隠し子
お名前をどうぞ
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ある昼下がり。唯愛を連れて外に出ていた時だった
「おや。乃愛いつの間に子供なんて…」
「あたしのではありませんが、この子供もポートマフィアの人間。そして孤児です」
「おや」
太宰さんの姿を見た途端
「ぱぱ!」
「残念ながら、私はパパではないのだよ」
「えー…」
「この子の名前は?」
「苗字は分かりません。名前は唯愛と言います。太宰さん。この子は異能力者…なのでしょうか?」
「いや。発現していないだけだろうね。」
成程
「ポートマフィアでやって行けるでしょうか」
「恐らく、無理だろう」
「ゆあ…のあちゃんといっしょがいい」
「成程。随分と懐かれているようだね」
「見たいです。紅葉様からは年の離れた妹だと思えばいいと」
「そうだねぇ。其れが無難じゃない?」
「でしょうか?」
「あぁ。でも中也はそうは思ってはいないみたいだけれどね」
「どういうことですか」
「君になら分かるだろう?中也が君しか見ていない事もパパとこの子に言われたときにきっとこう思ったのだろう?乃愛との子供にも、そう言われたいと。ねぇ?中也」
!?
「ったく。なんでテメェには其れがばれんだよ!
「分かりやすいのだよ。中也は」
中也が分かりやすい?
「姐さんも首領も其れを分かってて乃愛にコイツの面倒を見させたんだ。少しでも子供嫌いを直させようってな」
「な!?」
「?どういうこと?」
「唯愛の本当の家族に俺と乃愛がなってもいいと。俺は本気で思ってる」
何…いって
「部下たちからも乃愛が確りと面倒見てるから唯愛も確りとして来てるって報告が俺だけじゃねぇ。首領にも姐さんにもちゃんと上がってる」
!?
「だからこそ、」唯愛にも家族を作ってやりてえ。でも、そのためには乃愛が俺の隣に居なくちゃ意味がねぇ」
「乃愛」
「太宰さん?」
「少し早くなっただけだろう?中也の元に嫁ぐのが。ただそこにこのお嬢ちゃんがいるということだけだ。子供が嫌いな君にここまで懐いているのだからちゃんとにこの子の母親も、お姉さんも出来ている証拠だよ」
「…っ」
「なんで、ないてるの?」
「あたしに…出来ると思う?」
「あぁ。出来るさ。その為に君の横には中也がいる。そして、君の周りにはポートマフィアの人や探偵社には私がいる」
「ったりめーだ」
下を見ると、不思議そうな顔をしている唯愛がいて
「唯愛。大事なお話をするわ」
「だいじな…おはなし…?」
「そう。大事なお話」
中也とあたしがしゃがみ込んでそう言うと
「俺と乃愛と家族になるか?」
「かぞく?」
「そう。唯愛のパパとママにあたしたちがなるの」
なる!そう言った唯愛。
「幸せにしてもらうのだよ?私は、織田作に報告にしに行くとするかな」
あたし達に背中を向けた太宰さんに
「だ、太宰さん!」
「何だい?」
「織田さんの御墓って…」
「一緒に来ると良いよ。報告するのだろう?」
「はい」
「なんでぇ?」
「織田作はねぇ。乃愛の親代わりだったのだよ」
「「!?」」