誕生日
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翌日
中也君に探偵社まで連れてきて貰ったあたし
「何だい。泣かしたのかい?」
「んなわけあるか。何で欲しいもんちゃんと聞かねぇ」
「!?」
「訊き出せたんですか?」
「俺はな。しかしあの太宰が訊き出せていない所を見ると悩むだろうがな」
「どういう…」
「じゃーな」
背中を向けた中也君の後を付いて行こうとすると
「澪」
「ちゅーやくん?」
「お前の誕生日空けておくから其れまでは我慢してろ」
「やだぁ!ちゅーやくんがいい!」
あたしが初めて探偵社以外の人に言った我儘に驚いている乱歩君以外の皆
「そうだなぁ。澪のお願いが分からねぇ親父よりも俺の方がいいか」
なんて言うと
「其れは聞き捨てならないなぁ」
「今頃来たのかよ。太宰」
「パパ?」
「チビな君には言われたくないのだけれど?」
「うるせぇ。こいつの誕生日の前日に迎えに来る」
「ほんとぉ?」
「あぁ。俺は嘘は言わねぇよ」
頭をポンポンとして出て行った中也君
「何を言われたんだい?」
「何で欲しいもんをちゃんと訊かねぇと。中原さんが分かっても太宰さんが分からないとプレゼントも悩むだろうなと」
「!?あの中也が分かったというのかい?」
「そう言っていましたけれど」
あたしの方を見て来たパパたち
「澪ー」
「らんぽくん?」
「太宰に言えない―?素敵帽子君には言えたんでしょ?」
「確かに。中也に言えて私に言えなかったことなんて今までなかった
なのに私には言えなくて中也に言えるものって」
「ちゅうやくんにしかいわないもん」
きっと乱歩君には最初から分かって居たのだろう。普段面倒な事には一切口を出さない乱歩君が皆の前で言うなんて事ほぼないのだろうと思っていたのに
「其れで良いの?僕が言っても構わないんだけど」
「やだっ」
「ちゃんと言っておいた方がいいよ。澪」
「だって…」
「「だって?」」
「だってみおのほしいものはなれないっていわれたもん」
「欲しいものには」
「なれない?」
「其れって一体どういう事なんでしょうか」