子供
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太宰の膝の上に座ると太宰がテレビ電話を掛け始めたのだ
「パパ!」
「おー元気ねぇな?木偶にでもいじめられたか?」
「私がそんなこそをするはずがないだろう乃愛に会いたいそうだよ」
「わりぃな。一緒に居られなくて」
「パパとママといっしょがいい」
「そうか。俺も一緒にいてやりてぇが此れから急に仕事が入ってるしな。其処が嫌なら、広津たちの所しかねぇぞ」
「いやっパパたちがいいのっ」
うわぁぁあぁと泣き出した唯愛
電話越しに見えた少し顔色の悪い乃愛の姿
「ママァ」
「泣き虫ね」
「ママのところにいくのぉ」
「今日だけ我慢できる?」
「きょう?」
「そう。今日だけ」
「する」
それだけ言うと、ナオミと与謝野女医の所に行った唯愛
「大丈夫なのかい?」
「今のところは。中也も仕事が終わればここに来るそうなので」
「そうかい。だが、何で唯愛を預けて来たんだい?」
「あの子が病院嫌いなので」
成程。だからか
「私が今あの子にそれを言っても構わないのだけれど」
「其れも手でしょうね」
きっと、病院と言えば行かないだろうと考えた太宰と乃愛
「唯愛~」
「おさむくん?」
ナオミたちの傍から太宰の所へ来た唯愛に
「残念なお知らせだ。ママはね、今病院にいるらしい」
「びょういん…?」
「そう。病院。其れでも行くかい?」
「いかないっ」
「だ、そうだよ」
「なら、太宰さんたちと一緒に待って居て」
「はーい」
再び、ナオミたちの所に行った唯愛を見届けると
「そう言えば、あの子はグラタンが好きなのかい?」
「「グラタン?」」
「白くて、野菜が入っていないものが好きだと言っていたけれど」
「あぁ、そう言うことですか。確かに、あの子はグラタンが好きですけれど、何でも食べてはいますよ。何故か中也のお酒のおつまみも好きですけれど」
「そうかい」
「おい。太宰」
「なんだい?」
「アイツに変な事吹き込むなよ」
「吹き込むわけがないだろう?
其れと、君たちと一緒に食べたいと駄菓子を買っていたよ。あの子は」
「へぇ」
「アイツの口の中に行くんだろうからな」
そう言ったということはよくあることなのだろう
時計を見ると丁度お昼になろうとしているが唯愛を見るとナオミと谷崎達と一緒にいることから当分は何も言ってこないだろうと考え
「そうかい」
「おさむくん!ゆあここいきたいっ」
そう見せて来たのは動物園でも水族館でもなく公園だ。然もデカい
「何もないのだけれど?」
「いきたいっ」
「太宰さん。此処で動物に触れあえるみたいなんです」
「そう言う事か。いいよ。行こうか」
「やったぁ」
「俺達より、テメェの方がよっぽど親見てぇじゃねぇか」
「冗談。彼女の頭の中はキミたちしかいないよ」
「どうだかねぇ」
「何かあれば連絡する。じゃあな」
「唯愛ー。パパが電話切るってさ」
「パパ?」
「おー」
ひょこっと太宰の所に来た唯愛は
「仕事に行って来るな」
「いってらっしゃい!」
「あぁ。行って来る」
ブツッと電話を切ると
「微笑ましい会話ですわね」
「だねぇ」
3日後、太宰たちと一緒に来たのはデカい公園で敦や谷崎が言ってたように、動物とも触れ合える場所があるようで
「おさむくん。ゆあもいったら、さわれる?」
「どうだろうねぇ。でも唯愛がいい子なら触れるかもしれないよ」
「ゆあ、いいこじゃない」
そう言って来たのは、唯愛が未だに帰ってこない乃愛に泣きながら何かを言っていた。と中也から太宰にそう言って来てくれていたのだ
「おや。いい子じゃないのかい?」
「ママにゆあはいらないからかえってこないんだって。いった」
「成程ね」
「ゆあ。ママに…」
そう言った時だった
「唯愛」
「パパ?」
前から来たのは紛れもなく中也で唯愛の父親だ
「乃愛がな言ってたぞ」
しゃがみ込んだ中也は唯愛の目線になってくれているようで
「帰ってきたら、唯愛の好きなもん沢山作れるし、連れて行けるってよ」
「ママ、おこってないの?」
「そんな事じゃ、アイツも怒らねぇよ。寂しい思いをさせてるのは事実だしな」
「ゆあ。わるいこじゃない?」
「悪い子なわけあるか。もう少しの辛抱だ。乃愛に作って貰いてぇもんでも考えておけよ」
「うん…」
立ち上がった中也の足に引っ付いた唯愛に
「太宰たちと行くんだろ?」
「いく」
「なら、思いっきり遊んで来い」
「パパは?」
「乃愛の所に行くから病院だぞ」
「パパは、ママに会えるの?」
「唯愛も行けば会えるけどな」
病院が嫌い故にきっと病院に付けば泣き叫ぶのが目に見えているからか中也も、無理やりには病院に連れて行ったことがないのだ
「ママといっしょにねたい」
「そうか。言っておく」
「いいの?」
「あぁ。あいつがお前のそれに応えねぇ日はねぇだろうがな。忘れんなよ。アイツはお前の嫌いな病院に居るって事」
「ゔ~~」