隠し子
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首領と太宰さんは確かに同じくらいのプレーンの持ち主だけれど…
「此方にはもっと素晴らしいプレーンの持ち主がいらっしゃるのだよ」
はい!?
「でも乱歩さんがこんな事に力を添えてくれるとは思いませんけれど」
「貸してくれるさ。乱歩さんにある報酬を渡してもらうからね」
「「報酬?」」
「そう。報酬」
ソファーから立ち上がると
「行こうか乃愛」
「はい?」
席を立った太宰さんは何の迷いもなくあたしにそう言ってあたしまでも席を立たせたのだ
「だ…太宰さん!?」
「小娘を何処に連れて行くつもりだ」
「報酬を買いにね」
報酬を買いに?支払いを済ませてうずまきを出ると日差しが照り付けていて
「先ずは」
そう言った太宰さんと一緒に買いに来たのは
「駄菓子屋?」
「そう。乱歩さんは駄菓子に目がなくてねぇ」
ふぅーん
「だからこそ、彼の力を借りるなら、こういう物で釣った方が早い」
早いのかな?籠の中に色々と詰め込んだ太宰さん
「おも…っ」
「相変わらず非力だねえ」
「太宰さんに言われたくはないです」
他にもいろいろと買わされて戻ってきたのは夕方で
「やっと帰ってきたか」
「何で、ポートマフィアの子がいるんですか」
「乱歩さんの助力をお借りしたいのですが」
「何でぇ?」
此れ、めんどくさいタイプなのでは?
「なので、先に報酬を持ってきていますよ」
「んー?」
あたしの手中に有る駄菓子や、和菓子を見た途端
「いいねぇ。まず君のその表情の原因は“素敵帽子君”だね。然も、素敵帽子君の隣にいるのは子供だ。然も女の子の」
「へぇ。あの蛞蝓の事をパパと呼んだ子供は女の子だったのか」
「でも、其れは恐らく君の思っているのとは違う結論だね」
「え?」
全く違う結論?
「どういうことですか」
「莫迦だねぇ。君も素敵帽子君も」
「乱歩さん?」
「その子供はただ、預かっているだけの子供だ。そして、素敵帽子君をパパと呼んだのは男は全てパパと呼んでいるからだ」
男の人を皆パパと呼んでいる?だから中也も何も言わなかったの?
「その元凶の素敵帽子君は今頃慌てふためいているはずだよ」
中也が?
「なんせ、誰も君が今太宰や僕たちと一緒にいる。なんて想像もしていないからだ。君に素敵帽子君と離れるという選択をくれた人ですらね」
そっか。紅葉様には確かにお互いから離れてみるのも手だと言われただけで探偵社に行けとは言われてはいない。
其れは、探偵社とポートマフィアは停戦協定中とはいえ敵対組織だからだ
「では、あの蛞蝓がここに来る可能性は」
「低いだろうね。最後の最後で太宰を当てにしに来るはずだけれど」
「太宰さんを…ですか」
「あぁ。君と素敵帽子君の共通の人間でマフィアから離れている人間は今現在は、太宰だけなんだろう?」
「はい」
「仲が悪い2人だからこそ、最後の最後でしかここには来ない。匿ってもらうのなら、早めに匿ってもらった方がいい。離れるのなら、今すぐにここを出ていくべきだ」
そう言った乱歩さんの言葉に太宰さんは目を閉じて
「では、私の数少ない、セーフハウスを使うと良い。其処は蛞蝓ですら知らない場所だ。然もこの横浜ではない」
横浜じゃない場所に、セーフハウスなんて持っていたの?
「では、其処をお貸しいただけますか?」
「勿論だとも。一寸探偵社用の車をお借りしますよ」
「良いけど、見つからない様にしろ」
見つからないように?
「どこでポートマフィアが見ているか其れは僕にも見当はつかない」
「!!」
「分かりました。其処は私の判断で行きます」
「あぁ」