ヤキモチ
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ソファーに押し倒されたあたしの上に乗っかって来た中也は
「何で指輪をしてねぇ」
へ?
「俺が渡した指輪を何処に」
「昨日人虎君が」
「あぁ、そういう事か。あれはお前からの返却だったわけだ」
「?」
「俺がそう簡単にお前を手放すわけねぇだろ」
「何で」
だって、あたしは
「確かに、好きになるな。そう俺は云った」
「だったら…!」
「でも、俺ももうお前を手放せねぇところまで来てんだよ」
「へ?」
「何の為にてめぇを俺の補佐に置いていると思ってるんだよ」
「監視の為じゃないの?」
「最初はな。でも今は違う」
今は違う?
「俺の知らないお前を他の奴等に見せたくねぇんだよ。椛」
「!?」
「じゃなきゃ、いつまでも先代の孫娘である椛をいつまでも置いとくほど俺も暇じゃねぇ。
椛を泣かせることも、俺だけで十分だろうが」
「なか…!?」
「それに、好きなのが椛だけだと思うな」
「え?」
「俺も椛が好きに決まってんだろ」
そう言われた瞬間、顔が熱くなるのが分かった
「そんな表情見た事ねぇな」
「はずかし…」
両手で顔を隠すと直ぐに手をはならかされて上に持ち上げられてしまい
「こんな顔、俺にしかさせられねぇだろ。まぁ、訊きてぇ事はあるが」
訊きたいこと?
「何で俺の任務にいた」
「へ?」
「この間、太宰の木偶と一緒にいただろ」
「い…」
「言いたくない。は訊かねぇぞ」
結局観念して話をすると
「莫迦か!」
「…」
「あの船上での任務はポートマフィアに媚びを売るためにお前を狙うから来させねぇ。そう言ってたじゃねぇか。
なのに、船上招宴には来てるし、おまけにエスコートが俺じゃなくて太宰だったなんて情けねぇ」
「ちゅう…」
「いいか。今度そんなのが必要な任務はぜってぇ最初に俺に言え」
「え?」
「間違えても太宰にエスコートなんてさせねぇ。お前は俺の女だ。何があっても手放すわけがねぇ」
そう言った中也の顔が赤くなっていたことに気づかないふりをしたのはあたしだけの秘密だ
「太宰の奴も其れに気づいていたはずなんだがな」
「え?」
「アイツが組織を抜けるまで、お前はアイツに監視をされていたという事だ」
「な!?」
太宰さんもそんな素振り見せてきたことも無かったし、こんな素性の知らないはずの人間を面倒見るなんて真似あの時の太宰さんなら、するはずがないのに
「アイツが抜け出さなければ、お前の婚約者は今頃太宰のはずだったしな」
そうなんだ…
「明日、首領に報告しに行く」
「何で、首領?」
「お前と正式に言婚約を結ぶために決まってんだろ。お前と一緒にいるためならどんなことでも俺はする。それが例え、お前を悲しませることになってもだ」