なに勝手に過去形にしてるんですか。」
そこにはいるはずもない彼氏の姿があった。
「…え!?なんで!?帰ってないの!?」
「なんでって、あんたを待ってたんですけど」
「嬉しいー!ありがとー!!」
思わず抱きついた。付き合いたての頃は剥がされていたけれど最近は満更でもないのか少しはこのままでいさせてくれる。抱きついた私の頭をポンポンと叩くと日吉は私の肩を掴み少し距離を取らせた。それから私の手を握って歩き出す。手を握ると感じる彼の体温がなんだか心地いい。
「日吉絶対帰ったと思った」
「一緒に帰りたかったんじゃないんですか?」
「そうだよ。だから今すごいしあわせ」
日吉と繋ぐ手におもわず力がこもった。こんな暑い中いつ終わるかもわからない委員会を私と帰るだけのために待っていてくれた。そんな彼氏が可愛いくて仕方ない。それでもってすごく幸せ。久しぶりにゆっくりと見る日吉の顔はやっぱり、かっこよくて。切れ長な目元はめちゃくちゃセクシーだ。キノコ頭は最初見た時こそ笑ったけれど今となれば素敵。
ジロジロと見すぎたのか、おでこに痛みが走った。デコピンされた。
「大体、あのですね」
「ん?」
「一緒に帰りたいのは、俺だって同じです」
言ってから、恥ずかしくなったのか俯いた日吉に再び抱きついた。そっか。一緒に帰りたいのは、私だけじゃなかったんだ。日吉も同じ事考えててくれてたんだ。なんだか涙腺がゆるゆるになりそう。
嬉しくて嬉しくて幸せでたまらない。
赤くなった顔を隠すために日吉の胸元に顔を埋めた。日吉は何も言わずに背中に手を回してくれた。