子供?
お名前をどうぞ
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
治君と一緒に出ると、眼鏡のお兄ちゃんが
「谷崎。運転して行ってやれ。歩いて行くと言っていたが流石に図書館までは距離があるからな」
「ですね」
なんて言っている声が訊こえて居る中
「いっちゃうの?」
「いいのだよ。此処はまっすぐにしか行かないからねぇ」
真っ直ぐに歩いていると
「太宰さーん。先に行かないでくださいよ」
「すまないねぇ。でも蛍と歩いているのも悪くはないものだ」
「ほんと?」
「本当だとも。私は蛍に嘘を言った事はないよ」
「??」
車に乗って図書館へ行くと
「ひとがいっぱーい」
「図書館だからねぇ。蛍が居たいと言っていた本を借りて
探偵社で読もうか」
「うん!」
中で本を借りると直ぐに出てきてくれた治君
「また、随分と借りてきましたねぇ」
「此れでも少ない方だよ」
なんて言いながら、探偵社に帰ると
「借りて来たのか」
「その方がゆっくりと読めるし皆の眼もあっていいからねぇ」
「どういう意味だ」
「其の儘の意味だよ。私はこれからアレから頼まれた異能力者を探さなくてはならないしねぇ」
「あれ?」
「ポートマフィアのか」
「あぁ」
「ほたるもいくー!」
「蛍はお留守番」
「おるすばんばかりつまんない」
「そう言わないでおくれよ。蛍に何かあれば悲しいのは
私たちも、蛞蝓も同じだ。
其れならばここでお留守番してくれていた方がよほどいいのだよ」
ぶぅ
「では、ワタクシと一緒に先ほどの本でも読んでいましょ?
したらすぐに帰って来てくれますわ」
「ほんと!?」
「勿論だとも」
「じゃあまってる!」
「すまないね。ナオミちゃん」
「いいえ」
外に出て行った治君を見送った後
“海の生き物図鑑”という物を開いてくれたナオミちゃん
「あらら。寝てしまいましたわ」
「可愛いねぇ」
ガチャと開けて入ってきた太宰に
「お帰りなさい」
「見つかったのですか?」
「いや。全く手掛かりなしだ。なんせかかっている本人しか見ていないということもあるしねぇ」
「え?」
「中也が一緒に居れば、既に解除で来ていたというのに中也と一緒にいなかったということもあるしねぇ」
「そんなにあの人凄いんですか」
「あぁ。ポートマフィアきっての体術使いだよ。あれに異能力を加えたらこの探偵社もやばいことになる」
「そんなにすごい人なんですね」
「でも、蛍さんも確か」
「あぁ。ポートマフィアに在籍している人間だ。然も、あの蛞蝓の彼女でもある」
太宰のはなった一言に衝撃が走ったのは言うまでもない
「そうなんですか!?」
「あぁ」
光の無い瞳で蛍を見ている太宰は
「仮に、こんな異能に掛かって居なかったら蛍のこんな姿私も見ていなかっただろう」
「え?だって」
「マフィアの本職は奇襲と恩讐。つまりは闘うためだけに育てられて行っていると言っても過言ではない。
今のまま育てはどちらも出来てしまうというわけだ。だが、それでは中也が困ってしまう。そう言うことなのだよ」
「はぁ…」
「ん゙――」
「蛍ちゃん?」
そんな中初めて蛍が太宰と中也以外でしがみ付かれたナオミ
「まぁ」
「懐かれてしまったようだねぇ。ナオミちゃん」
「へ?わたくしに、懐かれているのですか」
「勿論だとも。蛍は懐いていない相手にはこんなことも、寝ることもしない子だよ」
其れは、ポートマフィアの本職がそうさせているのかもしれないが
「あー。」蛍をあの蛞蝓の所には返したくないなぁ」
「其れは同感だね」
なんて言っている乱歩さん
「彼女に掛けた異能力の保持者はポートマフィアの中にいる人間で単独で行った奴だ」
乱歩さんがポートマフィアの中に蛍を用事かさせた張本人がいるとそう言ったのだからそうなのだろう。