子供
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夕方
「あ、来ましたよ」
そう言って来た人虎君の言葉に唯愛が来なくて、太宰さんが唇に人差指を当てていたものだから傍に行くと、ソファーで寝ころんでいる唯愛の姿
「楽しかったのかしら」
「途中で泣かれてしまってね」
「んだと?」
「私が泣かせたわけではないのだよ。家族で来ていた人たちを見て泣いてしまったようでね」
「!!」
「遊園地も君たちと一緒に来たかったのだよ」
「そうか」
ひょいっと抱えた中也は
「彼女を責めない方がいい。きっと不安の方が大きいのだろう。何時、どういうタイミングで中也や乃愛からいらないと言われるか分からない恐怖から自分が行きたい場所も素直に言えていないだろうからね」
「ん…」
「ただし、乃愛の体調が良くなってからだよ」
「体調?どういうことです?」
「彼女は今妊婦さんなのだよ。無理をすればどうなるか分からない。本当に無理で中也にも頼めない時には私に連絡を寄こして来ればいいさ」
「え?」
「あの子の面倒位見てあげる余裕はあるさ」
「ありがとうございます」
丁度目を開けた唯愛は中也の顔を見ると
「パパ?ママは?」
「隣にいる」
「ママ…」
「お帰り。楽しかった?遊園地は」
「うん!」
「楽しんでもらえて何よりだよ。唯愛」
「おさむくん。ありがとう」
「どういたしまして」
「またつれていってくれる?」
「勿論だとも」
探偵社を出て下に降りたときだった
「あ、中也さん!乃愛さん」
「?」
「どうかしたの?」
「此れを」
そう手渡されたのは、リュックサックで
「此れ?」
「はい。何時か、パパたちと一緒にお出かけする時に使いたいと太宰さんに言っていましたよ」
「!!」
「そうか」
「ありがとう。“敦”君」
「え?」
「一緒に行ってくれたのでしょう?この子の面倒も大変だったでしょうに」
「いえ。楽しかったです。僕も」
「なら良かった。何時かまた遊んであげてくれる?」
「勿論です」
頭を下げて探偵社に上がって行った敦君を見送ると
「太宰さんはいい後輩に恵まれたのかもしれないわね」
「そうだろうな」
寝ている唯愛も一緒にセーフハウスではないがそれでもいい場所を買ってくれてあたしの要望に応えてくれている中也は流石だと思う
家に付いたあたし達は唯愛をベッドに寝かせる
「余程楽しかったのかしら」
「そうだと良いけどなぁ」
「何時か、俺達で連れて行ってやりてえな」
「そうね」
お気に入りの掛布団を掛けると
「もっと、あそぶの…」
「ふふ」