家出
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海外で生まれ、ある程度育っていることを彼は知らないのだ
「太宰にはどう説明をする」
「しませんし、するつもりもないです。
社長。彼にはあたしが死んだということにしてください」
「いいのか。其れで」
「はい」
お茶をすすった後
「仕方がない。他ならない和泉の頼みだ」
そう言ってくれた社長にお辞儀をして
探偵社で今日だけは普段通りに仕事をして早めに帰宅をする予定でいる
その間に彼が帰って来ることも無く、ほっとしている自分がいる事にも驚きだ
「じゃ、お先に失礼します」
「和泉」
「はい?」
「気を着けなよ。向こうは、僕たちの知らない、異能力者も多く存在してる」
「はい」
あたしの住んでいる場所は探偵社員寮。ではない。普通のアパートだ
食器も、家具も総て売り払い
捨てられるものは全てゴミ袋へ入れて出してしまう
部屋に飾っていた、彼との思い出の写真だけ。
其れだけ持って、スマホも解約して、新しい物に取り換えて(番号も変えた)
今まで登録してあった人たちも移し替えて電源を落として、捨てていく
「これで本当にさよならだね」
空港に着くころには、既に真っ暗になって居て
乱歩さんと社長以外は皆、怒るだろうなぁ彼はどうだか知らないけど
アナウンスが流れてきたころ手荷物だけ持って搭乗ゲートに乗り込んで生まれ故郷に戻るのだ
向こうに帰ったら、此れも捨てなくちゃいけないね…