ヤキモチ
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下に降りると本当に姐様が車に乗っていて
「おや。もう太宰の所から逃げ出したのかえ」
「そんなわけがないでしょう?
現在進行形で太宰さんの所に居ますよ。それと」
あたしの後ろにいる鏡花を姐様の前に出すと
「おや鏡花。元気だったかえ」
「はい」
「ならばよい。そなたの元気そうな姿を見られれば私も満足じゃ」
「姐様。鏡花も交えてお茶にでも行きませんか」
「其れもいいのう」
あたしと鏡花が車に乗り込むと
姐様が贔屓にしている場所に連れてきて貰って
「椛も鏡花も此処は久々じゃろ」
「ですね」
「うん」
「好きな物を頼むとよい」
姐様の言葉に甘えて好きなお茶を頼むと
「中也がたった1晩なのに随分と参っておったぞ」
「例の女の人がいるのだからいいんじゃないですか」
「ほう。
「えぇ。なので暫くは太宰さんの所に居ようかと。その間の鏡花の面倒を任せられましてね」
「そうかえ。其れは良かったのぅ鏡花や」
「うん」
お茶を終わらせて探偵社に戻ると
「あ、お帰りなさい」
「ただいま」
そう答えた鏡花
「太宰さんが一緒では無いんですね」
「いないの?」
「えぇ。一寸野暮用が出来たとか言って出ていかれましたけど」
野暮用…そんな言葉を使って会いに行った人物はきっと中也の所だろう
「一体どこに行ったんでしょう」
ヒト
「この椛は知ってる。けどそれ以上言えばどうなるか分からない私でもない」
「どういう」
「鏡花。この人達に言った所で今は停戦協定中。アイツだってここに太宰さんがいる限り手出しできないわよ。当然あたしだって」
「でも」
「本当よ。出なければ幹部と幹部補佐なんてやって居られないわ。其れは姐様も一緒よ」
「幹部補佐?」
「そうですよ。あたしの肩書は一応、幹部補佐です。太宰さんがポートマフィアにいたことはご存じでしょう?」
「まぁ」
「じゃあ、あの人がポートマフィアの
「はい!?」
「あの人、そんなにすごい人だったんですか」
「えぇ。鏡花も知っておいて損は無いでしょうね」
「どういう」
「そのまま。あの人は使えない部下はすぐに切り捨てていたわ」
「!?」
「太宰が切り捨てられたのではなく?」
「真逆。今のポートマフィアで1番頭が切れるのは首領だけれど、一寸前まで…太宰さんがポートマフィアにいた頃は首領でさえある意味恐れていた。
其れだけ、太宰さんは頭の回転が速いから。自分の使えない部下は自分の配下には置いていなかった。特段、芥川には厳しく躾けていたようだけれどね」
「何!?」
「え?何、其れも知らない?」
「私も初耳」
嘘でしょ。鏡花もこれを訊いたことがなかったのかぁ
「ポートマフィアでは、幹部クラスになると自分の直属の部下を持つことが出来るの。太宰さんの場合、其れが芥川。貧民街で拾って来た。其れだけの事しか太宰さんは言わなかったけれど
芥川を拾ったのは17歳くらいの時。彼はその時すでに幹部として活動をしていた」
驚きをかっくせていないのは、探偵社も鏡花も同じ様だ
「だが、お前は幹部の誰についている」
「あたしの直属は、中原中也ですよ」
「中原?」
「へぇ。素敵帽子君が直属の上司という訳だ。其れとキミ素敵帽子君と」
「まぁ、形式上は付き合ってはいましたけれどね」
「何?」